ライナー・クニツィア氏、1998年の作品。
2013年に発売された復刻版を購入したので、早速プレイしました。
競りによって手札を集め、同じ数字の4枚組を作ることで得点を得るゲームです。
しかし競りに使う資金と、得られるものが同じ種類のカードなので、そのことが却って判断を難しくしています。
さらに、4枚組を作って得点を得るには、競りに勝たなくてはいけないという条件付き。
競りに勝つには強いカードを手放さなければならない、しかしそうすると4枚組が作りにくくなる…
というジレンマがたっぷりのカードゲームでした。
ついつい競りに慎重になってしまいがちですが、思い切って手札を投入していった方がよいかもしれません。
今回のプレイでも、競りで強いカードを惜しみなく使っていたプレイヤーが勝利を収めました。
プレイヤー2人から、30分程度で遊べます。
こちらもライナー・クニツィア氏のカードゲーム。
1999年の「ノミのサーカス」という作品の、日本オリジナルリメイクです。
ルールは同じなのですが、テーマが「夏休みの宝物を集める」という素敵なものになっています。
カードのイラストもすばらしいので、手軽に遊べるゲームを探している方にはぜひオススメしたい作品です。
手番プレイヤーは山札からカードを好きなだけめくっていき、好きなところで止めて欲しいカードを1枚取ります。
ただし、既にめくったカードと同じ色のカードが出てしまった場合、何も取ることができません。
取ったカードは、手札と組み合わせて3枚組(10点)を作ったり、手札に残してゲーム終了後に得点にすることができます。
欲しいカードが出るまで冒険するか、我慢して既に出ているカードから選ぶか、難しい判断を求められます。
ルール自体は簡単なので、子どもと一緒に遊ぶゲームとしても優れた作品です。
プレイヤーは3人から、こちらも30分程度の短い時間で遊べます。
「タリスマン」は、剣と魔法のファンタジー世界をテーマにした古典的ボードゲームです。
今回プレイしたのは第四版日本語版でした。
世界を統べる力を持つという王冠を求め、多様なキャラクター達が火花を散らして戦います。
数々の試練を乗り越え、ライバルを全て蹴落としたものだけが勝利者になることができるのです。
個性豊かなキャラクターがたくさん用意されており、繰り返し遊べるようになっています。
今回は5名のプレイヤーがランダムでキャラクターを選んだところ、次のような顔ぶれになりました。
ヒーローと言うには血なまぐさい感じがしますが、宝をめぐって争うというテーマにはピッタリの剣呑な5人ですね。
さて、ゴールの王冠へと向かう方法ですが、基本的にはすごろくです。
順番にダイスを振り、出目の数だけ移動していくのです。
ただし、ゴールである中心部に近づくにつれ、試練が厳しくなっていきます。
武器や仲間が十分そろっていない状態でゴールに急いだとしても、痛い目に遭うだけです。
かと言って、いつまでも外周部でウロウロしていると、ライバルに先を越されるかもしれません。
できるだけ早くキャラクターを強化し、王冠への一番乗りを目指さなくてはなりません。
今回のプレイでは、まず暗殺者が先行して中心部に近づくチャンスを得ました。
このまま順調に進むのかと思いきや、中心部へと続く「試練の門」をなかなかクリアできず立ち往生。
その隙に武器やアイテムをたくさん身につけたドワーフが乗り込んできます。
他のプレイヤーはなかなか先に進むことができないのですが、着々とキャラクターを強化してチャンスを伺います。
結果、一番先に王冠へと辿り着いたのはドワーフでした。
しかし勝負はこれで終わりではありません、キャラクターが最後の一人になるまで戦いは続くのです。
最終的には、最後に王冠のエリアに辿り着いた魔法使いとドワーフの一騎打ちとなりました。
双方持てる能力やアイテムを全て出し尽くした結果、僅差でドワーフが勝利者となりました。
このゲームですが、判定は全てサイコロで行うので所謂「運ゲー」です。
キャラクターの強化も、ランダムで発生するイベントによるものであるため、特定の手を「狙う」こともできません。
「作戦を立てて進める」とか「有利な手を探す」ということとも無縁です。
したがって、「ゲーム的な面白さ」を求めてプレイすると期待はずれに終わるかもしれません。
しかしランダムで勝敗を決するが故に、タイミングによっては非常にドラマチックな展開が楽しめる可能性を秘めています。
今回のプレイでも、予想もしていなかった出来事に翻弄されたり、思いがけない幸運に助けられたりする度に大いに盛り上がりました。
難しい顔でボードとにらめっこするよりも、素直にサイコロを振って運命に従う方がずっと楽めるゲームだということです。
改めて「ゲームの面白さってなんだろう?」ということを考えさせられるプレイになりました。
プレイ時間はかなり長めで最短でも90分。大抵は数時間を要します。
気軽に遊べるゲームではありませんが、ルールは難しくないので、初プレイでもゲーム好きならたっぷり楽しめるはずです。
ちなみにこの「タリスマン」ですが、スマートフォン用アプリとしても発売されています。
シングルプレーヤーですが、ボードゲームよりもかなりお安いので、まずはこちらで雰囲気を掴んでみるのもいいかもしれません。