ルーム25 (Room 25) 2013年フランス
デザイナー: フランソワ・ルーズ
プレイヤー: 8歳以上 / 1~6人
プレイ時間: 30分程度
プレイ難度: やや易
「ルーム25」は映画「CUBE」や「バトルランナー」をモデルにして作られた協力/対戦型ボードゲームです。
時代は近未来。高視聴率をほこる「ルーム25」というTV番組がゲームの舞台です。
これは囚人を使った残酷なリアリティ・ショーであり、囚人たちは25からなる部屋のいずれかにある出口を探し出す必要があります。
しかし25の部屋には、様々な障害や危険な罠が待ち構えています。
囚人たちは力を合わせて、制限時間内に脱出への道のりを見つけなければいけません。
ゲームには6人の囚人(巨漢、やさ男、少女、ギャル、科学者、オタク)が用意されています。
それぞれのキャラクターに能力の差は無く、あくまでプレイヤーの識別のために用意されているキャラクターです。
しかし、いかにも映画に登場する曰く有りげなキャラクターになっていて、ゲームの雰囲気が楽しめます。
ゲームは1枚で1部屋を表すタイルを、5×5の25マスに裏向きに並べて開始します。
スタートするのは真ん中にある「セントラル・ルーム」。ここは安全です。
セントラル・ルームを一歩出ると、隣の部屋が安全なのか危険なのか全くわかりません。
安全な部屋もありますが、瞬間移動や暗闇などの障害、即死につながる怖ろしい罠もどこかで待ち構えています。
プレイヤーは一人ずつ、以下のアクションのうち2種類を選びます。
それぞれのアクションが記されたコマを用意し、裏向きにして置きます。
アクションの内容を決めた段階では、何をするか他のプレイヤーからは分からないということです。
次に、各キャラクターは順に決めたアクションを実行します。
アクションを解決していくうちに状況が変わっていきますが、最初に決めたアクションは必ず実行しないといけません。
「確認」アクションを使いながら「移動」を繰り返すことで安全に移動が可能ですが、このゲームには制限時間があります。
制限時間内に出口を見つける必要があるため、場合によってはいちかばちかのアクションを行わなければ間に合いません。
設定されている制限時間は短めなので、かなり緊迫感のあるゲーム展開が楽しめるでしょう。
基本的な協力モードでのゲームの場合、全員が出口まで辿り着いて「操作」アクションを行えれば勝利です。
制限時間内に出口に辿りつけなかった場合や、死亡者が2人以上になってしまった場合はプレイヤー側の敗北となります。
このゲームでは全員で協力するというルールの他に、数種類の遊び方が設定されています。
協力モードや一人ゲームは、敵がいないぶん制限時間が短めに設定されています。
この中でオススメなのは「疑念モード」です。
裏切り者が混じっているにもかかわらず、それが誰であるか分からない状態でゲームが進みます。
そのため、協力モードでは自由にできていた情報交換がままならなくなり、より緊迫感のあるゲーム展開になることでしょう。
「裏切り者は誰か?」を推理するのも重要ですので、脱出ゲームと「人狼」ゲームを組み合わせたような面白さが味わえます。
プレイ時間は概ね30分以内。手軽に遊べるゲームですが、緊張感と盛り上がりは十分に味わえる作品になっています。
初回プレイではルールを把握するために「協力モード」でプレイし、ルールを覚えたら「疑念モード」でプレイしてみるのがいいでしょう。