キャット&チョコレート 2010年日本
デザイナー: 川上 亮
プレイヤー: 8歳以上 / 3~6人
プレイ時間: 20分程度
プレイ難度: 易
「キャット&チョコレート」は、プレイヤーの想像力とアドリブ能力を問われるカードゲームです。
2010年の日本ボードゲーム大賞を受賞しました。
プレイヤーは幽霊屋敷に迷い込んだという設定で、屋敷の部屋を探索していきます。
山札には屋敷の各部屋で起こるイベントと、プレイヤーに襲いかかる障害の内容が描かれています。
各プレイヤーはアイテムが描かれた手札を3枚持ち、自分の手番で起こる事件を「どのように解決したか」を即興で語ります。
このとき、山札の一番上のカード裏面に書かれている「枚数」ぶんのアイテムカードを使わなければいけません。
手番以外の全てのプレイヤーは、ここで語られた話の「判定役」になります。
手番プレイヤーが語ったストーリーに納得すれば親指を上にし、納得できなれば親指を下にして意思表示をします。
判定は一斉に行われ、過半数のプレイヤーが納得してれば手番プレイヤーにポイントが入ります。
このゲームはチーム戦になっており、最初に所属チームが書かれたカードが各プレイヤーに配られます。
最終的により多くのポイントを得たチームの勝利になります。
しかし、ゲーム中は誰がどのチームに属しているかは明かされませんので、判定が不公平になることはありません。
このルールにより、判定の公平性が担保されていると言ってもよいでしょう。
アイテムカードは「銃」や「チェーンソー」など、直接役に立ちそうなものだけではありません。
「猫」「チョコレート」「バナナ」など、どう使ったらいいのか分からないものも多く含まれます。
そのような「一見どうしようもない組み合わせ」を使って、説得力のある話を生み出すことを楽しむゲームなのです。
ルールは簡単なのですが、お題にそって辻褄の合った話を作り出すのはかなり困難です。
場合によっては苦しいこじつけになったり、突拍子もない展開になったりしますが、それもこのゲームの魅力の一つなのです。
アナログゲームのファンでなくても、仲間同士で簡単に盛り上がれる楽しい作品です。
ここで紹介しているのは、最初に作られた「幽霊屋敷編」ですが、その他に「ビジネス編」「日常編」「学園編」などが発表されています。