オニリム (Onirim) 2010年アメリカ
デザイナー: シャディ・トーベイ
プレイヤー: 8歳以上 / 1~2人
プレイ時間: 15分程度
ルール難度: やや易
「オニリム」は、1人または2人で遊べるカードゲームです。
プレイヤーは夢の世界に閉じ込められたという設定で、夢の世界から脱出するための扉を探し出すことを目的としています。
扉には赤、青、緑、茶色の4色が存在し、それぞれ1枚ずつ扉を手に入れることができればゲームクリアです。
しかし、扉を手に入れる前に山札が尽きてしまった場合はプレイヤーの敗北となります。
「扉」カードを手に入れるには以下の2つの方法があります。
「迷宮カード」は、扉と同じく4色存在し、「太陽」「月」「鍵」の3種類のいずれかのマークが記されています。
場に出す場合、色は問われませんが、同じマークのカードを連続して出してはいけません。
(例: 太陽→月はOK、太陽→太陽はNG)
上記1.の方法で扉を手に入れるには、「同じ色の迷宮カードを3枚、マークの種類が連続しないように出す」必要があります。
一見簡単そうな条件ですが、これがなかなかうまくいきません。
しかし「鍵マークの迷宮カード」には特別な力があります。
手札補充の際に「扉カード」を引いた場合、もしその扉と同じ色の「鍵マークの迷宮カード」を持っていれば、それを捨て札にすることで即座に扉を手に入れられるのです。
(鍵マークの迷宮カードを持っていない場合、扉カードは山札に戻されます。)
こうして「扉カード」を集めていくのですが、山札の中には恐ろしい「悪夢」カードが何枚も存在しています。
「悪夢」カードを引いてしまった場合、以下のうちいずれかのペナルティを選択しなければいけません。
手札を捨てるのも山札を捨てるのも、残りのカードが減ってしまうためクリアのための条件が厳しくなります。
すでに獲得している「扉」を戻す場合、それを取り戻す見通しが無いと厳しいでしょう。
「鍵マークの迷宮カード」があればそれで悪夢を切り抜けることができますが、やはり扉カード入手のチャンスは減ってしまいます。
山札に存在する「悪夢」カードの枚数も、ペナルティの内容も絶妙なバランスで、「どれを選んでも少し厳しい」というものになっています。
ルール自体はそれほど難しくありませんが、ゲームをクリアするには熟慮が必要なゲームです。
2人用では、1人用のルールと基本的には同じですが「それぞれのプレイヤーが4色の扉カードを1色ずつ、計8枚揃える」必要があります。
手札の一部は共用となり、制限はあるものの手札の融通も可能です。
2人プレイは1人よりも少し難易度が高いかもしれません。
2人でよく相談しあって進めなければクリアは難しいでしょう。
その他、「塔カード」「足あとの書」「幸福な夢」などを使う上級ルールも複数用意されており、ゲームに慣れた上級者にも飽きさせません。
少人数、短時間で遊べるカードゲームの傑作です。