ロザリアン
第9世代、ノスフェラトゥ。森の奥に隠れ住む魔物。
プレイヤー:コニタン
ジャン・ロペール
第11世代、トーリアドール。元司祭。氏族内の権力争いに敗れて、田舎の修道院に隠遁している。
プレイヤー:チャッピー
ノーマン
第12世代、ヴェントルー。スバルク領の影の領主。オラフから領地の運営を任されている。
プレイヤー:リサ
スルトとマーチン
ロザリアンの下僕。兵士と盗賊。
ルーノとフィリップ修道院長
ジャンの下僕。
モリス
ノーマンの従兄弟で下僕。スバルク城の執政代理。
マリアンナ
襲われた騎士の娘。侍女。
オラフ
ノーマンの師匠。スバルク領の実質的支配者。第9世代、ヴェントルー。
ウムラ
蛮族の女王。第7世代、ギャングラル。
ST、リプレイ執筆:ナッキー
プレイ日時:1999年3月27日(土曜日) 午後6時30分~8時50分
今回のシナリオでは、セッションを始める前にプレイヤーと話し合い、キャラクターの設定のイメージを、可能な限り『シナリオに巻き込んで』いきました。また、余分に自由点を与えて、シナリオの設定ともかみ合うようにキャラ(特に背景)を修正してあります。
特に大きく変化したのは…
ロザリアンの『群れ』の扱いについて。
『人間性』を4まで低下させました。
ジャンの『接触(農民、修道院)』について。
修道院長を『下僕』にしました。
ノーマンの『影響力(小さな街)』『師匠』について。
オラフ(シナリオに登場予定)を『師匠』に選び、その結果、領地の『影響力』を得ました。
さらに、日々の行政を代行する、『下僕』を選択。
キャラクター間の関係も、プレーヤーで話し合って決めました。ノーマンとジャンは顔見知り、ロザリアンの存在は、知られているが誰も会ったことがない、ことになりました。
ST:始めましょう。夜、ロザリアンは洞窟で目を覚まします。
ロザリアン:おっ、起きた。
ST:いつもと変わりない一日の始まりです。洞窟の奥から響いてくる、『家畜』達のうめき声が君の目覚まし代わりなんでしょう。
ジャン:たぶん、時間設定してる。(笑)
ロザリアン:する事がないな、散歩にでも出ようか?
ST:今夜は月が出ています。洞窟から出ると『下僕』のマーチンがいて、彼は動物の皮をなめしている。顔を上げて、「散歩かい?、ロザリアン」と言う。
ロザリアン:「ちょっと出てくる」
ST:彼はナイフで、ある方向を指しながら言います。「森のはじ、橋のある小川のそばに馬車が止まっているのを見た」
ロザリアン:馬車ね…。洞窟に戻ります。スルトを起こしましょう。
ST/スルト:「ああん?」
ロザリアン:「森の近くで野営をしている者がいる。今から行くぞ」
ST/スルト:「狩りか? わかった。」スルトは物置をごそごそやって、手斧を持ってくる。
ロザリアン:マーチンは留守番を頼む。早速、向かいましょう。
ST:おっと、下僕の『ディシプリン』を決めてなかったね。『強靭』を1ポイントと、君の持ってるやつからなにか1ポイント与えてくれ。
ロザリアン:元盗賊のマーチンには『眩惑』、元兵士のスルトは『怪力』にしましょう。
ジャン:つよ~っ。(笑)
ノーマン:ひどいにゃ。(笑)
ST:それで結構です。どうやって進みましょう?
ロザリアン:とりあえず馬車を探そう。見つかったら忍び寄る。
ST:はい、焚き火の明かりがすぐに見つかりました。小さな馬車が止まっています。そのそばには、引き馬の他に2頭の馬が繋がれています。焚き火のそばには二人の男が座っています。
ロザリアン:どんな感じ?
ST:服装と物腰を見ると騎士の者ではないかと思います。鎧は付けていませんが、剣は帯びている。
ロザリアン:どこの騎士とか判りますか?
ST:う~ん…たぶん領主スバルク配下の騎士ではないかと。
ロザリアン:話し声が聞こえるまで近づいてみます。
ST:『敏捷力』+『隠密』で判定してください。難易度6。
ロザリアン:3個。
ST:OK。「あそこの浅瀬で時間をとられなければ、日没には城にたどり着けたのだが。人手をもっと連れてくるべきだったか。」「今夜は見張りに立ちましょう、用心するに越したことはありません。」「ああ、この辺りは狼が多いそうだ。」「噂ではこの森には魔物が住まうと聞きますぞ。」 そんな会話が聞こえます。
ロザリアン:ふ~ん。
ST:スルトが、「襲うのか?」と身振りする。
ロザリアン:彼のそばまで引き返します。
ST:スルトは理解できない様子ですよ。小声で、「なぜ、やめる?」と言う。
ロザリアン:「あれはスバルクに仕える騎士だ。スバルクは裏で同族が仕切っている。やつらと面倒は御免だ、帰るぞ」
ST:スルトは収まらない様子で、「相手は二人だ、俺だけでも殺れる。死体は隠せばいい」と言います。
ロザリアン:そういう問題でないんやけんど。(笑)「あの騎士は城に向かう途中らしい。何の用事にしても、そんな騎士の姿が消えるのは事件だ。狼の仕業に見せかけたところで山狩りがおちだ、違うか?」
ST:納得した。「あんたの言うとおりだろう。結局、俺は、あんたには逆らえないのさ。」そう言って笑います。
ノーマン:なんか、険悪な感じ。
ロザリアン:「今晩はマーチンと交代であれを見張れ、くれぐれも見つからないように」、と命令してから帰りましょう。
ST:その場所を離れて少し歩いたところで、急に強い風が吹き、木々がザザザーッと鳴ります。『知覚力』+『警戒』で、難易度7。
ロザリアン:1個。
ST:鳥かなにかが、樹上を横切ったように思えます。
ノーマン:魔物? 魔物?
ロザリアン:見上げる。他に何か?
ST:なにも。君は少しのあいだ月を見つめてから、また歩きだそうとしました。すると突然、後ろから押し殺した呼び声がします。「ロザリアン!」
ロザリアン:スルト?
ST:見ると、彼の足下に騎士の首が転がってきています。
ロザリアン:騎士は二人おったよな。野営はどうなってる?
ST:焚き火のそばに、首の持ち主が倒れています。馬車の屋根に黒い人影が立っています。それがもう一人の騎士を片手で高く吊り上げている。
ロザリアン:ははは。(←なぜ笑う?)
ST:影は騎士の喉を引き裂きます。血が吹き出し、その飛沫を全身に受けます。
ノーマン:ひゃ~、野性的。(笑)
ロザリアン:に、逃げなくちゃ。
ジャン:おまえ、弱いぞ。
ST:月明かりに照らされたのは、女、全裸の女です。血で全身真っ赤、長い髪の毛が血に濡れて体に張り付いています。高い頬骨、細い眉、灰色の瞳、気位の高そうな雰囲気感の女です。
ロザリアン:こちらに気づいてる?
ST:君の方を見てますよ。(笑) 女は高笑いを始めます。彼女は死体を馬車の天井に下ろします。それから、両腕をいっぱい広げたと思うと、馬車からふうっと落下する…途中で一瞬にして巨大な鷹に姿を変えます。
ジャン:うおっ。
ロザリアン:『変身』か! 4ドットだぞ。
ST:鷹は甲高い声で鳴き、騎士の死体を掴み飛び去りました。
ロザリアン:どちらに向かった?
ST:月をまたいで、森を越えるように飛びました。スルトが、「見たか、ありゃなんだ?!鷹に化けたぞっ!」と言う。
ロザリアン:「ああいう力のある同族連中の話は知っている」
ST/スルト:「ここらに、あんな奴がいるなんて聞いてないぞ」
ロザリアン:「俺もだ」って言うか、初めて見た。(笑) とにかく、やることやって帰るぞ。
ST:おう! 速攻、死体のブーツとか脱がせにかかる。(笑)
ジャン:早いな~。
ノーマン:なんか、こっちはハイエナ。(笑)
ロザリアン:隠蔽工作だって。
ST:ロザリアンが馬車に近づいたとき、中から声がする。「父さま?」 ひどく脅えた、少女の声です。
ロザリアン:は~ん。がっと馬車の扉を開けます。
ST:毛布を抱きしめた一二、三歳の少女がいます。君を見て…気を失う。
ジャン:食べ頃、食べ頃。
ロザリアン:スルトを呼ぶ。
ST/スルト:「ガキじゃねえか」
ロザリアン:「連れて帰ろう」
ST:ずるずると運び出して肩に担ぎます。彼は面白そうに、「あんたを見て気絶した?」って言う。
ロザリアン:俺は笑わん。(笑)
ノーマン:言わなきゃよかった。(笑)
ST:帰る途中も、くっくっくっと忍び笑いしてるわ。
ロザリアン:あと一分、笑い続けたら殴る。(笑)
ST:ジャン、君は修道院の地下の納骨堂で眠っています。真っ暗な棺桶の中で目覚めて、しばし闇を見つめます。
ジャン:それもいつもと変わりがないんだろ。
ST:はい。誰かの足音が聞こえます。地下室の階段を下りてきます。
ジャン:ルーノだな、あれほどこの時間にはここに来るなと禁じたのに。棺の蓋を開けます。
ST:燭台を持った、修道院長でした。
ジャン:フィリップ院長?
ST:院長でした。こころ緊張した様子で。
ジャン:「フィリップ院長、忠告をお忘れですか」
ST:「うむ、それは知っておる…」
ジャン:「では、よほど大切な用件なのでしょうね」
ST/院長:「木こりの小屋がまた襲われたのだ」
ジャン:「で?」
ST:彼は迷っている感じでしたが決心して、「御領主殿に相談願えればと思っている」と。
ジャン:スバルクだっけ?
ST:フィリップは善良で信仰心のある男なんです。君の『下僕』であって、『血の呪縛』にも縛られているけどね。農夫や木こりのことなんかを本気で心配してるんよ。彼は君のおかげで、『裏の領主』について知っています。だから、『御領主殿に』なんだよ。
ジャン:なるほど、同族とかの関与も疑ってるわけやな。グールなのに良い奴なんだ。
ST:そうです。
ジャン:「ルーノに伝えてください。馬を準備するようにと」
ノーマン:わたしはその事件について知ってるの?
ST:はい。この一ヶ月、人里離れた木こりの小屋などが襲われる事件が起こっています。酷い有り様の死体が見つかったとか。狼の仕業だとか聞いていますが、『森の魔物』の噂も囁かれています。君は一応、『下僕』のモリスに調査を命じてあります。今夜、報告のために彼がやってくる予定です。
ノーマン:ふ~ん。
ST:月も高く昇ったところです。ノーマンはどうしてますか?
ノーマン:読書とか書き物してます。気が向いたら馬で遠乗りとかする。
ST:今夜は目覚めが悪かったです。狼が人を食らう夢を見ました。たぶん事件のことが気になっていたんでしょう。
ノーマン:やっぱり、犯人は狼なのかな。
ジャン:この世界、惨殺死体なんてわりと普通って気がする。
ST:盗賊とか近隣領の兵隊とか。あと、ヴァンパイアとか狼男とか。(笑)
ノーマン:もうだめ。(笑)
ST:君は屋敷で本を読んでいる。狼の遠吠えが聞こえてきます。
ノーマン:部屋の窓を開ける。
ST:狼の声は意外と近くから聞こえました。
ノーマン:外を見ている。
ST:やがて、気配が屋敷前の林に現れます。赤い瞳がいくつも闇に踊っています。
ノーマン:ぎゃわ~。(笑) 狼は何匹くらいいるの。
ST:たくさん。(笑) 黒い大きな影が屋敷の前に歩いてきます。ゴリラみたいな感じのものが体を揺すりながらなにかを抱えてくる。
ノーマン:なになの?
ジャン:わからん。(笑)
ST:玄関になにか放り出して帰っていくよ。
ノーマン:玄関に向かう。廻りに気を配りながら開ける。
ST:血塗れのモリスが倒れています。
ノーマン:(息をのむ)急いで中に運ぶ。
ST:死んでいます。
ノーマン:ま~じぃ。
ST:って言うか、体を持ち上げたら、首がちぎれて落ちた。
ジャン&ロザリアン:でへへへ。(←なぜか嬉しそう)
ST:林がざわざわっと騒ぎ、狼の群が去っていく。レコードシートの『下僕』を除去。(笑)
ジャン:かわいそうに。僕のルーノも殺さんといてな。(←他人事)
ノーマン:くーっ、最低っ! やり場のない怒り。
ST:思わず外に飛び出すけど、怒りのやり場もない。部屋の家具とか壊してしまうかも。
ノーマン:私の唯一の理解者だったのに。(泣)
ST:ロザリアンが洞窟まで帰ってきたところです。
ロザリアン:収穫だ~。洞窟に異常はなし?
ST:ええ。
ロザリアン:座って皆と話する。「これから、まずいことになるかも」って。
ST:ん?
ロザリアン:だから、しばらくはこの件でごたごたするかも。
ST:なるほど。「近くに同族が引っ越してきたのか? 縄張り荒らしか?」とスルトが言います。
ロザリアン:「恐らく。あまり勝手なことをされると我々にも問題がでるな、我々が生きていられるのは、この森に隠れ住んでいるからだ」
ST:マーチンが、「そいつに会ったらどうする? 追い出すか?」と言います。
ロザリアン:「会ってみなければ、わからん」
ST:ノーマンの怒りもだいぶ落ち着いた頃、ジャン・ロペールが馬で到着します。
ジャン:嫌なタイミングできたな。(笑)
ノーマン:今は誰とも会いたくない気分だな。
ロザリアン:ありゃ、ふさぎ込んでる。(笑)
ジャン:ぱからっ、ぱからっ、どうどう。屋敷には門番とかおらんの? イゴイゴする。
ST:いません。いつまでも馬に乗っとらんと進めてくれ。
ジャン:玄関まで来て「御免、ジャン・ロペールと申す者だが」と言う。
ノーマン:嫌な奴だ。二階の窓から見てるよ。「入れ」
ジャン:はぁ、偉そう。お邪魔しま~す。適当にお世辞など喋りながら、御挨拶する。
ノーマン:「長話を聞く気分じゃないんだ、今夜は」
ジャン:「いやー、単刀直入にまいりますか。うちの院長が気に病んでいましてね、例の襲撃の件を。私としてもそろそろ気になりだしまして。御領主殿はどうお考えで?」 顔色を窺う、犯人はこいつちゃうんかと。(笑)
ノーマン:ずっと視線は合わせんのやけど。
ジャン:僕の顔見るのイヤ?
ノーマン:イヤ。「私の方でも調査は進めているのだよ」
ジャン:「ほう、話が早い」
ノーマン:「だが…、今晩、私の手の者が帰らぬ人となった」
ジャン:帰らぬ人? 滑稽な。(笑)「それはお気の毒に。それで、御機嫌が悪いのですね」
ノーマン:(無言)
ジャン:「どうやら御領主殿も、この件に本腰を入れなければならないようですな。私は『森の魔物』を怪しんでおるのですが」
ロザリアン:いらんこと言うな。(怒)
ノーマン:そうだ、モリスはどの程度調査を進めてたの?
ST:それを言わずに、彼は死にました。
ノーマン:「それのことも考えてはいる。いざとなれば山狩りも行おう」
ST:森に火をかけろ! あぶり出しだ!(笑)
ロザリアン:穴掘って逃げるし。
ST:だめだめ、煙に巻かれて3人で抱き合う。「苦しいよ、ロザリアン」「いっそ君の手で…」「だめだよ、そんなことできないよ」とか、泣けるな~。(←妄想癖)
ノーマン:あの、どこまで話したっけ?
ジャン:山狩りまで。(笑)
ノーマン:「『森の魔物』だが、さっき現れたやつは狼を引き連れていた」
ジャン:「狼ですか…。」 『ガルー(狼男)』とかの知識はあるの?
ST:では、『民間伝承』か『オカルト』で判定してください。
ジャン:うおっ、オカルトで、10、10、10、5、3。
ノーマン:民間伝承で、9、9、8、6、2。
ST:この地方には狼男の伝承が多いです。特に昔からここ一帯に住む民族には、狼の血を引くものが存在すると言われているようです。あと、原生林に潜んで、ガルーと縄張りを共有するヴァンパイア氏族、『ギャングラル』とか『リアナン』の存在も知っています。
ジャン:「どちらにしてもやっかいな存在ですな」
ノーマン:「誰だろうと、罪のない領民の命を危める者など許すわけにいかない」
ジャン:「ほほぉ」 命を危める? ヴァンパイアが面白いことを言う。(笑)
両者話し合いの結果、ノーマンは自警団の結成と山狩りの準備を決定する。しかし、ノーマンは、『領主代理人』のモリスを失ったため、領地への『影響力』の行使が困難になっている。
ここでジャンが、修道院長(ジャンのグール)の協力を提示。修道院長が領主の許しを貰って陣頭指揮をとるという方法で話がまとまった。
ジャン:おお、なんか利害関係が一致した。持ちつ持たれつ、ほほほ。
ノーマン:一筆かいちゃろか?
ジャン:そりゃ、効果絶大、はんこも大切やで。
ノーマン:「山狩りせよ」(笑)
ST:ロザリアンが目覚めたのは、少女の泣き声のせいでした。「お願いです、ここから出してください。」と少女の声が洞窟の奥から響いてきています。「わたしはナントカ村の、マリアンナと申します。父はアルフレッド、スバルク殿にお仕えする騎士です。どなたか、御助けください。」「わたしは、侍女としてお城に仕えにするはずだったのです。どなたか、どなたかおりませんか」
ジャン:どなたかはそばに居るだろ。(笑)
ロザリアン:うーうー言ってる奴やけど。(笑)
ST:『群れ』と同じ場所に監禁してるん? 病気もらうぞ。サプリメントにも、群れの衛生管理には気をつけろと書いてあったしな。
ロザリアン:天気の良い日には外に出て甲羅干しするように。(笑)
ST:偶然見たくないな~。(笑)
ロザリアン:少女のところへ行きましょう。
ST:顔を隠すか、影から出ないでくれ、また気絶せなあかん。(笑)
ロザリアン:「おまえの名は?」
ST:「マリアンナと申します」
ロザリアン:「どこへ向かう途中だった?」
ST/マリアンナ:「スバルク殿のお城まで、侍女としてお仕えする為にです」
ロザリアン:スバルクって、ここの領主だよね。
ST:そうです。貴族の子は十歳くらいで、どこか別の貴族に従士とか侍女として奉公に出されるんですよ。そこで、貴族の基礎知識なんかを学ぶわけです。あと、年上の従士にぼこぼこにされる。(笑)
ジャン:イジメなわけな。
ノーマン:ごめんなさい、ロッテンマイヤーさん。(←ちょっと違う)
ST:マリアンナはめそめそ泣きながら助けをこう。『良心』で判定してみて。難易度7。
ロザリアン:『ボッチ』やな。(大失敗)
ST:君は、この世間知らずな小娘が気に入らない。彼女のひ弱さを君は嫌悪する。あっ、『人間性』を1ポイント低下させてください。
ロザリアン:あ~っ、3になった。めちゃめちゃ悪なるよ。容貌まで変わるって。
ノーマン:ただでさえ見れん顔が、もっと見れんようになる。(←酷い)
ST:じゃあ、『自制心』でも判定してみて。難易度7。
ロザリアン:全部成功。(笑)
ST:なんなんだろ。それでも、彼女に手を出さないってか。
ロザリアン:言います、「明日の朝、おまえを自由にしてやる」
ST/マリアンナ:「ああ、ありがとうございます」
ロザリアン:「ただし、条件がある」
ST/マリアンナ:「えっ?!」 びくびく。(笑)
ロザリアン:「ノーマンという男に手紙を渡してもらいたいのだ。」 内容は、一連の襲撃事件についてお話したいことがある、と書きます。
ST:それだけ? 会う約束とかせんの?
ロザリアン:その辺は、追々こちらからアプローチするということで。それから…彼女を『グール』にしときましょう。
ST:いいでしょう、君の血を飲ませました。
ジャン:彼女、全然自由になってないじゃん。(笑)
ロザリアン:夜明け前に、マーチンに城の近くまで送り届けさせます。
ST:時間を進めます。領主の勧告のとおり自警団が結成され、村々の警備が強化されました。山狩りは準備段階です。例の書簡がノーマンの屋敷に届けられました。
ノーマン:少女が持ってきたの?
ST:違います。貧乏クジを引いた城の従者が、日が暮れてから屋敷にやってきたんです。
ノーマン:手紙を読む。その従者に詳しいことを聞きたい。
ST:なんでも城に向かっていた騎士の一行が賊に襲われたそうで、生き延びたその娘だけが城にたどり着いたとか。書簡はその少女が持参したものだそうですが…。
ノーマン:彼女の話が聞きたいな、こちらから城に出向きましょう。
ST:うむ。城に着きました。
ノーマン:少女を呼び出す。
ノーマンはマリアンナに対して、彼女の父を襲った賊についての質問を浴びせるが、答えは曖昧で要領を得ない。(彼女がひどく動揺していて、何か隠していることにノーマンは気が付くが)ノーマンはそれ以上の詰問はあきらめた。
ノーマン:あのね、私の『下僕』がなくなったやん、新しいのが欲しいんやけんど、目を付けてた人材とかおらんの?
ST:ほなね、『政治』と『知性』で判定してください。難易度5です。
ノーマン:4個成功。
ST:いましたね。(笑)
ノーマン:ちょっと声かける。
ST:君が声を掛けると…。面倒い、連れて帰ってくれ、名前はバート。
ノーマン:「私の屋敷へ来い」(笑)
ST:ロザリアンは手紙を書いたけど、どうすんの? 警備の強化とか山狩りの準備の噂は、下僕が届けてくれるけど。
ロザリアン:こちらも、注意は払っとく。あと、ノーマンが森に現れたら知らせるようにと、下僕に言っとく。
ノーマン:私から出向くの? 絶対ないって。
ジャン:行き違い発生。(笑)
ロザリアン:あ~そうか、こちらから行きましょうか。(笑)
ST:ジャンが棺桶の中で目覚めると、地下室への階段を下りてくる足音がしました。
ジャン:また? あれほど言ったのにぃ。(笑)
ST:棺の傍らに男が立っています。シンプルですけど上等の服装で、マントを付けている。無骨な印象の男です。
ジャン:って誰、これ?
ST:男は、「お初にお目にかかる」と言う。
ジャン:もしや…。
ST:「私はオラフ」
ジャン:わはっ。
ロザリアン:オラフって誰?
ノーマン:あたしの『師匠』です。
ST:スバルク領の、実質的な支配者だよ。確か『休眠』に入っていたはずだ。彼は、「客人を迎えておきながら、挨拶もなかったな、気を悪くしないでくれ」と言う。
ノーマン:嫌味だ! 「いえいえ、こちらこそ。なにぶん殿は城に不在の時が多く。御挨拶が遅れましたこと謹んでお詫び申し上げます。」 慇懃に嫌味返し。(笑)
ST/オラフ:「ジャン・ロペール、最近私の領地が騒がしいようだが?」
ジャン:「聞き及んでおります。その件なら、ノーマン殿とも話し合ったところです」
ST/オラフ:「では、ノーマンのもとへ行き伝えよ、月が満ちる晩にギベルボールの丘へ皆で集えと。森に棲む『魔物』にも伝えるのだ、大事な話がある」
ジャン:「承知いたしました。」 ノスフェラトゥも呼び出せって、何事だ?
ST:オラフの姿は影に溶け込んで消えます。
ロザリアン:松明を持って、屋敷の前へ進みます。
ノーマン:バートを向かわせる。
ST:男が屋敷から出てきた。ロザリアンの前まで来るけど、君を見て怯む。
ロザリアン:「ノーマンに会いに来た」
ST/バート:「お前は誰だ?」
ロザリアン:「ロザリアン。行け、主人に伝えろ。」威嚇するぞ。
ST:走って帰る。
ノーマン:屋敷に通しましょう。
ST:化け物が明かりのもとに現れましたよ。(笑)
ノーマン:顔をしかめるわ。
ロザリアン:顔は隠しときたい、フルフェイスの兜を被ってることにしよう。
ST:いいねぇ、古いローマ風の彫刻のある仮面みたいなやつな。
ノーマン:「今夜は客人を招いた覚えはありませんが?」
ロザリアン:「手紙を受け取っただろう、あれは俺だ」
ノーマン:「あなたが『森の魔物』ですか、お名前は聞いていましたが会うのは初めてですね。手紙は読みました、どんなお話を聞かせていただけるのです?」
ロザリアン:「まずは、誤解をしているのではないかということだ」
ノーマン:「誤解?」
ロザリアン:「一連の襲撃事件のことだ、それに騎士の死を疑っているだろう? あれは、俺じゃない」
ノーマン:「真犯人をご存じだと?」
ロザリアン:「ああ。この領地に新しいヴァンパイアが迷い込んだらしい」
ノーマン:「あなたの知っていることを話してください」
ロザリアン:話す。「生き残ったのは彼女だけだった」
ノーマン:ふ~ん。「では、木こりが襲われた事件も同一犯と考えるべきか」
ロザリアン:「そういうことだ」
ジャン:到着していいですか?
ST:どうぞ。
ジャン:「御免」
ノーマン:「何とも君は、いいタイミングで現れるね」
ジャン:「おっ、もしやこちらは『森の魔物』?」
ロザリアン:まあ、座ってください。(笑)
ジャン:状況を僕にも説明してよ。
ST:かいつまんでまとめてください。
ロザリアン:領内で起こっている殺しは、よそ者のヴァンパイアの仕業である。そのヴァンパイアは、非常に強力な存在であると。そのうえで、俺は協力を申し出る、このヴァンパイアと闘うことに賛成だが、条件として森へは干渉するなと。つまり、今までどおり行きましょうってこと。
ジャン:問題ないんじゃないの。
ノーマン:関わりはもとから持ちたくないんだよ。
ジャン:そうだ、私がここに来たのは他でもないんだ。オラフ殿に会いましたよ。
ノーマン:驚く。
ジャン:「満月の夜にギベルボールの丘に来いと申していました」
ST:ノーマンは知ってるけど、そこは彼の『休眠』の場所だ。
ノーマン:お叱りを受けるのだろうか。(笑)
ジャン:「オラフ殿は何か知っている様子でした。恐らくは、この件についての重要なお話があるのではないでしょうか」
ノーマン:「聞いたかな、ロザリアン君?」
ロザリアン:「うむ」
ノーマン:「山狩りは中止しよう。森に関しては君の方が上手だろう、もしそちらでなにか判ったことがあれば私に報告してくれるかな?」
ロザリアン:「いいだろう。しかし、警備の方はそのまま続けさせろ」
ノーマン:「わかっている」
ST:では、約束の日でよろしいか?
一同:いいです。
ST:見晴らしのいい丸い丘の上に、ぽつねんと古いローマの遺跡が残っています。砦かなんかの名残だと思います。満月が石塔の真上に高く昇っています。
ノーマン:一礼してから入っていく。
ジャン:中におるんじゃろな。
ST:建物には地下へ降りる階段があるんですが、地下の広さは不明です。きょろきょろしてみましたが、オラフの姿はありません。
ノーマン:あっれ~? おい、ジャン。
ジャン:えっ! けど、間違いないですよ。
ST:ひととおり探してから、とりあえず外に出ました。『警戒』+『知覚力』で判定してみましょう。
ロザリアン:難易度は?
ST:内緒です。
ノーマン:10、10、7、2。
ジャン:1で打ち消して、9だけ。
ロザリアン:10、9、6、2、1。
ST:いいでしょう。ただ事でない気配が感じられます。獣の臭いとか、生臭い息とか。
ジャン:なんなんだ?
ST:丘を取りまく森の中から、狼の群が進み出てきました。
ジャン:うわ~、だまし討ちか?
ノーマン:オラフさま~。(笑)
ST:人影が2つ、丘を登ってきています。一人は異様な巨体で、身長が2メートルを有に超えています。体を揺すりながら、跳ねるように歩いている。もう一人は、普通の人間みたい。
ジャン:『魂読み』を使います。
ST:難易度は8です。
ジャン:3個。
ST:大きな方からは、まぶしく脈打つ光を感じます。もう一人からは特別なものは感じられ
ません。
ジャン:まぶしい光ってなに?
ST:ガルーと考えて結構です。
ノーマン:ぎゃわー、あたし剣を抜く。
ST:近づいてきました。姿がハッキリします。巨体は、黒い毛皮の狼男で、顔にひどい傷の跡があります。左の耳がなくなっていて、同じ方の目も潰れています。また、右の脚が踝から切断されている。もう一方は、人間で、『マーチン』です。
ノーマン:裏切りなの?
ロザリアン:どうして一緒に…。
ST:狼男は袋を持っていたんやけど、それを君たちの方へバッと放って投げます。
ジャン:ごてん、ごろごろごろ。中から出てきたのは?
ST:オラフの首です。
ノーマン:ぎゃっわ~。
ジャン:これって、死んだってこと。
ST:そうじゃ。リジェネレートできません。(笑)
ロザリアン:マーチンは?
ST:彼がいいます。「女王が目覚められた」
ロザリアン:黙って聞く。
ST:「女王は、手始めに狼の長を打ち負かし、一族を下僕に従えた。次は侵略者どもを放逐する番だ。お前たちは、明日の夜、ベトラの砦に来なければならない。そこで、女王の審判を受けるのだ。」そう言って帰っていきますが、いいですか。
ノーマン:う~。
残された3人は、混乱し、状況が把握しきれていない様子。とりあえず、『女王』とは『例の馬車の襲撃者』であると結論づけて対策を考える。結局、彼らの今までの推理が、正しかったことが証明されただけのことなのだ。そして、出た答えは、『パーティに出席する』であった。
異常な事態なので、3人は行動を共にすることにする。(ノーマン:「一蓮托生じゃよ」)一行は、城の書庫で、『女王』に関する調査を行い、情報を得た。
ST:この国では昔、『ヴェントルー』に率いられてやってきた民族と、先住の民族との間に長く激しい侵略戦争があったのです。ここら一帯には、とある勇猛な部族が住んでいて、その部族は、『ウムラ』という名の女族長に率いられ、あなたの(ノーマン)の先祖と激しく闘ったそうです。結果、部族は戦に敗れ、ラウムラは自害して果てたと記録されています。
ノーマン:そのウムラとやらが女王などと名乗っているわけだ。
ジャン:それが、ヴァンパイアってわけなんだ。
ノーマン:ベドラの砦の場所は判ったの?
ST:山脈沿いの峡谷にある。
ノーマン:鎧を準備しよう。
ロザリアン:一度、洞窟まで帰って武器を持って来よう。
ST:洞窟ですが、スルトが死んでいます。
ロザリアン:あらあら。(←感情麻痺状態)
ジャン:どんどん人が死んでいく。この面会には、あまり良い結果が予想できませんね。
ST:次の日の夜、ベドラの砦を目指して出発します。谷間にさしかかると気づくけど、君たちを遠くから監視するような狼の姿がある。やがて、あれ果てた、かろうじて石造りの建物があったとわかる広い場所にたどり着きました。
ノーマン:寂れた場所なんだ。
ジャン:って言うか、何もない場所なんだろ。
ST:狼男が君たちを待っています。彼について行くと、石の玉座みたいなところ、本当に椅子なのか、ただの岩なのかわかりませんが、に女が腰掛けています。毛皮のマントを着けていますが、あとは全裸です。
ノーマン:「これは、お初にお目にかかります。女王様」
ST/ウムラ:「侵略者の子よ、そして醜い子よ、亡霊の城にようこそ」
ノーマン:「お招き頂き光栄です。で、新たな統治者は、狼畜生の支配者というわけですか」
ST/ウムラ:「わらわの一族と狼は兄弟同然なのじゃ。やつらはわらわの軍団ぞ」
ジャン:「それで、私たちをここに呼び出した理由はなんでしょう?」
ST/ウムラ:「おまえは、東の氏族かえ?」
ジャン:「そうでございます」
ST/ウムラ:「わらわが若き頃、おまえたちはこの国にはおらなかった。聞くがいい、ここへおまえたちを集めたのは、審判をくだす為じゃ。そして、今夜、わらわは再びこの土地の長となる。その見届け人となれ」
ノーマン:剣を抜く。
ST:ふっとマーチンが女王の脇に現れた、すると彼女は、「醜い森の魔物よ、おぬしの一族は古きから知っておる。おぬしがわらわの忠臣となれば今までの生活を約束しようぞ、」と言う。なんか、この辺、マーチンと話がついていたみたい。
ノーマン:「信用するな! 所詮、蛮人の口約束よ」
ST:ジャン君、参考までに、彼女のオーラは尋常でないよ。(笑)
ジャン:あっ~、こいつ何世代なんじゃ~。汗かくよー。
ノーマン:頑張ったって、あたし12世代なのじゃよ~。
ロザリアン:早くレベルアップしたいのじゃよ。(←そんなルールありません)
ジャン:「一つお聞きしたい、この土地を奪い返してどうします? 元々、あなたの土地を侵略者から取り返す、それで名誉も取り返す。それだけのことでしょう? それなら、他の方法もあると思いますが?」
ST/ウムラ:「わらわは女王じゃ、王は民を支配するものじゃ。何を言っておる? おまえのしゃべり方は気にいらん」
ノーマン:ぎゃは~。(笑)
ロザリアン:気にいらん、言われたぞ。(笑)
ノーマン:なに自分だけ安全圏築いてんのよ。
ジャン:そんなつもりじゃ。(笑)
ST:彼女は生粋の蛮族なんだよね。
ノーマン:「どこの…」
ジャン:まてまて、君、やる気か?(笑)
ノーマン:名誉に掛けて負けへんだろ。
ロザリアン:名誉って言ったぞ~。(笑)
ジャン:負けへんって!? 負けるよ。名誉に掛けて、従わなかったら負けるよ。(笑)
ST:そろそろ結論だしましょう。
ノーマン:身内をあれだけ殺されて許すわけにいかんでしょ。
ジャン:逃げたい~。戦って勝てる相手じゃないぞ。けど、無事に帰してくれるのか?(笑)
ST:ロザリアンはどうしたい? この状況では君がキーになるよ。
ジャン:世代は一番低いんだし、戦闘力もあるし。
ノーマン:ほら、三人で協力すれば大丈夫、みんなで世代を足せば…30ちょっと。
ジャン:増えた~。(笑)
ロザリアン:引くんだよ、ドキドキ。
ジャン:誰から誰を?(←問題がすり変わっている)
ロザリアン:では言いましょう、「誰が土地を支配しようと俺には関係ない。なぜなら、俺は誰にも従わないからだ」
ST/ウムラ:「わらわの忠臣となる名誉は?」
ロザリアン:「あんたも判っているだろ? 化け物ってのはな、誰かに仕えて長生きできるもんじゃないんだよ。」 出ていこうとします。
ジャン:「宮廷の道化って手もありますよ」
ロザリアン:そりゃ、マルカヴィアンだろ。(笑)
ST:よろしい、彼女が立ち上がります。
ジャン:ああ、前隠して。(笑)
ST:いいんだよ、これは芸術だから。(笑) もとい、彼女は歩み出しながら言います、「数百年ぶりじゃ、この血の余興は女王の復活にふさわしいものとなろうぞ」
ノーマン:剣を構えます。
ジャン:「ノーマン殿、これは大きな貸しになりますよ」って言いながら、剣を抜く。
ノーマン:「ああ、恩に着よう」
ST:襲いかかります。