このリプレイは、アースドーンのシナリオ集「ミスト・オブ・ビトレイアル」のキャンペーンです。
これからこのシナリオ集をプレイヤーで遊ぶ予定のある方は読まないようにしてください。
ハリス
ヒューマン盗賊・第3サークル・男性
ハリスは盗賊らしく、アウトローと呼べる性質を持ち合わせた人物です。
もちろん悪人ではありませんが、少なくとも“正直な”という言葉は彼には似合わないでしょう。
ときどき独り言をいいます。
プレイヤー:ナッキー
ティアラ
エルフ理論魔術師・第3サークル・女性
彼女は物静かで博識な女性というイメージがありますが、すこしせっかちで短気すぎるきらいがあり、そのため周りの人間に刺々しい人だと思われることもしばしばあります。
プレイヤー:リサ
フィリッポ
ドワーフ射手・第3サークル・男性
このドワーフの射手は、驚くほど無表情でぶっきらぼうな性格をしています。
他人の善意を理解することは出来ますが、彼がそれを素直に受け取ることは希で、無礼に振る舞ってしまうことがほとんどです。
プレイヤー:コニタン
ゲームマスター:チャッピー
リプレイ執筆:ナッキー
プレイ日時:1998年8月29日(土曜日)15時~18時
フィリッポ:経験点もらったけんど、タレント上昇させていいの?
GM:うん、いいよ。ケーアを脱出してから、少しの間休息したとゆうことで。タレントは魔法の一種だから、訓練とかじゃなくて瞑想でレベルアップするんです。
ハリス:それに、ダメージの回復もせなあかんしな。
GM:じゃあ、1日の休息の後、鮮血の森まで帰ったところから始めよう。
ハリス:う~っ、致命的打撃の護符、欲しい。
ハリス:始めに教えられていた場所まで帰る。事件の証拠品とか持って帰ってきたほうが良かったかな?
ティアラ:奴隷狩の調査のはずが、めっちゃホラー退治してきたし。
ハリス:それが冒険者の冒険者たるゆえんなわけ。
GM:森の中はあいかわらず、蜜のように甘く濃い魔法の香りに満たされている。君たちが一歩踏み込むと、目の前でツタや下生えがさっと分かれて通路が現れた。
フィリッポ:「歩いて行こう。」
GM:と、10分ほど進んだところか、ざわざわっと森がしたかと思うと、通路が背後からバリバリッと音を立てながら閉じてゆく。
ハリス:なぜ!? 「走るぞ!」
GM:みんな移動力いくら?
フィリッポ&ハリス:最大85ヤード。
ティアラ:65。
GM:遅いティアラにあわせるよね・・・、まにあわないな。
フィリッポ:やばいと分かったら、85で走り出す。(笑)
ハリス:俺も85~。
ティアラ:(息をのむ)後ろから念刃を撃ち続けてやる。
GM:それでも無理でした。完全に森の中に取り残された。
ハリス:迷っちまった。ソーンマンがやってくる!
GM:そうゆう、先読みは嫌いだな…。君たちはあっとゆうまに魔法の生き物に取り囲まれた、人の形をした茨の固まりみたいなヤツが4体。(笑)
ハリス:やっぱり!
GM:警告もなしに槍を投げつけてくる。(ダイスを振って)フィリッポにクリティカルで8ダメージ。
フィリッポ:なんでみんなに当たらんのに、俺だけ。
ハリス:「俺たちは仲間だ、攻撃するな。」ってソーンマンに通じるのか?
フィリッポ:無理でしょう。
ティアラ:ルーンの杖(通行証のワンド)持ってなかったっけ?
ハリス:逃げても無駄か? 降伏するとか?
フィリッポ:捕まったら、女王の御前に引きずり出される。
ハリス:それは、それでいいけど。(笑)
GM:ソーンマンは槍を構えてにじり寄ってくる。
フィリッポ:なんかしゃべれよ、ソーンマン!
ハリス:ハカイ! ハカイ!(笑)
一行は、ぶちぶち文句を言いながらも戦闘を開始した。ソーンマンにルーンの杖の効果がないのもそのはず、ソーンマンはカロウリンの命令で一行を抹殺すために動いているのだ。両者、数回打ち合うが、たいした被害もなく、第4ラウンド目に突入。
GM:急にソーンマンが動きを止めて崩れ落ちた。そうしたら、森の奥から数人の鮮血エルフが現れた。君たちの顔を見て、「こちらへこい。」とだけ言う。
ティアラ:誰、君たち。
ハリス:タカリスの使いの者だな? ついて行こう。
GM:エルフ宮廷まで帰ってきました。
ハリス:そいつらに、「〈血の番人〉タカリス殿に我々の帰還を伝えてくれ。」と頼む。
GM:「しばし、待つがよい。」と言って、その刺エルフは宮殿の階段を上がっていく。彼が建物の中に消えるとすぐ、豪華な衣装に身を包んだ鮮血エルフが数人の従者と共に姿を現した。「そうか…とうとう帰ったきたわけだな。タカリスには会えんよ。君たちの出発と報酬の手はずは、私に任せるそうだ。」
フィリッポ:黒幕登場。
ハリス:なんて名前だっけ?
ティアラ:カロウリン。
GM/カロウリン:「さあ、こちらへ。」と君たちを案内しようとする。彼の顔からは、あの笑みは消えているし、声も硬い。
ハリス:こちらって、どちら?
GM:そのときカロウリンの後ろから声がかかった、タカリスの登場だ。「無事に戻ってこられて、おめでとう!」 彼は早足で階段を下りてくる、「さて、友人たちよ、早速、君たちの報告を聞こうじゃないか。」そして、カロウリンに一瞥をくれながら、「〈番人〉カロウリン、私はこの者たちと話がある。君は仕事に戻ってくれたまえ。君はいっしょにいないほうがいい。」と言う。
ハリス:カロウリンの方を見て「にや~っ」てする。(笑)
GM:カロウリンは苦々しげに、「お好きなように。」と、うめいて去って行く。
ティアラ:根性がないぞ、カロウリン。(笑)
GM:君たちは、タカリスに案内され上等な客室に入った。
ハリス:「タカリス殿、宮廷には陰謀がつきものとは聞いたことがあるが、それは〈鮮血の森〉でも同じことかな?」
GM/タカリス:「いつも、とゆうわけではない。」 彼は、召使いを呼んでワインを運ばせる。そして、召使いがみんなにワインをつぎ終え、退室するのを待ってから、「それでは、セラの奴隷商人についての話を聞かせてもらえるかな?」と言うよ。
ハリス:カク、カク、シカ、ジカ。(笑)
GM:ええーっ、もっと具体的に。
フィリッポ:長い話じゃしの。
ハリス:奴隷狩の一団を追跡したこと、アカレムのケーアにたどり着いたこと、ホラーに出会ったと、それからどうやらカロウリンが…ってこと。
GM:カロウリンのことをどの程度?
ハリス:恐らく、ホラーとも関係を持っているのではないか、とまで推測しちゃう。
GM/タカリス:「なんと、奴隷商人とまでならずホラーとも関わっておったのか!」少し考えてから、「待っていてくれ、この件を報告しなければならない御方がいる。」と言って部屋を出ていってしまう。
ハリス:きっと、女王様の所へ行ったんだぞ。俺たち、女王に会えるんかな。(喜)
フィリッポ:その前に、カロウリンに襲撃されると思うな。
GM:だから、先読みするなって。
ハリス:「ティアラ、エルフの礼儀はどうなんだ?女王様の前ではどうゆう風にすればいい?」
ティアラ:第一印象が大切よ、下手に出てはダメ。
ハリス:人間とは違うんだな。(笑)
GM:とかなんとか言っていると、タカリスが大きな包みを持って帰ってきた。「これが、約束の〈鮮血の蔦〉だ。しかし、これほど優秀な人材を雇うとはハイアモンも運がいい。」
ハリス:やっと手に入ったよ。
GM:「君たちの苦労への感謝のしるしだよ。」
ティアラ:感謝のしるしって、もらって当然の品なんだけど。
GM/タカリス:「ああ、友よ。私からのほんの心づくしは、君たちの馬に積ませるようにしてある。」
ティアラ:わーい、ありがとう。
フィリッポ:「それはそうと、カロウリンのことはどうなったんだ?」
GM/タカリス:「彼には、しかるべき処分が言い渡されるであろう。」
フィリッポ:ほんまに、信用できるのか?
GM:セラの奴隷商人とならまだしも、たとえ〈血の番人〉でも、ホラーとの関係が公になったら死刑の判決は確定でしょう。
ハリス:オッケ~。じゃあ、俺たち安心して帰っていいんだ。
GM/タカリス:おほん。「君たちの業績は〈エルフ宮廷〉にとっても素晴らしいものだ。そこで、さらに報酬を授けることにした。外の者が夢見たことのない、珍しい貴重な価値あるものだ、どうかね、受け取ってもらえるだろうか?」
ハリス:刺?
GM/タカリス:彼は、「ついてきたまえ。」と言って、君たちを宮殿の外に連れ出した。
ハリス:わかった、トゥルー・エレメンタルだろ!
フィリッポ:もしかして、生き物?
ティアラ:それダメ。私、タマごっちでさえ育てきれんし。(笑)
GM:やがて、不思議の国のアリスに出てきたような、木々の迷路に入っていく。ただでさえ強かった魔法の感触が、この迷路では、よりいっそう強烈なものになっていきます。めまいに似た感じとバラの強い香りで頭がクラクラする。突然、迷路が終わって、開けた場所に出た。そこの真ん中には、真っ白な石の塔が建っている。塔にはバルコニーが張り出しています。
フィリッポ:建物だ。
ティアラ:えっ、これくれるの?
GM:違うって。バルコニーの下までくると、タカリスは、さっと膝をついた。やがて、ひとつの人影が現れた。
ハリス:いや~ん、女王様だ。御美しい、ガラドリエルより美しい。
GM:タカリスは君たちのほうを、ちらと見るけど?
ハリス:膝まづく。いや、五体投祈!(笑)
フィリッポ:仰向け(笑)
ティアラ:そんなにすごい人なの? いまいち分かんない。
ハリス:何を言ってるんだ!俺は、女王の美しさのあまりに涙する。震えながら膝まづいてしまうのよ。
GM:素晴らしい! 後で経験点にボーナスだ!(笑)
ティアラ:一応、膝まづく。
GM/女王アラシア:「〈血の番人〉タカリスから聞いています。彼はわたくしに、〈鮮血の森〉で裏切り行為が行われていると言いました。それは本当ですか?」
ティアラ:「ええ。」
GM/女王アラシア:「では、カロウリンの暗い噂も真実だったのですね?」
ティアラ:「間違いありません。」
GM:女王はゆっくり納得したようにうなづいてから、「感謝の気持ちを授けましょう。」と言った。そして、手を伸ばして何かを摘み取ると、それを空中に投げます。地面に落ちる前に、受け取りなさい!」
ハリス:[宙の舞]でジャンプ!(速攻)
フィリッポ:俺は射ぬくぞ!(笑)
ティアラ:私、《念刃》? 《大跳躍》?(笑)
GM:お前ら、欲しいのか、欲しくないのか、どっちやねん!
結局、ハリスがゲット
GM:それは、真っ白なバラでした。君が受け取ったときに、刺が指に刺さって、流れた血がそのバラに染み込んだ。「そのバラを研究しなさい。その真実を見極めることによってのみ、わたくしたちがいかなる存在か見極めることができるでしょう。」 そう言うと女王は塔の中に姿を消した。タカリスが立ち上がって言う、「君たちは女王アラシアと対面した、これは〈エルフ宮廷〉の者を除けば、めったにかなわないことなのだよ。まさしく、君たちは祝福されし〈名づけ手〉だな。」
ティアラ:うらやましそうね。
ハリス:このバラ、魔法のアイテムなん?
GM:鮮血魔法の一種で、100と1日の間〈鮮血の森〉への出入りが自由になる。 十分な休息の後、ついに〈鮮血の森〉を後にする日がやってきました。タカリスがみずから、森の外まで案内してくれる。もちろん、君たちの鞍袋はタカリスの贈り物、織物や装飾品とかで一杯です。タカリスは朝日が登る東の空を指差して、「ここでお別れだ。」と告げる。
ハリス:「世話になったな。」
GM/タカリス:「それはこちらとて同じこと。君たちのことは今後、親友と呼ばせてもらうよ。」
ハリス:握手する。抱く。ハグ。
GM/タカリス:「出発の前にひとつだけ警告しておこう。カロウリンが〈鮮血の森〉を出奔した。兵士たちもいまだやつらの行方がわからずにいるが、もしかしたら君たちに復讐しようと狙っているかもしれない。」
フィリッポ:もしかしたらってゆうか確実なのじゃよ!
ティアラ:じゃよ!
GM/タカリス:「それでは、ご機嫌よう。道中の安全を祈っているよ。」
ハリス:「タカリス、ひとつ聞いていいか?あいつ、殺してしまってもいいか?」
GM/タカリス:「彼はすでに死人だ、死人に生死を問うのは愚問だろう。」
GM:朝日に向かって出発だ!18日間の長い退屈な旅が始まった。(笑)
ハリス:かなり、内陸だよ~。
GM:さて、1週間ほど経ちました。内陸交易所まであと1日、ヘイヴンまではあと10日のところまで来ている。昼ごろ、前方にもうもうと土煙があがったよ。よくよく目を凝らして見ると、騎兵の一団だとゆうことが分かった。
ティアラ:私たちを狙っているの?
GM:少なくとも、道沿いに進んでいる。
ハリス:隠れそうな場所はないよな、平地だし。
GM:さらに近づくと、それが10人の軍馬に乗ったオークだと分かった。
ハリス:スコーチャー(馬賊)か。
GM:君たちの前、50歩のところで、そいつらは一旦停止した。一騎だけ、とりわけ体格のよいオークが馬を前に進ませてきたぞ。
ハリス:こんなのに、チャージ食らったら痛いだろうなぁ。
GM/ラスタング:「ハハァ! 3人組の金持ちってーのは、お前たちのことだな?」
フィリッポ:誰から聞いたんだろ?
GM/ラスタング:「オレはラスタングだ! この道は我々のものだ! 通行税を払え、さもなくばこの道は通さん!」
ハリス:こうゆう輩、多いな~。(笑)
ティアラ:前回の件もあるし、ハッキリ答えていい?
ハリス&フィリッポ:どうぞ、どうぞ。(笑)
ティアラ:「払う気は、まったくありません。」
GM/ラスタング:「なにぃ!」(笑)
ティアラ:「奪えるものなら、奪ってみなさい!」
GM/ラスタング:「たかが3人で、この人数とやり合おうってのか、エルフの娘っ子め、おめぇ正気か?」
ティアラ:「見てみなさい、アデプトの私たちがこれだけの財宝を持っているのですよ。つまり、それだけの働きをしてきたとゆうことでしょう。」
GM/ラスタング:理論攻撃だ!(笑)「よっぽど、自信はあるようだな、娘っ子。だがな、オレたちも名の知れた馬賊団だ、数の少ないやつを痛めつけるのは好きじゃない…」
ハリス:「おっ、一騎打ちか?」
GM/ラスタング:「一騎打ちだ!面白れぇぞ、オレ様の相手は誰だ?」
ハリス:「よっしゃ、このドワーフが相手じゃ。(←勝手) オーク、お前は100歩後ろへさがってから槍を構えて駆けてこい。」
GM:うん?
ハリス:「ドワーフは3本の矢で勝負だ!」
GM/ラスタング:「ちょっと待って、人間。(笑)それって不公平だろ!」
ハリス:「気にするな!」
GM/ラスタング:「1本だ、1撃で勝負だ。」
ハリス:「受けて立つ。」(←勝手)
GM:フィリッポが代表でいいんですね。じゃあ、ラスタングは馬を駆け脚にして離れて行く。
フィリッポ:今のうちに、[魔法の照準]を使っていい?
GM:なんか、なぁ。
ハリス:[突撃]だってタレントだろ?
GM:そりゃ、そうだけど。達成値は?
フィリッポ:10。
GM:成功しました。もう準備はいいね。ラスタングは拍車をかけた!ルールは【突撃に対する構え】を使うけど、イニシティブは発射準備を完了している飛び道具の方が早いとゆうことでいきましょう。
フィリッポ:ほな、いきますよ。
ティアラ:正念場よ、頑張ってね。
フィリッポ:致命的打撃の護符を使います、[狙撃]を使います、カルマ使います、21ステップって、ダイスいくら?
GM:えっと、D20+D10+D6です。
フィリッポ:振ります…振り足して…達成値48。
GM:防御値31まで、クリティカル。
フィリッポ:ダメージは…[燃える矢]を使って…28点。
GM:ぶふーっ。転倒テスト、転倒度は19…耐えたら男だろな…落ちた!
フィリッポ:一騎打ち成立。(笑)
GM:もんどりうって、ラスタングが落馬した。乗り手を失った馬だけが駆けてくる。
フィリッポ:跳ね飛ばされたりして。(笑)
ティアラ:一騎打ち成立。(笑)
GM:うぉーっ、とか声援を送っていたオークたちがピタッと静かになる。巻き上がった土煙が、風にさっとなくなると、大の字に倒れていたラスタングが、むくっと起きあがった。刺つきメイスを引きずりなが歩いてくる。
ハリス:「もう、やめておけよ。」
GM:ずんずく、フィリッポの目の前まで歩いてきて、胸に刺さった矢を、ずぼっ、て引き抜く。それを突きつけながら、「お前の勝ちだ!」
ハリス:おおっ!
GM/ラスタング:「見たか野郎ども、勝負は決まった。オレはなぁ、強い奴と、金持ちは大好きだ。金持ちはオレたちに生きる糧を、強い奴はオレたちに話のタネを与えてくれる!今夜は宴会だぁ!!」オークたちは歓声をあげて君たちを取り囲む、気安く肩を叩いたりで、もみくちゃにされる。「オレたちのキャンプに来てくれ、歓迎するぜ!」
ハリス:「おう。」
GM:じゃあ、日も暮れて、キャンプで焚火を囲んだ宴会の場面でいいね。
ハリス:「ひとつ忠告してやる、今度から弓相手に一騎討ちはするな。」
GM/ラスタング:「そうか?」
ハリス:「あと、長い武器にも注意したほうがいい。馬にも防具をつけろ。」
GM/ラスタング:「ヒューマンよ、考えておこう。」
フィリッポ:俺は、ラスタングの傷の手当をしてやろう。
ハリス:盗賊向けの下品な冗談で盛り上げてやる。「だから俺は言ってやったんだ、そりゃ、馬のクソじゃねえのかって!」爆笑ドッカーン(笑)
GM:いいねぇ。ダチんこ、ダチんこ!(←?)
ハリス:とかやりながら、「ときに、俺たちのこと誰から聞いた。」
GM/ラスタング:「いやな、2~3日前だったか、この街道を同じように進んできた奴らがいてな、そいつらにも通行税をせびったんだ。そいつらあっさり払いやがって…それから、お宝をたんまり持った3人組の話をしたのよ。」
フィリッポ:「そいつらの姿は?」
GM/ラスタング:「ヒューマンばかりだったと思うぜ。確認したわけじゃないが。」
フィリッポ:全員、変装か?
ハリス:魔法の可能性も……あっ、セラの連中か! 刺エルフの部下は始めから連れてきていないのか。カロウリンは顔隠してればいいし。
フィリッポ:たぶん、それだろう。
ハリス:「そいつらはどこへ?」
GM/ラスタング:「道沿いに進んで行ったぜ。」
ハリス:内陸交易所かヘイヴンか…。
GM:では、次の日に変わってよろしいか。オークは別れ際に、「ここら辺を通るとき、面倒に巻き込まれそうになったらラスタングの名前を出せ、オレ様はここ一帯の顔だ。」と言ってくれる。
フィリッポ:「もし、あの連中がまたここを通ったのなら叩き潰すように。」
GM/ラスタング:「お前たちが話していた一団か? そいつら仇なのか?」
フィリッポ:「裏切り者だ。」
GM/ラスタング:「裏切り者!裏切り者には死だ!じゃあな、兄弟。」
ティアラ:オーク去って行った?よかった、居心地悪かったのよね。(←存在否定型)
内陸交易所で宿をとった一行は、カロウリンの足取りについてあれこれ情報収集に努めるが、まったく成果はあがらなかった。1泊の後、ヘイヴンに向けて、最後の行程に出発する。
GM:そして、ヘイヴンの町に帰りつきました。早速、旧市街へ向かうよね。
フィリッポ:ハイアモンに会おう。
ハリス:帰ってきたぜ、しじい!
GM:時間は昼下がりです。久しぶりの町の喧騒の中、ロークの形見亭の前を通りすごしてブレヌラ武具店の前までやってきました。
ハリス:「いや~っ、致命的打撃の護符、買っておくべきだったよ。」
GM:もう、店の中に入った? 奥に座ったブレヌラが「いらっしゃい、武具店へようこそ」って。
ハリス:「久しぶりだな、オーク。」
GM/ブレヌラ:「前に、お会いしましたか?」
ハリス:「会ったとも。護符を勧めてくれたのに、買わなかっただろ?」
フィリッポ:それ、店が違うのでは?
ハリス:ありゃ、そうだっけ。
GM:あれはダッグの雑貨屋だね。みんな知覚テストしてください。
ティアラ:6
フィリッポ:8
ハリス:9。「ごめん、店まちがえてた。」
GM:店の雰囲気が変わっているような感じがする。あと、ブレヌラが首にかけていた水晶の護符がなくなってるのにも気づいた。
ハリス:そんな護符してたっけ?(←なんにも憶えてないな)
GM:してました。
フィリッポ:リプレイにも書いてある。
ハリス:ほんまに?まあいいや、「ハイアモンに会いたいんだけど。」
GM/ブレヌラ:「どうぞ、二階へ。」
ハリス:様子が変だ。
フィリッポ:どきどきだ。
彼らの予感は当たっている。なぜなら、カロウリンとその部下が、セラの密偵の助けを借りてこの店の存在を突き止め、ここで一行を待ち伏せしているからだ。ブレヌラの護符はホラー感知の機能を持っていた。カロウリンはこの護符を取り上げ、ブレヌラとハイアモンを魔法で虜にしている。その結果、2人とも意識が混乱してしまっているのだ。
ハリス:「ハイアモン? 開けるぜ。」がちょっ。
GM:古書や羊皮紙なんかが積み上げられた書斎に入った。彼はなにやら仕事に熱中している様子で、顔を上げようともしない。
ティアラ:「ハイアモン、帰ってきたよ!」
GM/ハイアモン:彼は、そう言われてやっと気がついたみたい。「そうか、とうとう帰ってきたようだな。思ったより時間がかかったようだが、まあいい。蔦は見つかったのか?」と、抑揚のない声でしゃべる。
ハリス:「おう、これだ…ちょっとまて、あんた、変だぜ。」
GM/ハイアモン:「そうかね?」
ティアラ:「首飾りの謎は解けたの?」
GM/ハイアモン:「調べたよ。ほら、そこに。」
ティアラ:「そこにって言われても…」
GM/ハイアモン:「蔦は?」
ハリス:「ほらよ。」机の上に置いた。
GM/ハイアモン:「感謝する。それでは、お礼をしよう…」と言った途端、ハイアモンはピタリと動きを止めた。
フィリッポ:死んだ!(←おい)
ティアラ:電池切れ? 揺すってみよう。
フィリッポ:「じいさん? じいさん!?」
GM:そこに、聞き憶えのある声が響く、「お前たちはわたしの秘密を暴き、力を奪った。いまこそ、お前たちの血でつぐなわせてやる!」バタンと部屋の扉が乱暴に開けられると、ヒューマンが3人と一人の鮮血エルフ、カロウリンが現れた。
ハリス:オールスターキャストだな。
GM/カロウリン:「〈鮮血の森〉のカロウリンに仇なす者は、代償を払うのだ!慈悲を乞うなら今のうちだよ。もっとも、許す気もないが。」
ティアラ:「口数が多すぎるわよ、あなた。」
最終戦闘の幕が切って落とされた。第5サークル異界魔術師のカロウリンと護衛の3人(うち一人は、あの野盗の頭)との戦いは、非常に危険なものだ。ラウンド開始早々、カロウリンは《死霊つかみ》で一行に大ダメージを与え、さらに重武装の護衛たちは接近戦を挑んでくる。肉弾戦の苦手な一行は、戦闘の早期終了を狙い、雑魚に殴られつつも、カロウリンに攻撃を集中。その結果、第3ラウンドにはカロウリンは気絶寸前にまで追い込まれるが、よもやこの攻撃が無駄に終わろうとは……。
フィリッポ:なんか[宙の舞](使用すると疲労ダメージが1)で、着実にダメージ増やしてない?(笑)
ハリス:かっこいいなんて動機だけではダメなのか、やっぱし。(笑)
GM:カロウリンが起きあがった。「忌々しい、お前らなぞにここまで…グハッ!」
ティアラ:なになに?
ハリス:毒?フィリッポ、矢に毒塗ってたのか?
フィリッポ:神経毒だ。(嘘)
GM:カロウリンは、身をふたつ折りにして、苦悶の表情を浮かべている。口から血の泡を吐いたかと思うと、体を痙攣させ白目を剥いて倒れた。同時に彼が胸にしていたアミュレットからまばゆい光が発せられる…そして、アミュレットが砕け散ったとたん、霧が染みだしてきた! その霧は…あのホラー、この霧の塊に浮かぶ骸骨は、君たちには忘れることのできない姿だ。「いくら、お前たちへ借りを返すためだとしても、これは少々高くつきすぎたな。狩場を失った挙げ句に、我が同調者をも自らの手で殺してしまわなければならんとは。まあ、よしとしよう。復讐とはかくも甘美な物なのだから。」
ティアラ:人間の部下はどうなったの?
GM:めちゃ、慌ててる。今にも逃げ出しそう。
フィリッポ:わしも、チビリそうなのじゃよ。(笑)
ティアラ:ハイアモンは?
GM:見た?そうだね、急に我に返った感じで辺りを見回している。「な、何事かね!?」
フィリッポ:「説明は後だ!」
GM/ハイアモン:「あの霧は!?」
フィリッポ:「ホラーだ!」
ティアラ:じじいも、戦え!
フィリッポ:「使える魔法はあるのか?」
GM/ハイアモン:「い、いくつかは。」
ティアラ:ライトニング、撃って。
GM:このラウンドは、始めのイニシアティブを続行しましょう。行動が残っているのは、ティアラとフィリッポやね。ミストは実体化したので行動しません。あと、人間たちは悲鳴を上げて窓から逃げ出していった。
ティアラ:ようし、致命的呪文の護符を使おう。《念刃》、達成値21。
GM:クリット。
ティアラ:ダメージが20点。
フィリッポ:タレントの[魔法の照準]を使っときます、達成値20です。
GM:成功。
ちなみに、ハイアモンはいわゆる“便利系魔法使い”。よって、有効な攻撃呪文など一つも持ってはいない。PCに加勢するNPCのバランス調整としては常套手段だ。
しかし、アースドーンは思ったより戦闘を補助できる呪文が少ないのです。
フィリッポ:イニシアティブ、2。
ティアラ:9。
ハリス:[宙の舞]で7。
GM:ミストは26。ハイアモンは4。
ハリス:もう、宙の舞やめた。
GM:ミストはスレッド編まずに呪文行使しますね。(GMのオリジナル)《氷の槍》を2本出して撃ってくる。ハリスに達成値8、ティアラに達成値23。ダメージは、ハリスに17点。ティアラに19点。
ティアラ:クリティカルで負傷して、転倒しました。
ハリス:気絶しました。
GM:役にたたん、宙の舞なんか使ってるけんよ!
フィリッポ:痛い発言じゃ。
GM:ハイアモンが全員に《呪文抵抗》の呪文を使います。えっと…(ダイスを振って)…あっ! おおっ、ひーっ。
フィリッポ:なに一人で騒いでんねん。
GM:全員、呪文防御値が30になる。(笑)
ハリス:遅いんじゃ、じじい、死ネ、ボケェ!(←大荒れ)
フィリッポ:最後は俺だよね。打撃の目を使うよ、カルマも入れて…23はクリットやね。[燃える矢]を使って、ダメージ15点。
GM:イニシアティブです。ミストとハイアモンは9。
ティアラ:6。
フィリッポ:5。
GM:ハイアモンが呪文を唱える…スレッドを2本編みました。ミストは呪文…殴りにいきます。(笑)フィリッポを霧の拳で2回殴ります、達成値22と10。ダメージはと…10点と10点。
フィリッポ:気絶しました。
ティアラ:えっ! じじいと私だけのパーティ?いやいや、そんなのイヤ。
GM:ティアラの攻撃だよ。
ティアラ:心細い…。《念刃》を撃ちます、達成値11。
GM:命中。
ティアラ:ダメージ、9点。
ティアラ:イニシアティブ、13。
GM:ミスト3、ハイアモン6
ティアラ:《念刃》です。達成値7ではダメですね…。
GM:ぎりぎり命中。
ティアラ:えっ、そうなんだ。ダメージ13点。
GM:はい、チクリ。次、じじいの行動、ハリスに《安静》を呪文行使します。この呪文は回復テストまでに待たなければならん時間を短縮するんですよ。戦闘中の気絶回復に使っていいのかどうか分からんけど、よしとする。+4ステップして回復テストしてください。
ハリス:負傷を引いて、8点回復。かろうじて気絶も回復。
GM:では、ミストの攻撃…。
ハリス:フィリッポの回復テストは?
GM:《安静》は目標が一つだけなんだよ。
ハリス:マジ?それ目標まちがってるって!俺を回復しても役にたたんだろ!
フィリッポ:[不意打ち]がもうないしな。(ヒューマンの護衛相手に使用済み。)
ティアラ:じじい、人選をミスったな。
GM:ごめーん。ミストの攻撃…じじいに15ダメージ。(笑)
GM:イニシアティブ、ミスト7、じじい1。(←ついに定着してしまった)
ティアラ:4。
ハリス:5。
GM:ミストが一番ね、ハリスに攻撃、達成値11と8。
ハリス:俺!?1発、命中してる。
GM:ダメージ11。
ハリス:はい、気絶。さっきよりちょっと死亡値に近づいた。(笑)
ティアラ:《念刃》です…はずれ。
GM:じじいは、スレッド編んで終わり。イニシアティブです。ミストは6。じじい、奮起したぞ、13。
ティアラ:4。
GM:じじい、呪文行使は成功、フィリッポに《安静》。
フィリッポ:+4ステップで回復テスト、10点回復。復活!
GM:ミストは…ティアラを攻撃してはずれ、ダイス目が悪い。
ティアラ:《念刃》で達成値11、ダメージ10点。
GM:次のラウンド。
ハリス:フィリッポーッ、フィリッポーッ、がんばれーっ。
フィリッポ:イニシアティブ、28。(笑)
一同:(拍手)
GM:ミストは13。
フィリッポ:死を覚悟で、狙撃の目を発動します。
ハリス:男じゃよ。それでこそ男なのじゃよ!
フィリッポ:これを撃ったら、さよならじゃよ。達成値24。
GM:命中。
フィリッポ:[燃える矢]を使う、カルマを使いきったぞ…ダメージ…22点。
GM:おめでとう、ミストは死んだ。
一同:やったーっ!
霧は悲鳴を上げながら薄れていった。ミストは“死んだ”のではなく、現実世界での肉体を失い、アストラル界へと返って行ったのです。
しかし、あのカロウリンが持っていたアミュレットは、ミストにとって重要な品でした。
ミストは〈鮮血の森〉でカロウリンと出会い、彼の暗い意識に触れて、彼がセラの奴隷商人とつき合っていること、力を欲していることを知りました。
ミストはカロウリンの心に侵入し、彼に常命の者では知り得ない魔法の知識を与えることを約束して、恐ろしい契約を結びました。
カロウリンの紋章の入ったアミュレットは、その契約の証でした。
もちろん、そのアミュレットはミストがこの世界への影響力を増すための重要な足掛かりでもあったのです。
ミストはこの世界に実体化する際に、そのアミュレットを破壊してしまわなければなりませんでした。
よって、ミストの肉体の破壊も含めて、ミストがこの世界との接触を回復するには、何百年もかかるはずです。
GM:とりあえず、ハイアモンは呪文を使ったりで、みんなに応急の手当は施してくれた。メチャクチャになった2階も、なんとか片付けて少しは落ちついた。ハイアモンが、「どうやら、考えていた以上に、お前さんたちには世話になったようじゃの。」と言う。
ティアラ:しじい、すべてお前のせいだ。(怒)
GM:じじい、じじいって。(泣)
ティアラ:嫌い!じじい、オークより嫌い!
フィリッポ:老人をいたわれ。(笑)
ティアラ:ちがうねん、ハイアモンがムカツクねん。(←相当ご立腹らしい)
GM/ハイアモン:「おお、〈鮮血の蔦〉もこのとうりか。依頼された、アミュレットの謎も解けておるよ。」(←気丈にもプレイを続けるGM)
フィリッポ:「満身創痍だ、説明は後にしてくれ。」
GM/ハイアモン:「それは悪かった。ロークの形見亭でゆっくり休息をとるがいい…おっ!?」
一同:なに?
GM:ティアラが荷物に持っていた〈杖〉をハイアモンが見つけたんだ。憶えいいたかな? アカレムのケーアで見つけたやつ。
ティアラ:これが何か?
GM/ハイアモン:「ほぉ、これは…魔法のアイテムだぞ!」
ティアラ:そうなんだ。
GM/ハイアモン:「どうじゃ、ワシに預けてみんか? 鑑定してやろう。そうじゃの、そのついでといっては何なんだが、トワイライト連峰には、世にも珍しい…。」(笑)
一同:(ノーリアクション)
GM:あれ?
ミスト・オブ・ビトレイアル・キャンペーン、これにて完結。
問題のアミュレットとアカレムの杖の謎を知りたい人は、アースドーンシナリオ、ミスト・オブ・ビトレイアルをプレイして確かめてくださいね!