今回のセッションでは、ローズ・トゥ・ロードの世界観(ユルセルーム)ではなく、現代日本を舞台にプレイしてみました。
プレイヤーキャラクターひとりひとりに解決すべき目的を設定し、あとはノンプレイヤーキャラクターとのやりとりを通じて言葉を見つけていくという内容です。
・万条鹿子 23歳 女性
特徴 … 粗悪な朱色を帯びた雰囲気 / 午前一時の線路を帯びた瞳 / 奈良のスピーカーのような声色 等
中学校教師。実家で飼っている鹿が喋り出すという事件に見舞われる。
・後藤スクリプト 14歳 女性
特徴 … 実体の無い微笑みのような雰囲気 / 暗闇の水晶を宿す瞳 / 兎の魔法使いのような仕草 等
中学生。ウル出身だとか紀元前のメソポタミア王だとか、いわゆる中二病。親友の佐倉くんが体調を崩す。
・椿泊明 34歳 男性
特徴 … 雨のコンビニのような雰囲気 / 小文字のマンションのような眼差し / 認めたくないファミレスのような手 等
繁華街で喫茶店を経営している。行きつけの料理屋のオーナーが突如失踪する。
・猪子ボタン 22歳 男性
特徴 … 独特な評議会のような雰囲気 / 世界的権威による法螺話を帯びる唇 / 不手際な立方体のような耳 等
大学生。飼っている狐が不貞腐れて失踪。
キャラクターの特徴と、各々の目標(今回クリアすべき障害・問題)を全て「物語本」から無作為に選び出しました。
予想はしていましたが、極めてシュールな言葉の羅列になってしまい、全員で解釈に苦しみます。
ゲーム開始後、各キャラクターは順番に行動し、ノンプレイヤーキャラクターとの接触で「言葉」を集めていきました。
・木村一男 25歳 男性 … 中学教師。万条鹿子の同僚。
・白石眞二 42歳 男性 … 漁師。実は犯罪者。なぜか後藤スクリプトに好かれている。イギリスに娘がいる。
後藤スクリプトとのやりとりの中で会心し、犯罪行為から足をあらうことに。
・あずき ?歳 雌猫 … 野良猫。猪子ボタンとだけ会話できる。
・萩本仁美 22歳 女性 … 万条鹿子の後輩。椿泊の行きつけの料理店で働いていたが、店長の失踪により失業。
その後水商売などをしていたが、転職。万条との久しぶりの再会で夢に向かってやり直すことになる。
・戸部まりこ 29歳 女性 … 29歳にして縫製工場の工場長というキャリアウーマン。
よそよそしい雰囲気の女性だが、なぜか後藤スクリプトにはつきまとわれる。
新工場建設予定地を巡って猪子ボタンと喧嘩になるが、その後意気投合する。
・東山千香 13歳 女性 … 後藤スクリプトの後輩。万条鹿子の生徒。オカルト好きで内向的な女の子。
自宅近くの神社で万条鹿子、後藤スクリプトと出会い、会話の中で少しずつ自信をつけていく。
ノンプレイヤーキャラクターは予め準備していたのですが、やはりこちらも「物語本」から無作為に選んだ言葉で作っています。
各脇役とのやりとりの中で「言葉」を見つけ、これを「変異混成」(言葉を切り、繋ぎ、別の言葉にする)によってシナリオクリアに必要な言葉にしました。
やはり「無作為に選ぶ」ことによって作られる言葉を、うまく解釈するのに全員が苦労しました。
悪い言い方をすれば「こじつけ」ということになるかもしれませんが、単語の羅列を組み合わせて意味のあるやりとりにしていきました。
今回は無作為に選んだ言葉をそのまま使ったので、非常にシュールかつ理解に苦しむ場面が多かったのですが、ここはもう少し意訳を入れた方がスムーズに進行するかもしれません。
また、キャラクター一人ずつに別の目的を与えたため、プレイ時間が長くなりすぎたという問題もありました。
実験的なセッションだったのですが、最後はどこか不思議な雰囲気で終わるという「現代版お伽話」のようなものになりました。
Wローズ自体がかなりファジーで柔軟なゲームですので、このような自由な遊び方も可能なのかもしれません。
舞台が現代日本で、季節は夏。と決めて選んでみました。
セッションの内容にも、これらの物語の内容がところどころ反映されていたように思われます。