[今日からあなたも障害者!]

発達障害者の困難を日常生活で体験するMRシステムの試作 

 

プロジェクトのミッション

肢体不自由,視覚障害等の障害は周囲の人にイメージ的に理解されやすいが,発達障害は,外見で判断できず周囲に理解されにくい。文部科学省の調査では,特別な教育的支援を必要とする児童生徒は,約6%の割合で通常学級に在籍しているが,多くの場合,発達障害者がなぜ困っているかが理解されていない。


我々は障害者の困りを体感するためにVRを用いた仮想的な発達障害体験を行ってきた。しかしこれは,予め準備したVR動画を使用するので,実際の日常体験との親和性が薄かった。そこで本研究では体験者に360度カメラを装着してもらい,これで撮影した360度動画にリアルタイムで「発達障害者が見ているように見える動画処理」を行い,それを体験者がVRゴーグルで視聴するMR(複合現実)システムを提案する


 

MRで発達障害者の日常生活を体感 

VRを用いた仮想的な発達障害体験はあった

しかし、VRは予め準備した動画を使用

 →日常体験との親和性が薄い


提案するシステム 

1)体験者に360度カメラを装着

2)これで360度動画撮影

3)撮影された動画にリアルタイムで「発達障害者が見ているように  見える動画処理」を行う

4)それを体験者が装着したVRゴーグルで視聴


MRシステムのメリット 

体験者

1)自分の存在する現実環境の動画視聴

2)周囲の音の大きさ等で 画像のゆがみがリアルタイム変化

  インタラクティブな障害者体験

     →従来では不可能だった深い障害者理解


国際化

言語等は国に依存する

 しかし 障害は国や言語等に依存しない  

 障害者の持つ困り事は世界共通

 本システムは世界共通で使用できる(多言語対応の必要が無い)

 →国際的な展開が見込まれる 

支援者視点



当事者視点 

研究チーム 

香川大学教育学部 特別支援教育

 坂井 聡 障害者支援の専門家(特にコミュニケーション支援)



香川大学教育学部 技術教育


 宮崎 英一 リハビリテーション科学(システム設計、製作)


研究チーム実績 

・異能ベーション 2020年異能vation最終選考通過者 異能β採択

・IAUDアウォード2021  銅賞 教育部門 アシストガイド

・IAUDアウォード2017  金賞 教育部門 

  ともに学ぶプロジェクト障がいの有無によらず共に学ぶためのICT利活用

・IAUDアウォード2014  金賞 未来世代部門 

  特別支援スマホアプリ 

  特別な支援を必要とする子どもたちの生活と学習をサポート

・2014年度 グッドデザイン賞 特別支援向け学習アプリ『キッズタッチ』

・2011年度 グッドデザイン賞 

       携帯電話用アプリケーション [特別支援携帯アプリ]


出典例

OPEN異能vation2021  東京ミッドタウン日比谷 

・360度動画を​リアルタイムで動画変換

  →MRとして視聴​

・周囲の状況(音等)に応じて

  動画変換の度合いが変更​

   →インタラクティブな効果実現​

今後

世界の障害を持った人の困りごとを解消し​

 →だれもが同じ世界を感じる新しい世界を実現


お問い合わせ

プロジェクトについて、詳しくは 下記のフォームよりお問い合わせください。