お子さまにお話しをしているときに、そのお話に耳を傾けず、どこか違うところを見てしまっているなんてことはありませんか。
どうして集中していないのかな、すぐに気が散ってしまうなぁと心配になります。
このような姿が続いてしまうと、集団生活でも支障をきたすようになっていきます。
集団の中では一斉指示をちゃんと聞かないといけないからです。
どうして『物音や目に入った物によって気が散る』のか?~その背景と関わり方~
① 感覚過敏があり、小さな音や動きにも敏感に反応してしまう
・静かな環境を整える工夫をする
・イヤーマフなどを活用し感覚の刺激を減らす
② 周囲の刺激を選んで制御する力(選択的注意)が育ちにくい
・視界を遮るついたてやパーテーションを活用
・学習時の配置を工夫して集中しやすくする
③ 興味関心が周囲のものに向きやすく、意識を戻すのに時間がかかる
・切り替えの合図やアイコンを用意する
・「今は○○の時間」と明示する工夫をする
④ 活動に対する目的意識が弱く、集中しづらい
・活動のゴールや見通しを示す
・達成感が得られるよう小目標を立てる
⑤ ワーキングメモリーの容量が小さく、同時に複数の情報処理が困難
・1つずつ指示するなど情報量を調整
・視覚と聴覚を組み合わせて伝える
⑥ 興奮しやすく、刺激に反応して自己制御が効きにくい
・刺激の多い場面では落ち着けるスペースを設ける
・感情のコントロール練習を行う
⑦ 感覚統合が未熟で、視覚や聴覚の情報処理が混乱しやすい
・刺激の少ない教材や配色を選ぶ
・活動内容をシンプルに整理する
⑧ 生活リズムや体調不良により、集中しづらい状態が続いている
・体調や睡眠の様子を丁寧に確認する
・疲れた時は活動量を減らすなど調整を行う