ボールを使った遊びが苦手なお子さまがおられます。
相手から投げたり転がされたりしたボールを、自分の手でキャッチすることが苦手だったりします。
また、目の前に置いてあるボールを蹴ることが難しかったり、転がって動いているボールを蹴ることが難しかったりします。
どうして『ボール遊びが上手ではない』のか?~その背景と関わり方~
① 目と手の協応(視覚と動作の連携)がうまくいかない
・大きくゆっくり動くボールでのキャッチ練習を行う
・視線と手の動きを一致させる遊びを取り入れる
② 筋力や体幹が弱く、投げたり受けたりする動作が不安定
・座ったままでの投げ返し遊びから始める
・バランスボール等で体幹トレーニングを取り入れる
③ 空間認知力が弱く、ボールとの距離感をつかみにくい
・ボールの軌道を目で追う練習を繰り返す
・近い距離から徐々に距離を広げて練習する
④ 両手や両足の協応動作が苦手
・ボールを足で止める、手で持つなど単純動作を練習
・両手を使った簡単なリズム遊びを取り入れる
⑤ ルールや順番の理解が難しく、遊び自体が成り立たない
・簡単なルール遊びから段階的に導入する
・順番カードなどを使って視覚的に支援する
⑥ 感覚過敏でボールの感触や衝撃を嫌がる
・柔らかい素材のボールを使う
・感触を確認しながら慣れる時間を十分に取る
⑦ 過去の失敗体験で自信を失っている
・成功体験を積める簡単な活動から始める
・「できたね!」の声かけで自己肯定感を高める
⑧ 他児との協調が苦手で、集団での遊びに入りにくい
・1対1のやりとりから少人数へとステップアップ
・「交代」「一緒に」などの言葉かけを重ねる