自分の聞いてほしいことをすごい勢いで話す、話し手と聞き手との会話になりにくいということはないですか?
また、静かにしていないといけない状況でも、平気でしゃべり続けてしまうということもありませんか?
聞いてほしい、話したいという気持ちが強すぎて勢いよく話すため、聞いていると少し疲れてしまうお母さまやお父さまも少なくないかもしれません。
他者に対して伝えたい、分かってほしいという気持ちはとても大切なことですが、周囲の状況を理解して、相手の反応を見ながら、少しずつでも調整がきくようになるとよいでしょう。
どうして『一方的に話すので、会話になりにくい』のか?~その背景と関わり方~
① 興味のあることだけを延々と話し続けてしまう傾向がある
・「聞く」「話す」の順番を視覚化し意識づける
・相手に話すチャンスを与える練習を行う
② 相手の気持ちを読み取るのが苦手
・絵カードなどを使い「どんな気持ち?」と確認
・自分と他者の感情を言葉にする経験を増やす
③ 会話のルール(順番に話すなど)が理解しづらい
・「話す人」「聞く人」カードで交代を可視化
・ペア遊びなどでやりとりを体験する
④ 思いついたことをすぐ話さないと不安
・メモや絵にしてから話す練習を取り入れる
・「あとで話すよ」と予告して安心させる
⑤ 自分の話を「聞いてほしい」欲求が強い
・話を十分に聞いたあとに切り替えを促す
・「聞いてくれてありがとう」の声かけを習慣にする
⑥ 相手の話が理解できず一方的になる
・相手の話に絵や写真を添えて説明する
・短く区切って確認しながら会話を進める
⑦ 自閉スペクトラム傾向があり会話の双方向性が難しい
・「聞く・話す」の順番を図や絵で示す
・一問一答などシンプルなやりとりから始める
⑧ 話すことに夢中になって止められない
・タイマーで時間を区切り話す練習をする
・話す合図と止まる合図を決めて繰り返し練習する