長い、短いがわからない

どうして『長い、短いがわからない』のか？～その背景と関わり方～

① 抽象的な長さの概念が未発達である

・実際のひもや棒を使って長さを目で見て比べる

・「これとこれ、どっちが長い？」と体験を重ねる

② 視覚的な弁別力や比較力が弱い

・対照的な色や形で長短の違いを視覚的に強調する

・2つのものを並べて、注目を促しながら比較する

③ 言語理解と概念の結びつきが弱い

・「なが～いへび」「ちいさいむし」など具体化する

・同じ言葉を繰り返し使って語彙の定着を図る

④ 数・量・順序の概念が未習得である

・ブロックやお箸などで長さの順に並べる遊びを行う

・長さ順に並び替える活動を日常に取り入れる

⑤ 発達性視覚認知の課題がある

・輪郭や配色を明確にした教材で違いを強調する

・線を引く、なぞるなど視覚操作を加える支援をする

⑥ 経験不足により比較の機会が少ない

・お絵描きや折り紙で「長い線・短い線」を描く

・日常生活で「どっちが長いかな？」と声かけをする

⑦ 指示理解が不十分で活動意図がつかめない

・活動手順を視覚化し、段階的に説明する

・少人数や個別で丁寧に活動の意味を確認する

⑧ 注意が持続せず、比べることに集中できない

・集中しやすい短時間の活動で比較を行う

・「長いもの探しゲーム」など楽しい設定で参加させる