大好きなお母さまと全体に離れたくないと、頑なになるお子さまがおられます。
お母さまのことが好きなのは自然なことですが、お母さまから離れられず生活に支障をきたしてしまう場合もあります。
毎朝登園するときに泣いて離れようとしない。
親としては一緒にいてあげたい気持ちもありつつ、泣いているわが子を見送らないといけない状況に、思い悩む思いです。
どうして『母親と離れることを極度に嫌がる 』のか?~その背景と関わり方~
① 分離不安が強く出ている
・離れる前に短時間の安心できる予行練習を行う
・「戻ってくる」ことを繰り返し伝えて信頼を育てる
② 愛着形成の不安定さ
・丁寧なスキンシップや言葉かけを意識する
・信頼できる大人との関係づくりをゆっくり進める
③ 母親との依存関係が強い
・母親以外の大人との関わりも少しずつ増やす
・安心できる場所や物を一緒に準備しておく
④ 初めての場所や人に不安を感じやすい
・新しい場面に慣れる時間を十分にとる
・事前に写真や説明でイメージを持たせる
⑤ 感覚過敏で環境変化が苦手
・静かなスペースで徐々に慣らす配慮をする
・慣れた物や音を取り入れ安心感を高める
⑥ 言語で気持ちを伝えることが難しい
・絵カードなど視覚的手段で気持ちを表せるようにする
・不安なときの代替手段(クッションなど)を用意する
⑦ 失敗経験からくる不安の蓄積
・成功体験や安心できた経験を積み重ねる
・頑張れたことをすぐに認めて言葉にする
⑧ 発達特性(ASD・ADHDなど)の影響
・見通しや手順を明確に伝えて不安を減らす
・個別の特性に合わせた接し方や関わり方を工夫する