上手にできない、自分の思い通りにいかないと、キーっと奇声を上げてしまうお子さまが時折おられます。
一度、奇声をあげると、その時はパニックに近い状態ですので、どんな言葉かけも耳に入らないことでしょう。
そうなったらどのように対応すれば良いのか、心配なところです。
どうして『奇声をあげることがある』のか?~その背景と関わり方~
① 感情のコントロールが未熟
・気持ちを代弁し、感情表現の方法を増やす
・落ち着ける環境や休憩スペースを準備する
② 注目を引く手段として行う
・注目してほしいときに使える言葉やジェスチャーを教える
・静かな関わりを通して注目を向けるようにする
③ 感覚刺激を求める行動
・大きな声を出してもよい時間や場所をつくる
・感覚を満たせる他の活動(楽器遊びなど)を取り入れる
④ 刺激過多でパニックになっている
・音や光など刺激を減らした環境を整える
・予告や視覚スケジュールで安心を促す
⑤ 不快感や困り感を伝えられない
・意思表示の手段(絵カード・身振りなど)を用意する
・困った場面を丁寧に観察し共感的に対応する
⑥ ルールや状況の理解が難しい
・見通しを伝える、ルールを視覚化する
・混乱しやすい場面は先回りしてサポートする
⑦ 強い興奮や喜びによる表現
・興奮のピークに気づき、静かな場所へ誘導する
・気持ちの切り替え方法を一緒に練習する
⑧ 発達特性や神経発達症(自閉スペクトラム症など)
・専門家と連携し、個別の支援計画を立てる
・特性に応じた伝え方や関わり方を工夫する