乳幼児のお子さまにとって「感覚遊び」はとても大切なことです。
視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚などの感覚を働かせ、楽しみながら遊ぶことで脳の発達、心身の発達にとても良い影響があります。
でも、そういった感覚遊びが苦手なお子さまがおられるのも現状です。
どろんこ遊びが苦手。
お水や絵の具、食事などで手が汚れることをとても嫌がること。
裸足で地面や芝生の上を歩くことが苦手。
こういったいわゆる「感覚遊び」「感覚刺激」が苦手な場合、できることが限られたり、苦手な刺激を経験すると途端に泣き出したりパニックになってしまったりすることもあります。
どうして『感覚遊びが苦手』のか?~その背景と関わり方~
① 触覚や聴覚などに過敏さがある
・無理のない範囲で少しずつ慣らす
・好む素材から感覚体験を広げる
② 感覚の鈍さで楽しさが伝わりにくい
・強めの感覚刺激(冷温、水など)を試す
・五感を使った遊びを短時間から取り入れる
③ 経験不足で遊び方が分からない
・大人が一緒に遊び方を見せて誘う
・安心できる関係の中で遊びの例を増やす
④ 不快な感触の記憶が残っている
・苦手な刺激を避け、心地よい体験を優先
・遊びを楽しんだ体験を積み重ねる
⑤ 興味の方向が限定的で他に関心が向かない
・好きなものと組み合わせて誘いかける
・興味を尊重しつつ、少しずつ幅を広げる
⑥ 不安や緊張から新しい体験を避けている
・繰り返し遊べる環境を用意する
・予測できる遊び方から始めてみる
⑦ 感覚統合の発達に凸凹がある
・専門家と連携し適切な活動を取り入れる
・日常の中に感覚統合を促す動きを入れる
⑧ 周囲の刺激が多く集中しにくい
・静かな空間や1対1での遊びを工夫する
・短時間から集中できる環境をつくる