上手にできない、自分の思い通りにいかないと、かんしゃくがおさまらなくなる…。
かんしゃくを起こすとどんな言葉も耳に入らなくなり、どのように対応すればよいのか難しいことでしょう。
また、かんしゃくにもいろいろな状態があります。
ただひたすら泣き止まないお子さま、ものを投げたりするお子さま、お母さまやお父さまを叩いてしまうお子さま。
どのような行動につながるかによって対応の方法が変わります。
どうして『かんしゃくがおさまらない』のか?~その背景と関わり方~
① 言葉で気持ちや要求をうまく伝えられない
・ジェスチャーや絵カードで気持ちを伝える支援
・本人の思いを代弁して言語化してあげる
② 感情のコントロールがまだ発達段階にある
・落ち着くまでそっと見守る時間をつくる
・「今の気持ち」を一緒にラベルづけする
③ 思い通りにいかない体験が積み重なっている
・成功体験を増やして自己肯定感を育む
・事前に選択肢を与えて自己決定を促す
④ 感覚過敏や鈍麻で不快をうまく伝えられない
・音・光・衣類など環境刺激に配慮する
・落ち着く空間や安心アイテムを用意する
⑤ 疲れや空腹、睡眠不足などの身体的要因
・疲労や空腹を避けた生活リズムを整える
・かんしゃく前後の状況を記録して要因を把握する
⑥ 過去の経験からかんしゃくで要求が通った
・冷静に対応し、一貫したルールで接する
・落ち着いた行動で要求が通る経験を積ませる
⑦ 環境の急な変化や見通しのなさに不安を感じている
・予定を視覚化し、変化も事前に伝える
・「次に何をするか」が見えるようにする
⑧ 発達特性により気持ちの切り替えが苦手
・切り替えのタイミングにサインや歌を使う
・少しずつの変化で慣れていける工夫をする