お子さまは、お母さまやお父さまに「見てほしい」「関わってほしい」「褒めてほしい」といった気持ちが強いことが多いでしょう。
しかし、お子さまの中にはそういった気持ちがあまり強くなく、素っ気ない様子を見せるお子さまもおられます。
これ自体は大きな課題ではありませんが、そういったことが重なり、親子の信頼関係が築きにくかったり、他者との対人関係が結びつくい場合があります。
少しずつでいいので、そういった気持ちを引き出し、「褒める・褒められる」「認める・認められる」関係を築いていきたいですよね。
どうして『見てほしいものを、見せに持ってこない』のか?~その背景と関わり方~
① 他者と何かを共有したい気持ちが育っていない
・見つけた物を一緒に喜ぶ姿勢を見せる
・「それ何?」と関心を向けるやりとりを重ねる
② 他者に注目してもらう経験が少ない
・持ってきた時には笑顔や言葉で大きく反応
・注目された経験を積める場面を意識的に作る
③ 自閉スペクトラム症などの発達特性
・好きな物に興味をもち共感する姿勢を示す
・やりとりは無理に求めず、見守りを重視する
④ 言葉やジェスチャーなどの伝達手段が未発達
・見せたくなるような「見立て」や「見せ合い」遊びを取り入れる
・身ぶりや表情で伝える遊びを増やす
⑤ 関心が物に向きすぎていて人との共有が難しい
・関心のある物を大人と一緒に楽しむ
・「○○だね」と言葉で共感を表現して伝える
⑥ 持ち運びや見せるという行動自体が難しい
・手に持ちやすい大きさや重さの物を選ぶ
・大人が持っていく様子を見せてまねを促す
⑦ 見せても反応がなかった経験がある
・見せてくれたことを喜び、すぐ反応する
・「ありがとう!見せてくれたんだね」と伝える
⑧ 他者とのやりとりに不安がある
・信頼できる人と一対一の関係を築く
・見せることが楽しいと感じられるような遊びを提案する