呼びかけてもなかなか目が合わない、耳では聞いているけどアイコンタクトができないというお子さまはおられます。
ヒトは対象となるモノやヒトに注意を向けるとき、ほとんどの場合、目で対象を捉える(見る)ことで、注意を向けます。
目が合わないと、声をかける側も、本当に呼びかけや言葉が届いているのか不安になりますよね。
どうして『話しかけても目が合わない』のか?~その背景と関わり方~
① 視線を合わせる経験が少ない
・近くで笑顔で声をかけ、視線を引きつける
・お子さまの視線の先に入り、やりとりを始める
② 視線を合わせることに不安を感じている
・無理に目を合わせず、安心できる距離で関わる
・声・表情・しぐさを組み合わせて伝える
③ 発達特性(例:自閉スペクトラム症など)
・視線でのやりとり以外(音や動作)でも関わる
・関心のある物を通じてやりとりを行う
④ 注意の向け方に特性がある
・名前を呼び、短く具体的な言葉で話しかける
・注目しやすいタイミングで声をかける
⑤ 視線をコントロールする力が未発達
・動きのあるおもちゃや表情を活用して視線を誘う
・アイコンタクトを遊びに取り入れる
⑥ 聴覚や視覚の感覚に過敏・鈍麻がある
・刺激が少ない環境でゆっくり関わる
・反応が出やすい感覚刺激を探して活用する
⑦ 感情表現が苦手で関係づくりが難しい
・「うれしいね」など言葉で気持ちを代弁する
・見つめる遊びやごっこ遊びを取り入れる
⑧ 興味の対象が人より物に向きやすい
・お子さまの好きな物を使って一緒に遊ぶ
・人と物のやりとりをセットで経験させる