動いているものを目で見つめ続け、追いかけるという「追視」はどんな赤ちゃんにも大切な力です。
この「追視」は大体生後1か月ごろから3か月ごろの時期にできるようになります。
お母さまのお顔やおもちゃなどを追視するようになり、様々なものへ興味が広がっていきます。
どうして『動くものを目で追いかけない』のか?~その背景と関わり方~
① 視力や視覚機能の発達が未熟
・目の前でゆっくり動かし、反応を観察する
・視力や眼の動きについて専門機関に相談する
② 視線を合わせる経験が少ない
・顔を近づけ、表情と声で注目を引く
・目を合わせながら一緒に楽しめる遊びを行う
③ 興味や関心が育っていない
・光る物や音が出る物で注意をひきつける
・好きな物を使って視線の動きを引き出す
④ 感覚の過敏や鈍麻(視覚・聴覚など)
・静かな環境で、刺激の少ない状況を整える
・ゆっくりした動きで負担をかけずに促す
⑤ 目の動きを制御する機能が弱い
・左右だけでなく上下の目の動きも観察する
・視線を誘導するように顔や物を動かす
⑥ 発達の個人差や遅れ
・発達段階に合った刺激を少しずつ与える
・焦らず日々の関わりで反応を見守る
⑦ 注意力が続かない・集中しにくい
・短い時間で反応しやすいように工夫する
・注目できるタイミングを見極めて声をかける
⑧ 発達特性(例:自閉スペクトラム症など)
・無理に目を追わせず、関心のある刺激を活用
・視線の動き以外の反応にも注目して関わる