園や学校でみんなと一緒に活動をしているのに、一人だけ違うことをしたりして集団活動ができないということはありませんか?
保護者の方の場合、園や学校での様子に関して先生から報告を受けるときに「集団での生活ができない」と言われたことがあるかもしれません。
集団生活は、ヒトが生きていく上で避けては通れません。
どんなに一人で生きようとしても絶対に、大なり小なり、集団の中で生活することになります。
集団での生きにくさ、過ごしにくさは、どのようにして対応していけばよいのでしょうか。
どうして『集団活動ができない』のか?~その背景と関わり方~
① 周囲の刺激に敏感で落ち着かなくなる
・活動前に静かな空間で気持ちを整える時間を設ける
・刺激を抑えた場所を選ぶ
② 自分のペースで動きたいという強いこだわりがある
・活動の見通しを伝え、終了のタイミングも事前に伝える
・個別に選択肢を与える
③ 他児の行動や話し声が気になって集中できない
・ヘッドホンや耳栓などで音を和らげる工夫をする
・小集団での活動から始める
④ 指示やルールの理解が不十分で不安になる
・活動の手順を視覚的に提示する
・始まりと終わりを明確に伝える
⑤ 順番を待つ、譲るなどの社会的スキルが未習得
・順番や役割をカードやタイマーで可視化する
・場面を区切って練習する
⑥ 自己表現が苦手で関わり方がわからない
・あいさつや呼びかけの練習をロールプレイで行う
・大人が間に入り交流を仲介する
⑦ 自信がなく、失敗への不安が強い
・成功体験を積ませて「できた」を実感させる
・褒めるポイントを明確にして伝える
⑧ 自分だけが違うと感じて疎外感を抱いている
・得意を活かせる役割を用意する
・「みんなちがっていい」を伝える場面を設ける