年長クラスくらい大きくなってくると、少しずつ「ひらがな」や「数字」に触れる機会が増えてきます。
そういった文字や数字の学習の中で、一生懸命に取り組んでいるのに、「見間違えてしまう」という様子を目にします。
些細なミスや一回や二回のミスは許容範囲ですが、何度も同じミスをしたり、何度修正しても誤って捉えてしまうことがあると、そんな姿を見て心配になります。
どうして『文字や数字を見間違える』のか?~その背景と関わり方~
① 視覚認知の処理が苦手で、形の識別が曖昧
・似た文字や数字の違いをペアで示し、見分けの練習をする
・色や太さで見分けを助ける
② 空間認識が弱く、文字配置を正しく捉えにくい
・行やマスを意識させる補助シートを使う
・指でなぞりながら読む練習を行う
③ 注意が散漫で、文字をしっかり見ていない
・読む前に深呼吸などで集中を高める
・短文を区切って丁寧に読むよう促す
④ 視線の動かし方がスムーズでなく、読み飛ばしや戻り読みがある
・読書指導で視線の動かし方をトレーニングする
・指さし読みを取り入れる
⑤ 並んだ文字や数字が「かたまり」として認識できない
・単語・数列をブロック化して視覚提示する
・まとまりで読む練習を日常に取り入れる
⑥ ディスレクシア傾向により文字の弁別が困難
・読みやすい書体や色で提示する
・ICT教材や読み上げ機能を活用する
⑦ 音韻認識が弱く、音と文字の結びつきが曖昧
・音と文字を一致させるカードを使う
・声に出して読む練習を習慣にする
⑧ 学習経験が少なく、まだ十分に文字や数字に慣れていない
・一対一で確認しながら学習する機会をつくる
・成功体験を重ねて学習意欲を高める