すぐに手を洗いたがるといった特徴を持つお子さまがおられます。
感染症予防のため、外出後のうがい手洗いはとても大切なことですが、何か少しでも手が汚れるとすぐに洗いたがる、タオルで拭きたがるといったことがあると、どうしてそんなに神経質に気にしてしまうのだろうかと心配になるかもしれません。
感覚の課題なのか、強迫的に気にしてしまうのか、それともただのきれい好きなのか、一見するとなかなか判断が難しいため、対応に困ることが少なくありません。
どうして『すぐに手を洗いたがる』のか?~その背景と関わり方~
① 手の汚れに対して強い不快感や嫌悪感がある
・石けんやタオルの種類を選ばせ快適さを調整する
・手が汚れる活動の前に心構えをつくる
② 感覚過敏でベタつきや湿りに敏感
・触れる物を調整し感覚刺激を減らす
・感覚過敏があることを周囲と共有する
③ 不安やストレスの解消行動としての手洗い
・安心できるルーティンを用意する
・不安を言葉で伝えられるよう支援する
④ 強迫的なこだわり行動が見られる
・手洗いのタイミングを事前に知らせる
・気がまぎれる活動を提案する
⑤ 手洗いの習慣やルールを誤って過剰に覚えている
・適切な頻度や場面を具体的に示す
・見本を通して伝える
⑥ 手洗いを褒められた経験から繰り返している
・別の行動でも褒められる機会をつくる
・褒める基準を明確にして伝える
⑦ 他の活動に入りたくない気持ちの表れ
・活動への導入を楽しいものに工夫する
・選べる活動を提示して意欲を高める
⑧ 周囲の人の手洗いを見て真似している
・模倣が過剰な場合は落ち着いて声かけ
・観察しやすい距離やタイミングを配慮する