園や学校でお友達と一緒に毎日過ごしているのに、なかなかお友達の名前を覚えられないということはありませんか?
一日園や学校で過ごして、家に帰ってきてその日あったことをお母さまやお父さまにお話しするときに、お友達の名前が全く出てこないと、親として心配になるところがあります。
お友達がいないのか、誰と一緒に遊んでいるのか、一人で過ごすことが多いのかと、いろいろ考えてしまいます。
どうして『友達の名前を覚えられない』のか?~その背景と関わり方~
① 聴覚的な記憶が弱く、音の情報を保持しづらい
・名前を繰り返して呼ぶ練習を行う
・短時間に何度も聞く機会をつくる
② 名前という抽象的な情報に結びつけづらい
・顔写真と名前を一緒に提示する
・絵カードなどで視覚的に記憶を助ける
③ 人物への関心が薄く、記憶に残りにくい
・友達の好きなことを共有する活動を行う
・関わりやすい遊びの場を用意する
④ 名前を覚える必要性を理解していない
・名前を呼ぶことの大切さを具体的に伝える
・ごっこ遊びなどで自然なやりとりを促す
⑤ ワーキングメモリーが弱く、名前と顔が結びつかない
・少人数での関わりを繰り返す
・名札を活用して会話中に見られるようにする
⑥ 言語発達がゆっくりで音韻処理が苦手
・名前の音を分解したり歌に乗せて覚える
・リズムや音楽を使った活動を取り入れる
⑦ 人の顔の識別が苦手(相貌失認傾向)
・髪型・服装など目立つ特徴とセットで記憶を助ける
・特徴を言葉で確認しながら話す
⑧ 多人数の場面で注意が分散して覚えづらい
・1対1でのやりとりから段階的に広げる
・落ち着いた環境で関わる場面をつくる