乳幼児のお子さまにとって「感覚遊び」はとても大切なことです。
視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚などの感覚を働かせ、楽しみながら遊ぶことで脳の発達、心身の発達にとても良い影響があります。
でも、そういった感覚遊びが苦手なお子さまがおられるのも現状です。
どろんこ遊びが苦手。
お水や絵の具、食事などで手が汚れることをとても嫌がること。
裸足で地面や芝生の上を歩くことが苦手。
こういったいわゆる「感覚遊び」「感覚刺激」が苦手な場合、できることが限られたり、苦手な刺激を経験すると途端に泣き出したりパニックになってしまったりすることもあります。
どうして『どろんこ遊びが苦手』なのか?~その背景と関わり方~
① 皮膚感覚が過敏で泥の感触を嫌がる
・手袋やスコップを使って感触を間接的に体験させる
・慣れた素材から徐々に泥に近づける
② 服や手足が汚れることに強い不快感がある
・「汚れてもOKな時間」として安心感を持たせる
・着替えの準備をしておくことで不安軽減
③ 清潔にこだわる特性がある
・遊び後の手洗い習慣をセットで説明する
・泥遊び=楽しい経験と感じられるよう働きかける
④ 泥のにおいや見た目に嫌悪感がある
・小麦粉や寒天など、においが少ない素材から始める
・少量ずつ慣れさせていく
⑤ 過去に泥で転んだ・汚れたなどの不快経験がある
・安心な場所で、成功体験を積ませる
・肯定的な声かけで楽しさを共有する
⑥ 他児のはしゃぎ方が怖く感じてしまう
・少人数や1対1で落ち着いた環境で遊ぶ
・遊び方を具体的に説明して見通しを持たせる
⑦ 感覚鈍麻で泥の感触を感じにくく、興味がわかない
・水や砂など異なる感触を組み合わせて刺激する
・泥を用いた製作活動で興味を引き出す
⑧ 遊び方がわからず参加できない
・遊びの流れを視覚的に示す
・大人や友達の遊び方を一緒にまねる体験を取り入れる