一度泣き出たら、お母さまやお父さま、大人に抱っこされるまで泣き止まないということはありませんか?
自分の力で泣き止むことができない。
大人とのスキンシップによってしか泣き止むことができない。
言葉がある程度発達し、簡単な意思疎通ができるようになっているお子さまが、上記の特徴を見せる場合、どのように対応していくことが良いのか考えていく必要があります。
どうして『抱っこされると泣き止む』のか?~その背景と関わり方~
① 身体的な安心感や触覚刺激で気持ちが落ち着く
・安心できる素材やクッションを取り入れる
・手をつなぐなどの身体的ふれ合いも活用する
② 不安や緊張を他者の身体で緩和している
・安心できる環境設定やルーチンを丁寧に整える
・不安を言葉や絵で表現する方法を伝える
③ 分離不安が強く、そばにいないと泣く
・一緒にいられる時間を事前に予告する
・短時間の分離を遊びの中で練習する
④ 感情の切り替えが苦手で、抱っこでリセットしている
・感情の切り替えに使えるカードや絵を用意
・お気に入りの安心グッズを準備する
⑤ 感覚統合の視点で「深い圧力」を求めている可能性がある
・膝に乗せたり、やさしく抱きしめる時間を日常に組み込む
・抱っこ以外の深圧刺激も活用する
⑥ 疲れや眠気などの身体的サインを表現できていない
・疲れや眠気を予測し、事前に休憩時間を設定する
・不快な状態を示せる表現方法を教える
⑦ 過去の経験から「抱っこ=安心」と強く学習している
・徐々にスキンシップ以外の安心手段も取り入れる
・言葉や絵で安心を伝える工夫を加える
⑧ 周囲の注目や関心を得たい気持ちから泣いている可能性もある
・泣かずに伝えられたときにしっかり褒める
・関心を得られる他の行動を一緒に見つける