赤ちゃんとお母さまが当たり前のように行っている「抱っこ」。
でも、実はとっても奥が深いです。
簡単に言えば、お互いの身体のポジションを察知し合い、お互いが「抱きやすい」「抱かれやすい」ポジションに調整します。
ここで、お子さまの中には「抱きにくい」「抱かれにくい」赤ちゃんもおられます。
生まれて間もない非常に早期のサインですが、抱っこのしやすさ、しにくさは重要なポイントです。
どうして『抱っこをしにくい』のか?~その背景と関わり方~
①感覚過敏(触覚・前庭感覚)
・やさしい布やクッションを使って触れる体験を増やす
・無理に抱っこせず、タッチなど安心できる接触から始める
② 姿勢や身体の不安定さ
・抱っこの体勢を調整し、背中や足元を安定させる
・短時間から始めて、お子さまの反応を丁寧に観察する
③ 不安や恐怖の記憶
・急な抱き上げは避け、声かけや予告を丁寧に行う
・「抱っこ=安心」と感じられる関係づくりを心がける
④ 愛着形成の課題
・スキンシップ以外の方法(遊びや視線合わせ)でも関係づくり
・お子さまのペースに合わせた関わりを大切にする
⑤ 抱っこ以外の関わりを好む傾向
・手をつなぐ・並んで座るなど、お子さまが安心する距離感で関わる
・無理に抱っこにこだわらず、多様な関係性を尊重する
⑥ 身体の痛みや違和感
・身体的な違和感や病的要因の有無を確認し、必要に応じて受診を検討
・不自然な姿勢や反応がないか日常の中で観察する
⑦ 自己主張や自立のあらわれ
・「自分でやりたい」気持ちを尊重し、選ばせる関わりを意識する
・抱っこ以外の安心手段(言葉かけ、ハイタッチ)を活用する
⑧ 抱っこの仕方や関わりが合わない
・抱き方の強さや高さ、声のトーンを見直して調整する
・どのような関わり方に反応するか、反応を記録してみる