AI王 〜クイズAI日本一決定戦〜
第2回コンペティション 最終報告会
2022年3月11日 開催予定
知識に基づいた質問応答システムの実現は,自然言語処理の大きなゴールの一つです.しかしながら,その基盤となる,システム開発や評価のためのリソースの多くは英語を対象としたものであり,日本国内における研究を律速する一つの要因となっています.「AI王 〜クイズAI日本一決定戦〜」では,国内の質問応答研究を活性化することを目的に,クイズを題材とした日本語質問応答のデータセットを利用した,日本語質問応答システムのコンペティションを開催しています.
本報告会では,「AI王」第2回コンペティションの最終結果の発表を行うとともに,参加チームによるシステム報告を行っていただきます.また,質問応答研究のトップランナーによる最新の研究動向の解説や,クイズの専門家を招いてご講演いただく企画も予定しています.
コンペティションの詳細については こちらのページ をご覧ください.
開催日時: 2022年3月11日(金)
会場: オンライン(Zoomを予定)
参加費: 無料
事前参加登録制
最終報告会への参加を希望する方は,以下のフォームよりお申し込みください.
参加申込み締切は 2022年3月4日 (金) 23:59 です.
AI王第2回コンペティション 最終報告会 事前参加申込みフォーム(Google フォーム) ※事前参加登録期間は終了しました
参加者が一定数に達した際には,申込み締切日を待たずに申込み受付を締め切る場合があります.
また,参加申込みをした場合でも,人数制限などにより参加できない場合もあります.予めご了承ください.
10:20-10:35 オープニング
10:35-10:45 結果報告・表彰
10:45-11:00 休憩(招待講演1 準備)
11:00-12:00 招待講演1
12:00-13:00 昼休憩(招待講演2 準備)
13:00-13:50 招待講演2
13:50-14:00 休憩
14:00-15:00 参加システム発表
DPR
Soseki
ICS Lab.
NLP Guild (株式会社エクサウィザーズ)
レヴォ
15:00-15:10 クロージング
セッションの詳細については,以下の各項目をご参照ください.
昨年度開催された第1回コンペティション同様,第2回コンペティションでも上位チームを本報告会内で表彰することを予定しています.
今回は,(1)リーダーボード上の順位 および (2)リーダーボードへの各チームの最終投稿に対する人手評価 の二つの観点で表彰することを考えています.
質問応答の最新の研究動向や日本語のクイズについて,招待講演を企画しています.ぜひご参加ください.
概要:
全国のクイズ愛好家の多くは、クイズといえば「早押しクイズ」であると答えるでしょう。早押しクイズは、それ自体が高い競技性を有しつつ、様々なルールを付帯させることで遊び方を自由に変えられる柔軟性を持った、ハイクオリティなゲームです。プレーイングはルールによって細かく調整され、一問ごとにボタンを押す最適なタイミングが変化するため、トッププレーヤーの技術は一見して理解が不可能なレベルに達しています。一方で、そのゲームを支えているのは、クイズプレーヤーたちが独自に育んできた、非常に高度な作問技術です。しかしながら、必ずしも理解させる必要がなかったためにそうした技術の言語化は行われず、結果として作問の術は体系的というよりは分散的に発展してきたものだと言えます。
昨年、拙著『クイズ思考の解体』にてそれらの言語化に取り組んだ折、クイズを作るAIの開発にもQuizKnockとして携わる機会を得ました。改めてクイズの持つ高度でフクザツな面にフォーカスし、AIがどのような角度からそれらを再現するべきなのか、そしてその先にはどんな未来が待つのかということをお話する予定です。
略歴:
平成25年3月 私立開成高校卒業
平成28年10月 「QuizKnock」立ち上げ、編集長
平成29年3月 東京大学経済学部経済学科卒業
平成31年3月 東京大学大学院農学生命科学研究科中退
平成31年4月 (株)QuizKnock設立、CEO
令和2年4月 首相官邸政策会議「全世代型社会保障に関する広報の在り方会議」委員
令和3年10月 東北大学グリーン未来創造機構 特任准教授(客員)就任
主な受賞歴:
平成22年9月 『第30回全国高等学校クイズ選手権』優勝
平成23年9月 『第31回全国高等学校クイズ選手権』優勝
令和2年 第12回販促コンペ(宣伝会議) 審査員個人賞【桜田圭子賞】
概要:
質問に対してテキストで記述された文書を読み解いて回答を行う質問応答技術は、BERTを代表とする巨大な事前学習モデルの登場により、一部の評価データにおいてはAIが人間の読解スコアを超えるなど大きく発展した。一方で、こうした従来手法の多くは、テキスト情報しか理解できず、我々が普段扱う文書に含まれるグラフ、イラスト、アイコン、文字の大きさ、レイアウトなど視覚的な情報を理解することは困難である。言語と視覚を統合的に理解することはオフィス作業や日常生活を支援するAIの実現には必要不可欠な能力であり、近年では文書を「文書画像」と見做して理解するアプローチが活発に取り組まれている。本講演では、文書画像の読解に関する最新動向および、我々が取り組んでいるWebページのスクリーンショット画像やインフォグラフィックを対象とした文書画像に対する質問応答技術について紹介する。また、国際コンペティションであるDocVQA Challenge 2021に参加しRunner upとして受賞された取組について紹介する。
略歴:
平成30年 名古屋工業大学大学院工学部情報工学科卒業
令和2年 名古屋工業大学大学院工学研究科修士課程修了
令和2年 日本電信電話株式会社入社
現在、日本電信電話株式会社 NTT人間情報研究所社員
主な受賞歴:
平成31年 DSTC7 sentence generation task Runner-up受賞
令和3年 言語処理学会2021 最優秀賞
令和3年 DocVQA Challenge2021 Task3 (InfographicVQA) Runner-up受賞
講演資料は右のリンクよりご覧いただけます。
AI王 第2回コンペティションに参加された皆さまには,コンペティションのために構築した質問応答システムについて,概要に関する10分程度のオンラインプレゼンテーションを行っていただきます(発表時間は各チーム応相談).学会のフォーマルな発表とは違い,自由な発想で楽しくプレゼンテーションを行っていただければと思います.たとえば,短時間の求人広告の挟み込みなども問題ありません.または苦労話などをしていただいても構いません.
特に,リーダーボード上位の結果を獲得した参加チームにはプレゼンテーションの打診をさせていただきます.また,ベースラインシステムに関しても運営側から解説する時間を設けたいと思います.
最終報告会での発表資料・講演資料を公開しました。資料の公開にご協力いただいた皆様に感謝いたします。