水野敦之 実務経験・経歴
経営実務家・著述家
Judgment Architecture(判断構造論)提唱者
水野敦之 実務経験・経歴
経営実務家・著述家
Judgment Architecture(判断構造論)提唱者
私の経歴は、一つの会社の中で役職を重ねてきたものではありません。
事業の立ち上げ、経営危機にある会社の資金繰り、営業組織の統括、IPO準備、企業の管理部門、代表取締役、会社売却、事業承継など、その時々で異なる経営課題に関わってきました。
複数の企業や事業に並行して携わった時期もあり、現在も守秘義務や関係者への配慮から公開していない関与先があります。
そのため、ここでは履歴書のように年月と所属先を網羅するのではなく、公開可能な範囲で、これまでの主な実務経験を紹介します。
早稲田大学商学部在学中から、株式会社日本スタディで営業に携わりました。
その後、経営管理、新規事業の企画・立ち上げへと仕事の領域が広がり、大学卒業後も事業運営に関わりました。
新規事業の開始後、会社が厳しい資金状況に置かれた際には、資金繰りや支払いの判断を含め、事業を継続させるための実務を経験しました。
売上をつくることと会社を存続させることは同じではなく、数字の変化を早く認識し、限られた選択肢の中で判断しなければならないことを、この時期に実務として経験しました。
その後、東京第一法律事務所に勤務し、パラリーガルリーダー兼事務局長として法律実務と組織運営に携わりました。
司法試験の勉強を続けながら、契約や法務だけでなく、人事、組織、企業運営そのものを見る機会が増え、仕事の中心は次第に経営へと移っていきました。
その後、株式会社ダックでは取締役社長を務めました。
営業や管理といった個別の領域だけではなく、事業運営、組織、人事、財務などを含め、会社全体を動かす立場で経営に携わりました。
この経験を経て、2004年にダックを離れました。
2004年以降は、特定の一社に所属するのではなく、経営のプロとして複数の企業に関わる働き方へ移りました。
株式会社BCSでは取締役管理本部長、上場企業のレカム株式会社では常務執行役員として情報機器事業部本部長・営業統括を務めました。
そのほか、京都アイネット株式会社の取締役、関西ブロードバンド株式会社の取締役総合管理本部長など、複数の企業で経営に関わりました。
企業によっては、代表取締役、取締役、社外役員、経営顧問などの立場で内部に入り、事業の立て直し、経営者不在時の事業運営、事業承継、後継体制の構築、企業売却など、会社の重要な局面で判断と実行の双方を担ってきました。
現在も関係が続いている企業を含め、守秘義務や関係者への配慮から名称を公開していない関与先があります。
外部から助言するだけではなく、必要なときには経営の中に入り、実行まで担うことを基本としてきました。
現在もMLLAとして、企業経営に関する実務に携わっています。
また、神戸・元町で「神戸元町 築地和光」を経営し、自ら事業を運営する立場でもあります。
医療を含む複数の分野でも、経営や管理に関する実務に携わっています。
経営の現場から離れて理論を考えているのではなく、現在も判断する側に身を置きながら、経営者や組織の判断について考察を続けています。
現在は、この「判断」という問いを、AI制御の領域にも広げています。
AIの能力が急速に高まる中で、何をAIに委ね、何を人間の側に残すのか。人間が形式上の停止権限を持つことと、実際に停止できることは同じなのか。そして、AIへの依存が深まったとき、人間の判断と介入はどこまで実効性を保てるのか。
AIそのものの技術開発ではなく、AIの能力が変化する中で、人間の判断と制御がどこまで維持できるのかという問題を、現在の研究領域の一つとしています。
長く経営の現場にいると、同じ数字を見ても、同じ情報を与えられても、人によって判断が大きく異なることに気づきます。
何を事実として見るのか、どの前提を置くのか。何を守り、何を変え、どこまでを受け入れるのか。
結論が出る前に、すでに多くのことが決まっています。
そして、判断は一度下せば終わるものでもありません。
現実は変わります。事業環境も、人も、組織の状態も変わります。かつて合理的だった判断が、変化した現実の中では見直しを必要とすることがあります。
さらに、経営者が判断を変えたとしても、それまでの判断によって配置された人、導入された設備、結ばれた契約、作られた制度は、組織の中に残ります。
私は、こうした「判断の形成」「判断の更新」、そして「判断が組織に何を残し、どこまで変えられるのか」という問題を、Judgment Architecture(判断構造論)として考察してきました。
平時に積み重ねられた認識や判断の仕方は、有事に表れます。
しかし重要なのは、それだけではありません。
変化する現実を見続け、一度下した判断を必要に応じて見直し、その判断によって生まれた組織の構造まで含めて、次の判断が可能な状態を保てるかどうか。
三冊の著書では、この問いを個人の経験から判断の更新へ、さらに組織の構造へと段階的に展開しています。
Judgment Architectureは、理論から先につくったものではありません。
実際の経営判断と、その結果として生じた現実を振り返る中から生まれた考えです。
Judgment Architectureを考察する中で、現在、もう一つの問題を研究しています。
AIの能力が急速に高まり、AIが文章や情報を生成するだけでなく、ソフトウェア開発、研究、意思決定、さらには現実世界での行動へと関与する範囲が広がっています。
そこで私が関心を持っているのは、「AIを安全にできるか」という問いだけではありません。
人間は、AIの能力が高まり続ける中で、実効的な制御能力を保持し続けることができるのか。
人間が停止を命じる権限を持っていても、AIが企業活動や研究開発、情報システム、社会インフラなどに深く組み込まれていけば、「停止する権限があること」と「実際に停止できること」は同じではなくなる可能性があります。
また、一度AIに委ねた判断や機能が増えていけば、それによって新しい依存関係が生まれ、人間が後から判断を変更しようとしても、変更そのものが難しくなる可能性があります。
この構造は、私が長年、経営の現場で見てきた問題とも重なります。
一度成立した経営判断は、人、設備、契約、制度、依存関係として組織に残り、次の判断を制約します。
AIについても、現在どのような判断をするかによって、将来の人間に残される選択肢そのものが変わる可能性があります。
そのため私は現在、Judgment Architectureを基礎に、**Management Judgment(経営判断)とAI Control(AI制御)**を二つの研究領域として考察しています。
AIについて未来を予言することが目的ではありません。
現在公表されている事実や研究を継続的に確認しながら、人間がまだ判断し、介入できる現在の段階で、何を委ね、何を委ねず、どのような選択肢を残しておくべきなのか。
その判断構造を考えることが、現在の研究テーマです。
Amazon Kindleにて刊行。
本書は、経営の成功法則や一般的な経営手法を解説するものではありません。
一人の経営実務家の判断が、どのような経験を通じて形成されてきたのかを、実際の出来事をたどりながら記したものです。
事業の立ち上げ、経営危機、資金繰り、企業再建、会社売却、事業承継。その異なる局面で、何を見て、どの事実を受け入れ、どのように判断してきたのか。
現在提唱しているJudgment Architecture(判断構造論)の背景にある、実務と経験を記しています。
Amazon Kindleにて刊行。
第一作では、経営者の判断が、どのような経験を通じて形成されていくのかを扱いました。
しかし、一度つくられた判断が、その後も正しいとは限りません。
現実は変わります。事業環境も、人も、会社の状態も変わります。
それでも人は、自分が一度下した判断や、過去にうまくいった経験を基準に、現実を見続けてしまうことがあります。
本書では、判断を「正しさ」の問題としてではなく、変化する現実に合わせて、どのように見直し、更新していくのかという視点から考察しています。
判断を更新するとは、過去の判断を否定することではありません。
変わった現実を見続け、必要であれば、自分自身の判断を変えることです。
Judgment Architecture(判断構造論)へと続く、第二作です。
『Judgment Architecture「判断構造論」』
Amazon Kindleにて刊行。
第一作では、経営者の判断がどのような経験を通じて形成されるのかを扱いました。
第二作では、その判断を変化する現実の中でどのように見直し、更新していくのかを考察しました。
第三作では、視点を個人の判断から組織へ広げています。
経営者が方針を変えても、それまでの判断によって配置された人、導入された設備、結ばれた契約、作られた制度は、会社の中に残ります。
本書では、それらを「残留実体」「変更主体」「依存関係」「発生負担」という概念に分け、一度成立した経営判断が組織の中に何として残り、現時点でどこまで動かせる状態にあるのかを論理的に考察しています。
文章は経営者や実務家が読みやすいよう可能な限り平易にしながら、概念の定義、論点の切り分け、論理的な接続を重視して構成しました。
第一作が判断の形成、第二作が判断の更新、第三作は判断が組織に残した構造と、その可動域を扱う一冊です。
三冊を通じて追究してきた「判断」というテーマを、個人の経験から組織の構造へと展開したものです。
Amazon Kindleにて刊行。
本書は、AIの進化を予言するものではありません。人間がまだ判断できる現在に、何を守らなければならないのかを問う一冊です。
AIを停止する技術が存在しても、人間が実際に停止を判断し、実行できるとは限りません。
経営実務から生まれた独自の理論「Judgment Architecture(判断構造論)」を基盤に、AI制御の問題を技術、経営判断、組織統治、国際社会の視点から考察します。
そもそも、私たちは何を監視すべきなのでしょうか。その対象を十分に把握できているのでしょうか。
観測から理解、判断、介入へと至る七層の構造を通じて、人間が実質的な制御能力を維持するための条件を明らかにします。
AIの専門家だけでなく、経営者、取締役、政策立案者、そしてAIと共存するすべての人に向けた著作です。