2024年10月-12月に書けて海外のポスドクに応募しました。人生初だったので分からないことだらけでした。備忘録としてメモします。
今後初めて応募する人(Astrophysics向け)にも参考になれば幸いです。当時はFellowship に絞って応募しました。project研究員ですと事情が異なるのかもしれません。
10月中旬- 11月中旬にかけて各所に書類を提出
12月中旬: 書類が通れば面接の日程がくる
12月下旬-1月上旬: 面接
1月下旬: 結果
2/15まで: Offer を受け取るまたは辞退
ポスドクの応募はAAS job register に載っています。
早いものだと8月中旬から募集登録がされています。提出締切は11月頭ですが、8月中旬から週1でcheck するのが良いのかなと思います。(9月下旬から10月上旬は2-3日に1回は確認すると良いかもしれません)
そこから自分が良いなと思ったjob については確認し、締切、必要書類(research sattementのページ数、推薦状の枚数)、情報(給与、採択人数、国、年数)、自分との研究の合致度(どの教員がいる)などをスプレッドシートにまとめていきました。
同じく海外ポスドクを目指す人とシートを共有しながら埋めるとお互い探し漏れもないですし良いかと思います。
私はAASのサイトを確認始めた&書類作成が10月入ってからで非常に遅かったです、、ですので10/20-10/30 締切の応募は間に合いませんでした。
Research Statement:
今までの自分の研究と今後(2-3年間)の自分の研究について書く。基本的に多くの応募が3P を要求していますが、Hubble Fellow やUT Austin CFC Fellow などはページ数が多いので事前に確認することが重要です。3P応募の所には、大体内容は一緒で1P目にresearch achievements, 2-3P目に plans を書きました。あくまで目安です。3P目の最後の段落では、なぜこの研究所(大学)じゃないと駄目なのかを言及しているので、それぞれの応募先ごとで変えました。応募先ごとに誰がいるのか、その教員の最近の研究トピックを調べて論文や観測・シミュレーションプロジェクトに言及しながら書くので、最後の部分を変える作業は割と時間がかかります。
また、書類はtexで作成しました。
CV:
いわゆる履歴書です。日本の就職のように顔写真などは載せません。CVのフォーマットは同じastro の研究者のウェブサイトなどをググって、良いなと思ったものを参考にすれば良いと思います。
publication list つきのCVを要求する機関もあればCVとpublication listは別々に要求する機関もあります。2パターン作っておきましょう。こちらもtexで作成しました。
Cover Letter:
Research achievements & plans の書類は学振でも類似して作成すると思いますが、cover letter はあまり馴染みがないかと思われます。cover letter は1P程度で自分が今どこのpositionで、何を研究していて、何に興味がある、応募先では何をしたい、等を記載します。例としてCIERA Fellowship の文言をみてみると、''stating your interest in and relevant experience/skills for the position''だそうです。 忙しい審査員が3Pの細かいresearch statementを確認する前にcover letter でまずは確認するらしい(?)です。cover letter も要求する機関もあれば、要求していない機関もあります。私は応募した機関が少なかったので要求していない機関にも付け加えました。
「何を研究していて、何に興味がある」の部分は大体同じことを書いたとしても「応募先では何をしたい」はresearch planとその研究所の人たちとの言及も合わせるので研究機関ごとに変更しました。こちらも意外と時間がかかりました。あといくつも応募出すときに言及するFellowship の名前を変えるのを忘れて出す、なんてこともあるようです。気をつけましょう。
こちらもtexで作成しました。
Recommendation Letters:
推薦状です。基本的には3通ですが、2通の場合もあります。
letterの締切は応募書類と同じ場合もあれば、少しあとの締切日の場合もあります。初めのスプレッドシートのリスト化の時にちゃんと把握しましょう。
多くの研究所がそれぞれのオンラインシステムを通じて応募を受け付けています。システムに自分の情報を登録したり、各種応募書類をアップロードするのですが、推薦者の名前とメールアドレスを記入する欄があります。記入することでそのシステムから推薦者にLetterの依頼のメールが届くようになっています。つまり、システム登録を締切ギリギリに行うと、推薦者へのレター依頼メールも直前に届いてしまうことになります。自分の書類のアップロード自体はギリギリで最終提出すればいいと思いますが、推薦者の方々は非常に忙しいので避けた方が良いと思います。
Letter の依頼自体は遅くても一ヶ月以上前にしていた方がいいです。私は9/30 くらいに推薦者の方々にメールを送りました(遅かったです、、)。
このときはどこに出すかも確定していなかったのでとりあえず何個か今年だすので推薦状をいただきたいという旨をお伝えしました。
リスト化が済んだら、Fellowship とLetter締切日を羅列してメールを送りました。応募システムではLetterが届いたかみられるものもあれば、見られないものもあります。後者の場合はリマインドをしっかりしましょう。
推薦者の方々は何人ものポスドク応募者、その他Position応募者のLetter依頼が同時に来ています。推薦者の負担を減らすためにもギリギリの依頼を避け、報連相をしっかりしましょう。
また、最近では応募時にLetterを要求せずに、推薦者の名前だけ提示する機関もあります。書類審査で人を絞ったあとに推薦者のLetter を送って貰うということもあるようです。
私の場合11月中旬まではFellowshipの締切が多く、バタバタしていました。
12月中旬になると、書類審査が通って面接依頼がきたりします。来ないと書類の時点でお祈りされたかwaiting list に載っていると思います。
通知が遅れているのかそれともお祈りされたか判別つきません。Astrophysics Jobs Rumor というものがあるようで、そこで匿名で面接メールが来た人が何日に来たと報告したりしています。自分の応募先で既に誰かはメール来ているのに自分が来ていなかったらお祈りかもしれません。
あくまで参考程度くらいが良いと思います。
通知が来たものに対しては面接の日程調整が始まります。12月中旬-クリスマス前または 1月初旬が面接時期でした。事前にメールで○分間のresearch statementのプレゼン、質問リストが送られます。機関ごとにプレゼン時間は異なるのでそれぞれのスライドを用意しましょう。質問リストに対する回答もキチンと準備してあると良いです。必ずしもリストから質問されるとは限らないし、リスト外の質問もされると思います(実際プレゼンでspecific な研究の質問がされました)。だからこそ、送られてきた質問リストは最低限自分なりに準備するのが好ましいです。
ちなみに、海外の公募なので時差がキツかったです、、時差は考慮して日程は選べますがそれでも朝6時だったり夜遅かったりします。
1月の下旬にきました。通った機関から、zoom meeting で色々聞ける機会がいただけます。
zoom meetingを対応してくれる方はその機関のfaculty の方だったりするので、研究のことを話すのかと思い緊張しましたが、寧ろ研究生活がどんな感じなのかを聞くmeetingでした。ですので、スパコンはどれくらい使えるか、mentorship programがあるか、daily seminarsについて、生活に車は必要か、etc... いろいろ聞きました。
複数のFellowshipが通ったら、それをjoint Fellowとして両方くっつけることも交渉できたりするようです。実際に周りでやっている方を何人か見かけました。思っていたよりもofferを受けた側が主導権をもって機関側と対等に色々交渉ができる印象を受け、驚いた覚えがあります。
どの機関もOfferを受諾するか辞退するかは2/15までに決める必要があります。私はOfferをいただいた機関はどれも行ったことが無い場所でしたので実際にポスドクで行かれた方に色々伺いました。
もしOfferが1月下旬に来なかったあとで、別の人が2/15までに辞退をするとwaiting listから繰り上がってOffer が来たりすることもあるようです。
その際は、今自分はwaiting list にいるのか等を応募先に聞きましょう。