放送大学愛媛学習センター英語サークル
目的
この団体は、会員相互に英語能力の向上を目指し、放送大学で学んだ知識と経験を生かし、会員相互の懇親を図ることを目的とする。
「英語で読む大統領演説」を視聴して 「
にぎたつカフェ」で加藤所長を囲む雑談会を催したとき、先生から2020年開講の「英語で読む大統領演説」に対して意見を求められた話を聞いていたので、単位取得を目的とはせず、視聴してみました。
英文エッセイを書くときに役立つアカデミック・ライティングを講師の宮本陽一郎教授が講義で説明されていたのでそのことを紹介します。
アカデミック・ライティングとは、論理的に物事を説明するために開発された文章の書き方です。歴史的には1957年10月4日にソ連が世界で初めて人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。冷戦のさなかアメリカがスプートニクショックにおそわれ、国を挙げて先端科学技術の立て直しを図り、NASAを設立し、大学の理科教育を見直した。その一環として英語教育も見直され、大学生がレポートや論文を書くために役立つアカデミック・ライティングの講義が、大学一年生の必修科目となった。
現在、英語が世界共通の言語となったのはこのアカデミック・ライティングの影響が大きい。アメリカは20世紀、政治、軍事、経済、学術の面で世界の中で飛びぬけた存在であった。世界各国から多くの留学生を迎え、それらの人々が、アメリカで、また母国で枢要な地位についてリーダーとなっていった。
1990年代からはグローバリゼーションが進み、世界中で人や物が地球規模で移
動するようになり、特にインターネットを通じて情報が世界中を駆け巡るようになった。これは日本も例外ではなく、今まで日本語だけの生活で済ませることが出来たことが英語なしでは暮らせない時代を迎えつつある。
具体的にアカデミック・ライティングとはどのようなものなのだろうか。まず、基本はパラグラフである。パラグラフを書く基本方程式は
① 1=1
② 1=1+3である。
① 1=1の意味は一つのパラグラフには一つのトピックしか書いてはいけない。あれもこれもと2以上のトピックを扱ってはいけない。
② 1=1+3の意味は、パラグラフの最初にトピックセンテンスが来る。このパラグラフのトピックはこれですよと明示します。次に+3は、そのトピックを説明する3つの具体的例題を解説する。
次に、このパラグラフをつなげて一つのエッセイを完成させる方法を述べる。エッセイの基本は3つの部分からなる、
① イントロダクション
(1つのパラグラフ)
② ボディ
(複数のパラグラフ)
③ コンクルージョン
(1つのパラグラフ)
エッセイを書くときにはアウトラインを最初に作ることが肝要になる。
アウトラインの構成は以下の通りとなる。(1)イントロダクション
1)トピックセンテンス
① 具体例その1
② 具体例その2
③ 具体例その3
(2)ボディ
1)トピックセンテンス
① 具体例その1
② 具体例その2
③ 具体例その3
2)トピックセンテンス
④ 具体例その1
⑤ 具体例その2
⑥ 具体例その3
3)トピックセンテンス
⑦ 具体例その1
⑧ 具体例その2
⑨ 具体例その3
(3)コンクルージョン
1)トピックセンテンス
① 具体例その1
② 具体例その2
③ 具体例その3
結論
宮本先生は、授業で学生に英語は苦手ですかと尋ねると殆どの学生が英語は苦手ですと答えるという。殆どの学生は英語を理解することはヴォキャブラリーと文法を理解できて初めて英語を理解できると考えているという。
日本の大学の入学試験とTOEFLの英語の長文読解の問題と比べると顕著な違いがある。
TOEFLでは最初にこの長文の大意は何ですかと聞いてくる。アカデミック・ライティングの知識があると、イントロダクションのトピックセンテンス、ボディのそれぞれのトピックセンテンス、コンクルージョンのトピックセンテンス、コンクルージョンの結論だけ読めばこの長文の大意がつかめる。
日本の大学入試では、個々の文章の単語や文の繋がりなどを聞いた後に、最後にこの長文の大意は何ですかと聞いてくる。
TOEFLでは、難しい単語の意味を前後の文章から類推してどんな意味かを聞いてくる設問がある。ヴォキャブラリーとは、知っている単語+類推してわかる単語という意味である。
日本の入試には、難しい単語の意味がキチンと文末に注釈として載せてある。
アカデミック・ライティング、パラグラフ、エッセイ、アウトラインを理解していれば何となく英文のエッセイや3分間スピーチがいとも簡単にこなせるようになると思うのは私だけだろうか。
自然と環境コース
今井 順一
英語サークルの紹介
放送大学愛媛学習センター英語サークルは平成8年10月17日に設立されました。
英文3分間スピーチ作成方法
① 日本語でスピーチを書いてみる。
② 主語を入れる。
③ 短い文章を書く。
④ 一つのトピックをとり上げる。
⑤ 出来た文章をGoogle翻訳で英文に変換する。
⑥ おかしなところを修正する。
⑦ 発音がわからなかったら自分が作った英作文を下記のサイトに貼り付けると音読してくれます。スピードも変えられますので良い勉強になると思います。無料です。
https://www.naturalreaders.com/online/