テーマ「みんながみんなのためにやる習会」
この度、T.S.B(せらぴぃすきるをびるだーず)は2024年2月10日(土)、11日(日)の2日間で発達OT EXPO 2023を開催させていただく運びとなりました。メインナビゲーターの2023年度お当番長の田坂翔太と申します。
さて、2020年4月の緊急事態宣言発出とともに、私たちセラピストの働き方、学び方は大きく変遷し、昨今の勉強会、研修会、情報交換はオンライン、オンデマンドということが当然のようになり、参加者の立場からすると、場所や時間を選ばす、自分のスタイル合わせて参加できることは利益の大きいことと私自身も感じています。これからの学習はオンライン・オンデマンド配信というのがスタンダードなのかもしれません。最近ではTV番組や音楽ライブ・コンサートでさえ、オンデマンド配信で視聴するという便利なプラットフォームが完成されています。1人1人の生活スタイルに合わせて好きな時間に参加できる、嫌になったら途中でやめて、続きを後から視聴する、いっそ視聴をやめるということもこちらで判断できる便利な時代になりました。今までの場所や時間を相手に合わせて参加する対面研修は、面倒で手間がかかり、鬱陶しいと思われるかもしれません。
臨床に目を向けるといかがでしょうか?日々、目の前にいる子ども・ご家族・同僚と時間も場所も共有し、相手のスタイルを合わせることに思考と試行を繰り返していると思います。そんなRealな毎日が楽しく、また時々苦しく思うのではないでしょうか?
今回のテーマである「みんながみんなのためにやる習会」の【習】という文字は「羽」に「白」と書きます。漢字辞典で調べると「白」は「自」が変形したもの、「羽」は、鳥が何度も羽を動かす動作をくり返すことを示しているそうです。「習う」とは、若鳥が羽を繰り返し動かし羽ばたくように、誰かに動かされるのではなく、自分から何度もくり返すことなのだと知りました。
今回の発達OT EXPO 2023は対面で開催されます。メイン会場の東京の他に全国数か所に対面サテライト会場を設置し、各会場を中継する予定です。皆様にはお手間をいただき、またご面倒ではありますが、ご自身の羽で、この習会に参集いただきますよう、心よりお願い申し上げます。当日の会場では、みなさまそれぞれの羽がおおきく羽ばたけるように準備を進めてまいります。
プログラムについて、3つの企画を準備しております。
1つ目はスペシャルゲストに矢谷令子先生と福田恵美子先生をお招きし、対談を行います。発達領域の作業療法について、参加者の皆様と一緒にご質問させていただき、これからの作業療法について語り合いたいと思います。
2つ目は、T.S.Bまなびあい部の企画として、臨床で働くOTと研究で働くOTが協力し、【臨床場面の気になることや疑問、日々の課題に対して、「どのように解決しようと試みたかについてのプロセス」】を参加者の皆様と一緒に考えます。
3つ目は、過去の発達OT EXPOに続き、参加者の皆様にご参加いただくケース検討会の準備を進めております。
すべてのプログラムの主役は「みんな」です。働く場所は医療機関・児童発達支援事業所・教育機関など、対象年齢は就学前・就学後・成人、職種も理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・保育士など、このような多様性を挙げればきりがありません。しかし、どこでどのように働いていても、子どもの育ちに関わる全ての人が「ヨコナラビ」です。
~ ホントの作業療法士は「その人をその人としてみる。大人もこどもも。そしてその人がその人らしく もっと輝いて生きていくことができるように作業を一緒に行う」 ~(T.S.Bホームページより)
皆様と一緒に、みんながみんならしく もっと輝いて生きていくことができるよう、この習会という作業を共にできることを楽しみにお待ちしております。