自動車のリアガラスに取り付けられている デフォッガー(熱線) は、冬の霜取りや梅雨時の曇り除去に欠かせない装備です。ところが、配線とガラスをつなぐ 金属タブ が外れてしまうと電源が途絶え、デフォッガー機能が使えなくなってしまいます。
修理工場に持ち込めばリアガラスごと交換になるケースも多く、費用は数万円から十数万円になることもあります。ですが、導電性接着剤 ONE-HAND MIXING®(ワンハンドミキシング) を使えば、DIYでタブの再接着が可能です。ここでは、その基本手順を詳しく解説します。
作業をスムーズに進めるために、以下の道具を事前に準備しておきましょう。
ONE-HAND MIXING® 本体:導電性接着剤。補修の主役です。
アルコールやガラスクリーナー:補修箇所を脱脂・清掃するため。
柔らかい布やペーパータオル:清掃用。キッチンペーパーより繊維の出にくいものがおすすめ。
マスキングテープ:乾燥中のタブを仮固定するため。
ドライヤー:冬場や低温時の硬化促進に使用
手袋(推奨):手や衣類に接着剤が付かないようにするため。
これらが揃えば、あとは落ち着いて手順通りに作業するだけ。特別な工具や高額な設備は必要ありません。
外れた 金属タブ とガラス側の接着部を、アルコールでしっかり脱脂・清掃します。汚れや油分が残っていると導通不良や剥がれの原因になります。
「ONE-HAND MIXING®」をワンプッシュで吐出。2液が自動で混合されるため、練り合わせ不要でそのまま使用できます。タブの接触面に必要量を塗布してください。
タブを所定の位置に再接着し、テープでしっかり押さえて固定します。乾燥中は粘度が低く外れやすいため、確実な保持が重要です。
常温(25℃程度)で1日以上固定してください。冬場や低温時には硬化が遅れる場合があるため、ドライヤーで15分以上加温すると導通性が確保されやすくなります。
接着剤が硬化したらテープを取り外し、ハーネスを再接続。スイッチを入れてデフォッガーが正常に作動するか確認しましょう。
乾燥中(反応中)はタブが脱落しやすいため、テープ等で1日以上(25℃環境下)しっかり固定してください。
周辺温度が低い場合は硬化に時間がかかり、導通しない可能性があります。その際はドライヤー等で15分以上加温すると 反応が進み、導通が得られます。
先に一般的な接着剤でタブを仮固定し、その後「ONE-HAND MIXING®」で導通部分を接続する方法でも修理は可能です。
吐出と同時に面塗布ができる「刷毛型ミキサー」(別売)を使えば、作業がさらにスムーズになります。特に補修面積が広い場合や複数箇所の断線補修におすすめです。
リアガラスのデフォッガー金属タブ補修 は、工場に持ち込まずともDIYで実施可能です。導電性接着剤「ONE-HAND MIXING®」を使えば、シンプルな工程で確実にタブ接着ができ、安定した導通と長期信頼性を実現できます。自動車修理の現場はもちろん、DIYユーザーにとっても頼れる補修方法です。