戯曲紹介
戯曲紹介
コノ作品は、当時"自信作"とか江口は言っている。
今となっては恥ずかしいが、主な出演者は五名。
メインはモノローグ的台詞が続き、回想では会話劇的。屋敷内とソノ庭がメインで、屋敷内を黒バックで庭を木立で表現して居る。逆に3回登場する回想シーンでは、大掛かりな装置。
大正、昭和初期を感じさせる〈駅〉〈楽屋〉〈遊郭〉の回想。
ソレに比べ普遍的に処理されるメインのストーリー。
登場しない夫が死ぬ日 妻 草子は何を語るのか?
その娘〈海(カイ)〉は何故男として生きようとするのか?
木(モク)と呼ばれる青年(少年?)は何者なのか?
木(モク)の愛する人形の存在とは?母、千鳥とは?
草子の回想から海(カイ)の出生の秘密が浮かび、幸福屋の過去から、ストリッパーのマリーが現在に登場し、その存在と出現が他の出演者の心情、現在を動かす。
ソノ五人が絡み合って描かれる作品。
コノ作品の木(モク)は"真昼の宵"でメインパーソナリティで登場。又、その後"幸わせの庭""水の人"と同類?の作品が描かれ続ける。ソレ等の根源的作品。