現役,Nikon CoolScan III, SCSI-USB変換ケーブル LUB-SC, CanoScan N1240U
Mac OS9時代の周辺装置を使い続けるために,巨大筐体のPower Mac G5, Quick Silver, DT266, iMac等のマシンを使ってきたが,各種のサポートが終了したこともあり平成28年熊本地震後に,処分してしまった.現在は,専らIntel core CPU搭載のMac miniを利用している.周辺装置の接続形態もUSB方式に変わってしまった.
使用できなくなったプリンタ,MOドライブ,スキャナ(キャノン),フィルムスキャナ(ニコン)装置等も処分すべくダンボールに詰めていたが,古い35ミリカラースライドが見つかるに及んで,デジタルデータ化するためにフィルムスキャナ再登場の可能性を検討してみた.
次図は一昔前(〜2012)まで使用していたシステムである.ポリタンクの大きさのパソコンに接続して使用していた.
SCSI-USBアダプタを利用すれば,PCI-SCSIカードなしでハードディスクやMOドライブが接続できるほか,フィルムスキャナーやCD-ROMチェンジャー等も利用可能.
iBook G4に集約
SCSI接続の周辺機器を動かすとなると,OS9の環境が必須である.最近のインテルMacで.OS9をエミュレーションするには,SheepShaver等のソフトに頼らざるを得ない.古いMac mini (Core2duo, 2GHz, Mac OSX v10.5.8) では,SheepShaverを利用してChem3Dを動かした経験があるが,最近のOSで使用したことはない.ウエブ検索すると,Catalina (Mac OS v.10.16.7)上でSheepShaverを使用してOS9をエミュレートしたという記事が存在する.私の乏しい経験から,立ち上げたOS9環境でどのようなソフトが実行できるのかはやってみなければ分からないといった印象が強い.OS9.04までを対象としたエミュレーター利用を試行錯誤する前に,お蔵入り状態になっていたノートパソコンiBook G4(Mac OS X, v.10.4.11, OS9起動はできない)のクラシック環境を利用してみた.
結果的には「大正解」であり,周辺装置をiBook G4一台に統合することができた. SCSI-USB変換ケーブル(ロジテック LUB-SC)が利用できるのは最大のメリットである.データ移行についてはweb共有(Googleドライブ等)においてはセキュリティ上の問題があるので,USBメモリースチックを介して行う必要がある.
ついでに記憶媒体についても検討してみた.その結果,外付型SCSI-2 MOドライブ(LOGITEC, LMO-640E)はLUB-SC2(改良型)に換えることにより,iBook G4と接続することができた.USB対応のフロッピーディスク,ZIPについては,ドライバーが古く動かすのは無理のようである.昔のデータはFD → ZIP → MO と順次バックアップを作成しているので,MOが読めれば問題はない.
MOドライブ
LUB-SC2
Coo;scan III, LMO-640E, iBook G4
沖電気のレーザプリンタMICROLINE 8wUは,幸いSCSI接続に加えてUSB接続が可能であるので, SCSI-USB変換ケーブルを使用する必要はないが,OS9ドライバしかサポートされていないため,今回の集約でのみ使用可能である.
LUB-SCおよびLUB-SC2について
ロジテックのSCSI-USB変換ケーブルは,上述の様にHDDやMO記憶装置を接続するために販売されたと記憶している.当社のHPには,「MOユニット,FDユニット,HDユニット,USB-SCSI変換ケーブル共通のUSBドライバ」として提供されていて,「接続可能なSCSI機器は,HDユニット及びMOユニットに限る」と記載されている.フィルムスキャナを接続することなどは想定されていない.LUB-SC2に関しては,「Mac OS X ではOS標準ドライバにて動作いたします」となっている(最終更新2003年4月).
現在,Google検索(キーワード,coolscan III, lub-sc) すると,「CoolScan III等のSCSI機器と接続できた」という情報は,私が2016年のブロブで紹介した情報(「古いスライド画像の修復」)だけである.スキャナー類は読み取りヘッドが機械的に動くので故障する確率は高いはずであるが,いまだ現役として使用可能である.日本の代表的カメラメーカーの製品は「○✕△タイマー」的製品とは一線を画するようである.
SCSI-USB変換ケーブルは,ネットオ−クション等で結構な価格で取引されている.それなりに必要性を感じている人がおられるようなので,改めて紹介する次第である.
追記
・CanoScan N1240UはCanoScan Toolboxではなく,ScanGear ToolboxをCDからインストールした.
・前世紀末,Wordperfectを使って執筆した投稿論文や文書が閲覧できるようになった.
関連ブロブ
Ninon Coolscan IIIをSCSI-USB接続ケーブルで接続: 古いスライド画像の修復(2016)
Power Mac G4 QuickSilverの改造最終版 静音化とCPUアップグレード(2012)
SheepShaverの利用: OS9用Chem3DをIntel Mac上で動かす(2010)
追記 パソコンがWindows機ならIEEE 1394のインターフェースボードを増設することができる.
(2022.12.16)