2020年度に始まった日本演出者協会 社会包摂部『楽しくつながるプロジェクト』の取り組みを紹介します。

～2021年の「奥多摩しいたけ物語」上演に向けてのワンステップ～

利用者さんたちの魅力を最大限に引き出します！

生きるを表現！　インクルーシブシアターに精通した講師陣が、気持ちを伝えることが苦手な利用者さんの可能性を存分に引き出します。そして、みんなの 「生きる」 を演劇と映像で伝えていきます！

オンライン演劇ワークショップは、2020年8月4日～2021年1月19日まで計18回行いました。クラス構成は、表現・ダンス・音楽。

表現では、2人組で背中を合わせて小さくなったり大きくなったり、利用者さんが大好きなマクドナルドごっこで誰かになって遊んだり！　

ダンスも利用者さんたちの大好き要素を使って、おどるポンポコリンやしいたけダンス！　音楽は、ビニールやペットボトルなど日常品を使い、音の発見から始めてガラクタ音楽隊を楽しみました！　

＜2020年度の講師紹介＞

落合咲野香（ダンス/職員向け）

英国劇団「Oily Cart」の東京、ロンドンでのWSで作品創作を学び、シアタープランニングネットワーク「ホスピタルシアタープロジェクト」に2016年より参加。障がい児とその家族一人ひとりに寄り添い、五感に働きかけるインクルーシブシアターを創作している。

河田園子（表現）

1996年度から演劇・演出に携わり、2017年度文化庁新進芸術家海外研修員として渡英。地域劇場の役割や演劇の社会的価値観を学ぶ中で、社会包摂についても研修。帰国後、インクルーシブシアターの普及に努めている。

野﨑美子（表現）

英国（RADA）・ロシア（モスクワユーゴザパト劇場）で俳優教育、演出を学ぶ。国籍や障がいを問わず融合する演劇を創造。「サインアートプロジェクト・アジアン」、「岐阜ろう劇団いぶき」など、聴覚障がい者と健常者が共演する舞台を多数演出。

櫻井音斗（音楽）

国立音楽大学演奏学科打楽器専攻卒業。五嶋みどり氏が理事長を務める「ミュージック・シェアリング」に所属。障がい児へ打楽器指導を行う。幼児指導にも精通し音楽講師として500名以上の指導実績がある。東京文化会館ワークショップリーダー。

2020年度に行われた心身障害者福祉ホームさくらんぼの職員さんとの取り組みを紹介します。

　日常にあふれる身近な素材（ダンボール、ペットボトルなど）を使って、遊び、感覚的な面白さを発見していきます。そこで得た五感に働きかける楽しさや驚きを、徐々にパフォーマンスとして発展させていきます。「すべてのひとに演劇を」障がいに関係なく体験できる演劇のひとつの手法をご紹介します。

　2020年度に、オンラインで心身障害者福祉ホームさくらんぼの職員さんを対象に、1回75分のワークショップを計5回行いました。このワークショップの内容を、さくらんぼ職員さんと同じように全5回を体験できます。また、参加者の皆さんがアクセスできる専用お問い合わせフォームで、いつでも講師とのQ＆Aやり取りが可能です。

　2020年度には、全5回ワークショップ終了後に、参加者の皆さんとさくらんぼ職員さん合同の意見交換会をオンラインで行いました。

　福祉施設の職員さんに限らず、インクルーシブシアター（障がい者と健常者が共に創り上げる演劇）に関心・興味のある方はどなたでも参加していただけます。オンラインなので、自由な時間に、自由な空間で、自由に遊べます。ぜひ、一度体験してみてください。

＊配信する動画は字幕対応です。

講師紹介

落合 咲野香（おちあい さやか）英国劇団「Oily Cart」の東京、ロンドンでのワークショップで作品創作を学び、シアタープランニングネットワーク「ホスピタルシアタープロジェクト」に2016年より参加。障がい児とその家族一人ひとりに寄り添い、五感に働きかけるインクルーシブシアターを創作している。