海苔を育て海を知る体験場所

Norinet Club

東京湾がいつまでも

自然豊かな海であってほしい。

そのために自分達で出来ることはなんだろう?

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自分自身幼い頃からこの海を見て育ち、この海で仕事をし、そして愛する人と結婚し、家族となり、子供を育て、その子供もまた今ではこの海を見ながら成長しています。


山を見て暮らす人たちにとっての「山」も同じようなものでしょう。

「海」はその「山」からの「水」で生き、その流れはやがて循環し「山」へと還り

私たちはその自然の循環の中で生活しています。


どちらも「かけがえのない場所」です。


それは都市部に暮らしていても「人」にとって大事な場所です。

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現役漁師の目線で「海」で起こっていることを毎日実感しています。

昔よりはきれいになったけど、生物の多様性は少しづつ失われていると感じます。


何によって?というのは複雑すぎて全体像は私たちにはわかりません、けれど

「それを解決するために、まずは最初の小さなきっかけでもいいから何かを始めよう

こんな発想から今自分達にできることをと

「Norinet Club」(ノリネットクラブ)をスタートさせました。


私たちの海苔を育てる仕事を通して「海」のことを知ってもらうことで、「山」とのつながりを考えたり、人と自然との関わり方を楽しみながら体験してもらえたら、次の時代の子供たちにも何か大事なものを渡すことができると考え始めました。


もちろん大人にとっても楽しい「きっかけ」を。

Norinet Clubのロゴマークの意味は?

「海」全体があらゆる生物を育む母体です。でも、その海が健康でいられるのは、「山」が生む川を伝い流れてくるミネラルなど栄養素のおかげです。「山」の健康は「海」の健康に重要な影響を与えます。そしてそれだけではなく、私たち「人」が海や山にどう関わるかがより大事な時代になりました。しかしそれは漁師だけでは支えきれません、サポートする人たちが必要です。【4つの力】が合わさることでこれからの海苔養殖の網は張ることができます。一つでも欠けると永くは続けられません。いつもそのことを忘れないようにこのロゴマークを作りました。

Norinet Clubの体験活動では

深い水深でおこなう【ベタ漁場】ではなく、60年前におこなわれていた浅い水深での【支柱柵漁場】を復活させ、海苔網を張っています。

理由は、最近の経験から、昔ながらの岸辺に近い場所での海苔の育成がより良い海苔が取れたことと、生物の関わりがより身近に感じられることです。

海苔網用の支柱

海苔漁場へ出発

支柱を立てる

潮が引く時間に設置

潮の満ち引きで遠浅になる海に海苔網を設置すると、海苔が海中と空中を行き来することで風味が違い江戸前本来の海苔となります。昔は東京湾に広大にあった遠浅の浜も経済発展と共に埋め立てられ、現在では木更津周辺の浜が一番広いエリアとなります。潮干狩りで有名なエリアとしても知られています。

 場所は東京湾を渡るアクアライン千葉県側の近くです。都内から車で30分ほどです。

 この地域は古くから海苔の養殖が盛んに行われていて、現在でも「木更津産の海苔」は全国的に高級品として取り扱いされています。しかし、以前は数百名いた海苔漁師も今では数十名となり、数十年後には東京湾の海苔養殖も絶滅の危機が訪れるかもしれません。江戸前の海苔を多くの人に知ってもらうことで産業としての危機も回避できるかも、そんな希望も込めて次の世代につなげる活動をしていきたいと考えます。


主催代表  石川 金衛

千葉県木更津市金田の海で約30年漁に出る現役海苔漁師。

見た目は強面でも自然を大事にすることと、誰よりも優しい心は周りが認める。自然環境の循環の中でどう人は関わっていけばいいのかを常に考え、漁獲高だけでなく、人と海との永い良好な関係性を海の上でいつも考えている。