音割れとは何かを実際に知っていただき、対策していただくことで、より良いボーカルMIXに仕上げることができます。
ぜひ一度レコーディング環境を見直してみてください。
【音割れ(クリッピング)とは】
簡単に言うと、0dBを超えた音です。
騒音100dB~みたいに聞くことはあると思いますが、データとしては0をMAXとしています。
実際、音割れをするとどうなるか…
こちらの音声データを見ると、
0dBのラインより大きくなる箇所は線に沿って潰れているのが分かります。
より詳細に見ると…
画像を見ると分かるように、
0dBを超えると超えた部分から綺麗にまっすぐ切られたような波形になります。
これが音割れの音の正体です。
この状態で記録されてしまえば、本来の波形に戻すことはできません。
そのため、この状態にならないような録音をしないといけません。
単純に録音の音量を下げればいいのか?というと、そうでもありません。
音を極端に下げ過ぎるとそもそも聞こえなかったり、ノイズ(※3)が発生します。
どうすれば良いかを次項で簡単にご説明致します。
※3 小さい音を後から大きくすると本来聞こえないはずのノイズまで聞こえてしまう。
【音割れ対策(オーディオインターフェース)】
殆どのオーディオインターフェースには
「PEAK」というランプが付いていると思います。
このランプが点滅するときは0dBを超えています。
本当に僅かでも反応するため、
音としては割れてなさそうに聞こえることもありますが、割れてます。
微小であれば問題ありませんが、そこまで攻める必要もないため、
ランプが点かないよう気を付けながら音量を上げていきましょう。
一番音量が出るであろうサビで点灯しなければ恐らく大丈夫です。
GAIN…マイクの音量調整に使います。PEAKが点かないように上げていきます。
一度、仮で歌いながらチェックしましょう。
GAINを調整すると…
「マイク音量を調整したら音源とのバランスが悪くて声が聞こえない!」
という状態になるかもしれません。
画像のものはINPUTとDAW(PCからの音源)の音量バランスを直接調節できるのですが、そうでないものも多いと思います。
そういう方は、PCで流している音源の音量を下げ、声が聞こえる良いバランスになるよう調節してください。
「バランス調節したらどっちも小さくて聞こえない!」
そこで調節する必要があるのが…
OUTPUT(PHONES)…GAINでマイクの音量を調整したらヘッドフォン等で聞く音量を調節します。
OUTPUTをMAXにしても聞こえないという状況になることはまずないと思います。
これができれば音割れなく綺麗な音で録音できると思います。
録音されたデータの音量はいつもより小さいかもしれませんが、特に問題はありません。
また、細かいことを言うと、口とマイクが近すぎても音割れの原因になるのですが、
とりあえず20~30cm程度は離れて録音すれば問題ないと思います。
気になる方は近接効果、高音と低音の音量差等で検索♪
それでは、良い録音ライフを!!(謎)