一回だけの日 [R18]
一回だけの日 [R18]
この世界はありとあらゆる場所に不安定な要素があってそれらを監視して回るのはとても忙しい。六竜のように便利な移動手段があればいいが人間に出来ることには限界がある。艇を使って地道に移動していくしか方法はない。以前よりも大きな問題が発生するようになった反面、六竜たちが活発に動くようになって楽になった部分もある。近くに来ていたグラン・サイファーで一息ついたら、また別の空域に行かなくてはいけない。
「シエテ」
「だめだよ」
明日も朝早くに出発する予定だ。恋人が甘ったるく名前を呼んでくるのを強く拒絶する。そうでもしないと簡単に流されそうになってしまう。
「はぁ……、そろそろいい子でいられなくなりそうだ」
ため息混じりに髪を掻き上げる仕草が蠱惑的で鼓動が早まる。本人は無意識なのだろうが変に色気を出さないで欲しい。
「そんなこと言っても、ちゃ~んと団長ちゃんとの約束を守るんでしょ。えらいねぇ」
よしよしと言って髪の流れを整えてやると嬉しそうな顔をしてこちらを見てくる。真っ直ぐな視線がこちらを捉え、顔が近付いてきてそのまま唇を重ねた。
久しぶりに会った恋人の誘いを断らないといけないというのに、完全には突き放すことが出来ない。今だって移動中にどれだけ睡眠時間が取れるか計算してしまっている。
「シエテ」
呼び声を、耳に直接吹き込まれると体から力が抜けそうになる。蕩け始めていることを悟られないように抱きついてもたれ掛かった。
「うん、じゃあ、……一回だけね」
時間がないなりに円滑に関係を継続する為にも明確なルールを決めている。とても簡単な話だ。ロベリアが中で果てる回数を基準にして区切った。手淫や口淫は別カウントだの、イケないように陰茎を握られて殴り合いの喧嘩をしたりと散々揉めた上での取り決めだ。お互いに納得している。
「本当に一回だけかい?」
しっかりと目を合わせて問われた。どんな確認だ。確かに、明日の予定と関係のないその日の気分で一回だけと言う日もある。そんな時は流れで回数なんて関係なくなってしまうが。
明日のことを何度も考える。どうしたって今夜は本当に一回で終わらせないといけない。
「一回だけだって。約束して」
答えに対して不満なのを隠そうともせずに口を尖らせて渋々といった様子で頷く。幼い子供みたいで可愛いが、瞳は血に飢えた獣のように強くこちらを捉えている。
「ほら、来なよ」
ベッドの上に寝転がり、シャツのボタンを外しなから手招きすると、ごくりと喉の鳴る音がやけにでかく聞こえた。
手早く優しく触れられて、遠慮がちに揺さぶられる。もっと乱暴にしてくれても構わないのにと思っても、間違ってもそんなことはロベリアには言えない。変に刺激して興奮させると煩くて睡眠時間が減ってしまう。
もっと時間に余裕があればいいのに、この世界は待ってはくれない。物足りなさを感じながらも目の前の熱に集中する。気持ちがよくて余計なことを考える余裕もなくて、目を閉じるとすぐに意識が飛んでしまう。
「シエテ……、シエテ……」
夜明け前に声を掛けられ頬に何度もキスを落とされる。払いのけて手早く身支度をして部屋を出る頃にはロベリアは眠ってしまった。きっと寝ないで起こしてくれたのだろう。声を掛けずにそっと唇を重ねてから、音を立てずに部屋を出た。
珍しく幸運が重なり、トラブルもなく情勢を把握できた。更に追い風が吹き続いてくれたおかげで想定よりもずっと早くグラン・サイファーへ帰ってこられた。団長や十天衆のメンバーに顔を見せて自室に戻った頃にはすっかり夜になっていた。さっと鏡で髪型と顔を確認するとロベリアの部屋へと向かう。
廊下を歩く足の動きが、いつもよりも早くなる。このまま走り出したいのを我慢していつも通りに背筋を伸ばして歩く。周囲を見渡し、音を立てないようにドアを開いて素早く部屋の中に入った。
ロベリアはテーブルに向かって座っていて、よほど集中しているのかこちらに気がついていない。そっと近くに寄るとどうやら読書中のようで分厚い本を広げて頁を捲っている。
「何の本を読んでるの? ひょっとして、えっちなやつ?」
声を掛けるとビクンッと肩を上げてこちらを振り向く。よほど驚いたのか目を見開いて固まっている。悪戯が成功して嬉しいのと同時に、それ程までに集中していたものが気にかかる。
テーブルの上を見ると、精巧な人体の断面図が目に入った。視線に気づいたロベリアが慌てて本を閉じて腕を抱えてローブの袖で隠す。
「シエテ……もう帰ってきてたのかい?」
「予定より早く終わってね。でも、あんまり嬉しそうじゃないね」
「そんなことはないぜ。少し驚いただけさ」
キスをしようと寄せてくる顔を払い除ける。腕を掴んで上げさせると本の表紙を確認する。人体解剖図集だ。怪しい魔術書やオカルト本の類ではなく医療の発達した国が発行している医学書のようだ。
すごく嫌な予感がする。以前にも一生懸命に本を読み漁っていると思ったら、おかしな魔術を閃いたといって散々な目にあった。思い出すだけで背筋と下腹部がぞわぞわと泡立つ。
「ロベリア君は何を企んでるのかなぁ〜?」
こちらの動揺を誤魔化すようにロベリアの頬をツンツンと突く。お互いに探るように視線が交わる。
「幸福の音を追求しているだけさ」
ロベリアの幸福の音といえば物体や生命が破壊される音だ。人体の破壊方法を研究しているのだろうか。物騒な話ではあるが危険の多いこの世界で効率的に敵対する相手を無力化出来れば多くの人間を助けられる可能性が増えるとも考えられる。
「団の役に立つ魔術?」
「ウィ、勿論だ」
にっこりと笑ってウインクをされるがすぐには信用出来ない。目と目を合わせて暫く見つめ合う。
「本当に?」
「オレがキミに嘘を吐いたことがあったかい?」
「何度もあるよね」
「オーララ……今回は、本当さ。絶対に役に立つ魔術だ」
嘘を吐いている可能性もあると思ったが、観察している限り心の底からそう思っているようだ。どうやら嘘ではないらしい。
「それなら最初から隠さずにそう言えばいいのに」
ろくでもない魔術でも咎める気はなかった。実際に誰かに危害を加えてはいないのだから制限する必要がないのだ。どんな魔術でもいざという時に何かの役に立つかもしれない。
「くはっ、天才魔術師は努力している姿を人には見せないのさ」
向上心があることはいいことだ。それに、一緒にいれない間に気が紛れることが多ければ多いほど、こちらとしてもいざという時の心残りが減る。幸福とタワーと団長以外にも興味関心が増えることは良い傾向だ。
「はいはい、えらいえらい」
頭を撫でてそのまま指を滑らせて頬を撫でる。唇に触れ、顔を寄せる。
「ジュテーム、シエテ」
「ん、俺も……いや、ちょっと待って」
服を脱がせてくる力強い手の平に、手を重ねて動きを止めさせた。性急に求められることは悪くないが明日の予定も考えないといけない。
「今日も一回だけかい?」
「そうだねぇ。このところ忙しいし、明日は団長ちゃんと朝の鍛練をしてからウーノと打ち合わせの予定なんだよね。だから一回だけにしようか」
そうは言っても鍛練は朝食を食べて腹を休めてからだし、ウーノとの打ち合わせは昼食を食べながらで時間には余裕がある。午後は特に予定も入れていないから、内心では好きにさせてもいいとは思っている。今日はロベリアの希望に合わせてもいいが、たまにはじっくりと恋人との時間を楽しみたい気分だった。暫く伝えるつもりはないが数日滞在して装備やコンディションを整えようと計画している。きっと喜ぶことだろう。
「ウィ!」
やけに返事に力が入っている。口元が緩んでとても楽しそうにしている。本当にわかっているのだろうか。確認するようにもう一度念を押してみる。
「ねぇ、一回だけだよ?」
「わかってるさ。そういう約束だ。キミとの約束は守る」
いつもと反応が違う。不満そうにしたら今日は少しだけ余裕があるから考えておくよと言って期待を持たせてあげようと思っていたのに、何故だかとても聞き分けが良い。いくらなんでも良すぎる。ここまで違うと別人を疑うレベルだ。
「待った」
腕を伸ばして距離を取る。ロベリアにしては珍しく目線が泳ぐ。嘘を吐く時だってもっと堂々とするのに明らかにおかしい。
「何を企んでるのか先に言わないとしたくない」
「なっ!? ノ、ノン、なにもないさ。シエテ、キミは可愛い恋人を疑うのか」
髪を弄りながら微笑みかけてくる。焦ったとしても逆にこちらを責めてくるあたりたちの悪さを感じる。これは確実に何かを隠している。
「じゃ、おやすみ〜」
そう言って背を向けて毛布を被ると、すぐに追い縋ってきた。
「ノンノン、言う。言うから寝ないでくれ」
幼い子供のような呼びかけが気になって毛布から顔を覗かせると、いつもはキリッと上がった眉尻を下げて情けない表情をしている。
「……あははっ! 寝ないって。ほら、早く白状しなよー」
仕切り直してベッドの上で正座をして向かい合う。ロベリアにとっていい状況ではないはずなのに、胸を張って得意げな表情をしている。聞いて欲しそうな顔をしているので視線を向けて発言を促す。
「中で達する前に精液を転移させれば、一回とはカウントされないだろう?」
自信満々に言われた内容が理解出来ず首を傾ける。眉間に皺を寄せて少しばかり考える。
それは中で果てていることには違いないよな。出していなければセーフと言いたいのか。転移させるとは魔術を使うのだろう。そんなことにわざわざ魔術を使うのか。時間がないから制限をかけているのに不正をしようとしたのかこいつは。ぐるぐると考えて結論を絞り出す。
「いや、だめでしょ」
「こんなアーティスティックな魔術は全空中を探しても、天才魔術師のオレにしか生み出せないぜ?」
だめだと言ったのに褒めて欲しそうな顔をされても反応に困る。呆れるのと同時に、一生懸命で可愛いとも思ってしまう。これも惚れた弱みだろうか。下らないと思いつつも最後まで話を聞いてしまう。
「それで、その転移される先は何処なんだよ。ゴミ箱?」
ゴミ箱の外、それも廊下や隣の部屋に転移されたら大変なことになる。どんな仕様なのかはきちんと確認しておきたい。
「くはっ、それは安心してくれ。行き先は艇の外さ」
外と言われて窓を見る。艇の外側には星空が広がっている。
「……はぁっ!? そんなことしたら空の底に落ちていくじゃない」
「空の底までどれだけの距離があると思ってるんだ。雨が降るのとそう代わりはない。死体や廃棄物の投棄よりもずっと優しいものさ。それに皆、普段から空の底のことなんて気にせずに生きているだろう?」
ロベリアの言っていることも多少は理解出来るが拒否反応の方が強い。情事の際には声を掛けてこない標神も珍しく焦りながら「何を考えているんだ。君だって幽世の住民が何なのか、この世界の仕組みについては察しているんじゃないのか」と早口で言ってくる。あぁ、本当にどうして世界はこんな形をしているのか。創世神を恨みたくなる。
「考えれば考えるほど罪悪感を感じてくるんだけど」
「シエテ、魔術を使うのはキミじゃなくてオレだ。キミが罪悪感を感じる必要なんてない」
オレだって何も感じてないのに、という言葉は聞こえなかったことにした。倫理観が合わないのは今に始まったことではない。
時計を見ると思ったよりも針が進んでいる。ロベリアはおかしなことを言い出したくせに、何事もないかのように熱を帯びた瞳でこちらを見つめてくる。目と目が合うと嬉しそうに微笑んでくる。
これ以上、無駄な時間を費やしたくない。俺だって気持ちの良いことは好きだ。少しくらいご褒美が欲しい。
「……まぁ、やってみなよ」
この場所から空の底までの距離を思えば誤差だ。島が落ちる影響よりも微々たるものだろう。なにもかも創世神が悪い。それにいくらロベリアが天才魔術師だとしても実際にそんなことが出来るかもわからないのだし。そうやって考えることを放棄して、誘うようにロベリアの唇に食らいついた。
めくるめく快楽の波を瞳を閉じて堪える。もっと快感を拾いたい、もっと奥深くにロベリアを感じたいと下腹部を力を込める。
「くぅっ」
子犬のような声がした。骨が軋むほど強く抱き締められる。熱くて、頭が回っていなくて、感覚は曖昧だがいつもと同様に中に出されたような気がする。余韻に浸りながら呼吸を整えていく。このまま本当に一回だけで眠ってしまおうか葛藤していると、ロベリアが静かなことに違和感を覚える。どうも様子がおかしい。
「……あれ、ひょっとして失敗した?」
あんなに自信あり気に新しい魔術を披露すると豪語していたのにどういうことだろう。最初から冗談として言っていたのか。
ゆっくりと目を開いてロベリアの顔を見ると焦り、混乱し、泣き出しそうな、見たことのない複雑な表情で首を何度も横に振った。
「ノ、ノンノン、ノンノン」
確かめるために体勢を変えようとすると、力強くベッドに押さえつけられる。ロベリアの瞳が左右に大きく揺れる。お互いに硬直したまま暫く無言の時間が経つ。精液が垂れて肌を伝って落ちていく触感がした。
「やっぱり失敗してるじゃない」
可笑しくなって鼻で笑うとロベリアの顔が一瞬で真っ赤に染まった。
「キミがっ、急に搾り取るから……」
この期に及んでこちらを責めてくるとは見上げたものだ。本当に幼い子供のようで放っておけない。このまま終わらせたら可哀想だし、なによりも情けない恋人の姿を見て完全に火がついてしまった。
「チャンスをあげてもいいよ」
「シエテっ!」
満面の笑みを浮かべて顔中にチュッチュとキスをしてくる単純さに救われていることも事実だ。こんなにも嬉しそうにされると悪い気はしない。
「次は期待してるよ」
「くはっ、勿論さ。オレは全空一の魔術師だぜ」
頼もしいなと思えたのはこの瞬間が最後だった。
結局、数回試してはみたが一度も成功しなかった。
段々と面白くなってきてロベリアが達しそうになる度に中を締め付けたり耳に齧りついたりして邪魔したせいかもしれない。悔しそうな顔をする恋人が可愛くてつい意地悪し過ぎてしまった。
カーテンの隙間から薄っすらと朝日が差し込んできた。時計を見ると、もうすぐ朝食が食べられる時間帯だ。ほんの少しでも眠りたくて目を瞑る。もう今日はこのまま何も食べずに鍛練に行くことにした。
午前中の予定を全て終わらせてベッドの中央に仰向けに横たわると、一気に疲労が押し寄せてきた。すぐにロベリアが同じベッドに移動してきて端の方に腰掛けた。
ロベリアも朝まで起きていたくせにとても元気そうなすっきりとした顔をしている。きっと日中は寝ていたのだろう。こっちは団長にもウーノにも顔色が悪いと言われ気を遣われてしまった。自業自得でとても後ろめたい思いをしてきたというのに。
「結局さぁ、団の役に立つ魔術じゃなかったねー」
なんだか釈然としなくて突っかかってしまう。
「ノン、画期的な魔術さ。悲惨な目に合うマドモアゼルを減らせるぜ?」
「いやいや、この団でそんな危険はないし、そもそも一度も成功しなかったじゃない」
反論に対して揶揄うように言い返すと、ロベリアはバツの悪そうな顔をして唇を尖らせている。
「いちいちトイレに行かなくてもよくなる」
「それは便利そうだね」
確かに監視対象の張り込みが長時間一人で出来るのはめちゃくちゃ便利だ。それが現実的に出来ればの話なのだが。
「まぁ、内蔵の位置を正確に把握してないと、別の対象物を転移させてしまうだろうな」
どこか遠く窓の外を見るロベリアが恐ろしく感じる。内蔵が転移される光景を想像して身の毛がゾッとよだつ。やっぱりこいつの存在は危険だ。現実ではやらないだろうがそれが出来てしまう可能性だけで頭が痛い。
「物騒だなぁ」
「他の人間なら失敗するだろうが、シエテが相手ならできそうだ」
ロベリアが座り直してこちらを向き、腹の辺りを撫でてくる。時折、指先に力が入り、内側をじっくりと観察されているのがわかる。内蔵の位置を正確に把握してるという宣言に恐ろしさよりも愛情を感じてしまっている。思わず頬が緩んでしまいそうだ。
「絶対にしないでよ。内臓がなくなったら困るからね」
芽生えた情欲の兆しを悟られないように体勢を変えて背中を向けてる。臍の下の辺りを押されると思わず声が漏れそうになってしまうから堪えるように瞳を閉じた。
あれだけしたのにまだ足りてないなんて悟られたくない。しかもまだ太陽は高い位置にあるというのに。
「怒ってるのかい?」
肩を掴まれて強引に引っ張られる。再び背中をベッドに預けることになったが目蓋は上げない。顔を見るとはしたなくこちらから誘ってしまいそうだ。
目を閉じたままでも顔を覗き込まれているのがわかる。息がかかるほど近くに顔を寄せているのに触れてこない。じっくりと観察されているようだ。
「眠たいだけだよ」
視線から逃れたくて腕で押し離そうとするが、簡単に受け流されて唇と唇とが触れ合ってしまう。ついさっきまで大人しく端に座っていたはずなのに、今はもう完全に覆い被されている。全く思い通りにならない。
目を開くと緑色の双眸が間近に見え、唇が解放される。実に愉快そうに口の端を上げるものだから、悔しさのあまり頬を摘む。細やかな反撃をものともせずに太腿に股間を押し当てられる。
「昨日は一回だけという約束を破ってしまったな」
眉を下げていかにも反省していますという顔をしているが、今もこんなにも股間を硬くして何を言っているのか。白々しいにもほどがある。もう少し痛みをもってわからせてやりたいところだが、そんなことよりもずっとしたいことがある。恋人としての触れ合いが足りていない。時間の許される限り貪欲に求め合いたい。
「いいよ。許してあげても」
ロベリアの前髪をそっと上げると額に唇を落とす。こんなに差し迫った状況にも関わらず、にやにやと笑ってすぐに行動せず焦らしてくる。シャツ越しではなく直接触れて欲しい。首に両腕をかけて抱き寄せると右の耳のピアスにキスをして、耳朶にはわざとらしく音を立ててキスをした。流石に我慢出来なくなったのかシャツのボタンを乱暴に外される。
「くはっ! ……それじゃあもう一回、ゆっくりとしよう」
撫でる手がもどかしく背中や腰を弄る。もっと触れられたくて視線を送ると、くはははっという笑い声が部屋に響いた。
「一回だけ、ね」
すぐにトレッビアンッ! と感嘆の声が上がった。
ロベリアは今度こそ新作の魔術を披露してみせると言ったが、やっぱり一度も成功しなかった。