聞いてくれる人
聞いてくれる人
音が好きだ。破壊音がなによりも素晴らしく幸福を感じるが、他の音もいいものだと思い始めている。クラポティのコレクションはどんどん増えていて、全て広げると小さな島くらいは埋め尽くせるかもしれない。今もまた、オレの肉体が破壊される音が増え続けている。
団内でお気に入りのクラポティに耳を傾けて一言二言感想を貰える知り合いが出来た。感想の内容はまちまちで、音に対してだったり、破壊方法に対しての駄目出しだったり、嫌いだとか嫌いじゃないだとか主観的だったりした。気持ち悪いとか間の抜けた感じだとか評価の低い感想が多かったし、最低だなと吐き捨てられたこともある。稀に気に入ってくれたのか笑ってくれることもあった。
コレクションに付加価値が付くのは、音を聞くのとはまた違った面白さがある。毎日選んでは持っていくということを繰り返し続けた。嫌がられないギリギリのラインを見極めて音を選んでいく。
相手がこちらに気がついた時に言う「おはよう」や「今日はいい天気だね」というちょっとした挨拶と、それに続く「今日は何を聞かせてくれるのかな?」という言葉を聞くのも悪くはない。別れる時の「またね」という低く柔らかい声もなかなか良い。
渡すものを間違えてしまい、思っていたのとは別のクラポティを聞かせてしまってからは、その場で一緒に聞くことになった。通りがかりの人物が聞いてしまわないように音量は極力絞る。自然と身を寄せ合って鑑賞するようになった。近くで顔を見ると、笑った時に目の下にうっすらと皺ができると知った。
「街を歩いていたら生演奏していたんだ。たまにはこういうのも悪くないと思って」
楽団が演奏する曲を録音したクラポティを間に挟んで隣り合って座る。野外で音響も悪く演奏も荒く、その場にいる観客のざわめきも混ざって楽曲としてのクオリティはいまいちだが、楽しげな雰囲気は充分に楽しめる。
「へぇ、いいね~」
隣に座るシエテが身を乗り出し、肩と肩が触れ合う。笑っている顔との距離がいつもより近い。
「ここから破壊の音に変わっていった方が盛り上がってイイだろ。団に所属していると叶わないのが残念だ」
「いやいや、このままの方がいいって」
そう言ってシエテが座り直して距離を置いた。
「くはっ! だからこっちの背骨が折れる音を合わせたら、よりパルフェな音になるんだ」
別のクラポティを手に、こちらも座り直して距離を詰める。膝と膝が触れ合う距離で薦めるが、眉を下げて困った顔をするので手を引っ込めた。
「これ単体でいいってば」
素晴らしい音の記憶を共有したいだけで困らせたい訳ではない。単体で聞いてもらった方が破壊の細部にまで集中できる。
「ウィ、こっちは明日聞いてもらうことにするよ」
「そんなに聞かせたいの?」
「前に折れるんじゃなくて後ろに折れるんだ。シエテだって聞いたことないだろ」
「聞いたことないけど、こういう音楽の方が好きだなぁ。この前の雨の音も良かったよ」
音楽を聞きながら好みの音の話をする。言葉を濁さず、本心を隠さずに話が出来るのは団長相手だけだったから新鮮な体験だ。他に交流のある団員はオレの個人的な話は避けたり、別のお友だちの登場によって邪魔されてばかりで嗜好やコレクションを披露する機会に恵まれていない。
翌日、背骨が後ろに折れる音を聞いてもらった感想は「前に折れるのと違いがわからない」だった。オレには折れる時の映像や匂いの記憶があるが、シエテには今この場で流れる音の情報しかない。それでは伝わる限界がある。これは新しい発見だ。抱きついて感謝の意を伝えると驚いたようで体を強張らせた。触れ合った箇所からトクトクと、シエテの体が発する音が聞こえた。
力強く良い音だが、聞いていると徐々に落ち着かない気持ちになっていく不思議な音だ。
シエテが他の団員と話をしている。周囲に聞かれないように小声で話をしているようで距離が近い。何か冗談でも言ったのか、笑い合っている。見ていると胸の辺りが重たくもやもやする。早くこちらを見ていつものように話して欲しいのに、シエテは立ち去る相手の背中をずっと見つめている。気づいてもらうのを待っていられずに音を消して背後から近づき、クラポティをシエテの耳に当てる。
「シエテ、今日はこれを聞いて欲しいんだ」
「わっ! ちょっと、いきなり耳元に当てるのはやめてよね」
急な接近に面白いくらい驚いて飛び跳ね、壁に引っ付いた。
「どうだい?」
「いやいや、どうもこうも寿命が縮まるかと思ったじゃない」
寿命が縮まるのはなんだかよくないことに思える。楽しい時間が減るということだ。肩を落としてクラポティをしまう。
「次からは気をつけるよ」
焦り過ぎてしまった。明日はいつもの手順を踏もう。コレクションの中であまり大きな音ではなく、珍しいものがないかと思案する。
「ははは! そんな顔しなくても、別に怒ってないよ」
オレの様子を見て、シエテはよほど面白いのか大きく口を開けて笑った。白い歯がよく見える。
「……綺麗な歯をしているね。きっと骨も白くて美しいんだろうな」
見過ぎてしまったせいか、口元を手で隠してしまった。頬もほんのりと赤くなっている。
「骨なんて他の人間とそう変わらないって」
「そうなのかい?」
「何度か折れて飛び出たのを見たことがあるけど、普通の人と同じ見た目だったよ」
普通でもなんでも、シエテの骨を見たいなと思った。きっと、白い巻き貝のように美しい音を奏でる気がする。想像するだけで胸が熱くなっていく。一緒に過ごす回数が増えれば触れるほど、新しい発見がある。
シエテには特別な音を聞かせてあげたい。パパとママよりも、タワーとの共同作業よりも、もっと特別な音を共有したい。オレの肉体が壊れる音と断末魔を聞いて欲しい。団長とルリアとビィ以外には聞かせたことのない特別なものだ。
いつもどおり、クラポティを挟んで並んで座る。流れる素晴らしいアルモニーに体が小さく震える。
「これって……、ロベリア?」
「ああ!」
説明をしなくてもすぐにわかってくれた。楽しんでくれているか表情を窺う。
「そっかぁ」
特別な音なのに、何故か浮かない顔をしている。
「お気に召さないようだ」
「うん、そうだねぇ」
今までで一番反応が悪い。これは予想外の出来事だ。必ず気に入ってくれると思っていたのに。
「ひょっとして、オレのこと、好きじゃないのか?」
この元となる破壊音は聞かせていて、その時はもっと反応が良かった。破壊されるのがオレだから好みではなくなったのか。そんなことがあるというのか。
「さぁ……それはあまり考えたことがなかったな……」
喜ぶ顔が見たかったのに、固い表情とよくない空気のまま解散となった。どこかぼんやりとした顔をして何も発さずに立ち去っていくのを、黙って見つめることしか出来なかった。
シエテがオレのことを気に入っていないだなんて、そんなことはあり得ない。何かの間違えだ。今日は体調が悪かったのかもしれない。もしくはたまたま機嫌が悪かったか。明日は笑ってくれるはずだ。聞かせたことのない特別な破壊の音を夜遅くまで吟味した。
ここ最近ずっと反応が良くない。忙しいと言って断られることもあるし、会えない日も出てきた。避けられている気がする。オレの体が破壊される音はそんなにも好みではないのだろうか。
「今日のやつは自信があるんだ。きっとキミも気に入る」
「う〜ん。あのさぁ、前々から言いたかったんだけど」
「ほら、脳漿が弾け飛んで壁に張り付いたところなんて、まさにトレビアンッ! キミもそう思うだろう?」
シエテが大袈裟に、こちらの言葉を遮るように大きく息を吸って吐いた。強い視線でこちらを睨む。
「なにを勘違いしてるのかわからないけど、ロベリアのいう幸福の音? 俺は別に好きでもなんでもないからね」
「えっ」
「聞かせに来るから毎回聞いてたけど、興味がないというか、はっきり言わせてもらうと迷惑なんだよね」
突然の言葉に頭が混乱する。隣り合って笑顔で聞いてくれていた時とは全く違う声と表情だ。
「でも、たまに笑ってたじゃないか」
「そりゃ、普通の音楽のこともあったし、なんだか宝物を見せにくる子供みたいだなって思ってさ。俺、結構お前の趣味に付き合ってあげたよね。だからもう来ないでくれないかなぁ」
完全に予想外の事態だ。今ここで上手く言いくるめられないと共に楽しい時間を過ごせなくなる。破壊して終わらせることも出来ない状況で、上手く言葉が出てこない。終わらせるのは簡単だが、続けることは難しい。
「……いやだ」
「いやだって言われても、参ったなぁ」
再び大きく溜息を吐かれる。眉間に皺が寄っていて、目を合わせてくれない。
「まぁ、いいや。暫くの間は艇から離れるよ。いなかったらいなかったで平気になるでしょ」
行ってしまう。止めたい一心で慌てて白いマントの裾を指先で掴む。
「シエテに、聞いてもらいたいんだ」
隣合って同じ音を聞いてもらいたい。笑わなくても、感想がなくてもいい。
「ほら、離して。そんな顔してもだめ。趣味の合う別の人を見つけて幸せになりなよ」
当初の目的から変わってきている自身の気持ちに戸惑い、マントを掴んでいた手を離してしまう。
そんな顔って、オレは今、どんな顔をしているんだろう。鏡を見に行きたいが足が動かない。去っていくシエテの背中をぼんやりと眺めたまま、通りがかった団員に声をかけられるまで、その場から一歩も動けずにいた。
どこかの島に着く度に、シエテが戻ってくるのを艇の入口を張って待った。待っている間にどうしたらいいのかを考える。上手い言葉は思いつかないが、一緒に音を聞いて欲しいということは伝えたい。
待ち望んでいた白いマントと金色の髪が見えた時、心臓が縮んで鋭い痛みを覚えた。逃げられる前に駆け寄る。
「おかえり、シエテ」
「もう来ないでって言ったよねぇ」
「ああ、それで、オレはいやだと言った」
飽きれた表情をしているが、足を止めて会話はしてくれている。久しぶりに話すとやはりシエテとの会話は楽しい。他の人間と話す時とは明確に違う。
「シエテに聞いて欲しいんだ。シエテじゃなきゃダメなんだ」
クラポティを取り出してシエテの顔に近づける。耳に当てる前に振り払われる。
「聞きたくないっ!」
大きな声に驚いて、咄嗟に両手でシエテの耳を塞いだ。クラポティが地面に落ちて少しだけ転がったが、今は目の前のシエテの顔しか見えない。
大声をあげたことを本人も驚いているようで、目を丸くして薄っすらと口が開いている。歯は見えないが赤い口内が少しだけ見える。ゆっくりと、こちらに視線が向く。今の状況について疑問を浮かべているようなので、耳に当てている手を少し緩めて答える。
「その、聞きたくない、と言うから」
回答がおかしかったのか、シエテが鼻で笑った。目を細めて柔らかい表情でこちらを見てくれている。
「それで耳を塞いだの?」
「くはっ、オレにもよくわからない」
正面から見ると綺麗な空色の目をしている。澄んだ晴天の空だ。その瞳に自分の姿が映っている。
「もう音は聞かせないから、来ないでなんて言わないで欲しい」
「他になにか喋る話題があったっけ?」
「挨拶や天気の話くらい、オレにだって出来る」
凡人を演じている時に上手く日常会話もして周囲に溶け込んでいた。今だって団員同士で他愛もない会話をすることも出来る。問題はない。
「そう、なら……いいのかなぁ」
「セボン! まずはシエテの好きなものの話を聞きたい」
手を引いて静かな座れる場所に向かう。人のいない場所で、隣り合って座って話が聞きたい。黙って着いてきてくれたシエテは、座ってからも暫く戸惑っているようで喋らずにいた。見つめ合ったまま根気強く待っていると、ぽつぽつと話をしてくれた。
「俺はね、剣が好きだよ」
目を輝かせて好きなものについて話す姿は見ていて飽きない。もっと見ていたい。
その日以降、なんてことのない天候の話だけをすることもあった。互いに忙しく、手を振り合うだけのこともあった。それでもシエテが艇にいる時には毎日顔を合わせた。
だから、一緒にセフィラ島へ調査に行けることになって年甲斐もなくはしゃいでしまった。シエテが戦う姿を間近で見れると思うと、興奮して前日の夜になかなか寝つけなかったくらいだった。
セフィラ島から続く青白い複製された世界で、討伐と調査をするのはそれほど危険なことではない。少人数で行っても問題ないくらい簡単なことで、経験も豊富な手練の団員が揃えばピクニックに行くようなものだ。ルリアなんてサンドイッチを持ってきたと言っていた。それぞれがバラバラに散策して回っていて、オレもシエテの姿が常に視界に入る程度の距離で、聞いたことのない音が出るものはないかと探していた。
緩い空気は、今までに見たことのない大型の魔物の登場で一変した。巨大な体では考えられないような素早い動きをして、一番小柄な後衛の団員を集中狙いする狡猾な魔物など、空の世界でもなかなか見かけることがない。誰もが対処に遅れてしまった。
そんな中、シエテの動きは早かった。いち早く団員を背に庇い、防具が破損し、肉が裂け、骨が折れる音が辺りに響いて、現実味のない大きな音に全員の動きが止まったかのように思えた。その間にもシエテは的確な斬撃を放ち、直後に魔物は倒れた。庇われた者は無傷ですんだが、魔物と共に地面に崩れ落ちたシエテも動かない。
誰よりも早く駆け寄り、傷の具合を確認する。複雑に折れた腕から骨が剥き出しになっている。
「団長ッ、早く誰か呼んできてくれ!」
団長とビィが離れている治療の得意な団員を呼びに走る。オレと同じくすぐ近くにいた団員は応急処置と、周囲の警戒にあたる。
シエテの命が溢れ落ち、土に吸われていく。僅かでも抑えようと止血に専念していると、シエテが意識を取り戻して口を開く。
「骨、見えた、ね」
だから何だと言うのか。この状態ならかなりの痛みを感じているはずだ。常に破壊される痛みを感じているオレならともかく、普通の人間では耐えられない。いくらシエテが丈夫で我慢強くても、痛みを感じることを極力避けていることは知っている。せめて意識を失ったままでいてくれればいいのに。
「喋らないでくれ」
「平気だよ、これくらい」
口角を上げて笑顔を作ろうとしているが、青白い顔ではいくら表情を作っても痛々しいだけだ。
「お願いだから、黙っていてくれ。これ以上は危ない。すぐに助けがくるから」
流れる血の量が多い。最悪の事態を想像してしまい声が震える。シエテが鼻で笑ったようだが、呼吸が大きく乱れていてオレでなければ聞き取れないだろう。何か言おうとしているようで、口元に耳を近づける。
「おと、……きいた?」
音はその場にいた全員に聞こえた。大きな音だった。ルリアの悲鳴も合わさって、いつもならもっと喜ばしく思っただろう。だけど、シエテが壊れる音は全く良いものとは思えなかった。
なんと言って答えたらいいのか、顔を顰めているとシエテが満足そうに笑った。
「すこし、ねる」
そう言って目を閉じてしまった。常人なら死んでいるような大怪我を負っていたが命に別状はなかった。なんなら、むにゃむにゃと寝言を言うくらいだった。応急処置を施した後、オレが背負って艇まで帰還した。その役割はどうしても他の団員には譲りたくなかった。
念の為に検査をするから離れろと言われ、医務室に入れてもらえるまでずっとドアの前にいた。日の傾き具合からそこまで長い時間ではなかったのだろうが、不安で落ち着かず離れることができなかった。こんなことは初めてのことだ。
声をかけられ医務室に入ると、ベッドに腰掛けているシエテは血塗れでも青白くもなかった。病人や怪我人の着る白い簡素な服を着ているが、オレを見て笑顔を浮かべた。
「派手に壊れる音も聞けたし、骨も見えたね。満足した?」
治療と検査をした団員が部屋の奥で苦笑している。聞かれないように小声で答える。
「……もう二度とあんなことしないでくれ」
「望んでいたじゃない」
言い返そうと口を開いて、閉じる。誰かがいる前で話すことでもない気がして、シエテの手を引く。
人の気配のない場所まできて向かい合うと笑われる。安心するのと同時に、同じくらい不安になる。複雑に混ざった感情を持て余して話す言葉も出てこない。
「少しだけ、わかったみたいだね」
頭を撫でられた。少し前までぐちゃぐちゃに曲がっていた腕には傷ひとつない。
「なんのことだ?」
なにもわかっていないのに、わかったみたいだなんて言われてもピンとこない。今わかっているのはシエテは無事で、触れられるのも悪くないということくらいだ。
「俺はお前に苦しんでもらいたいってことかなぁ」
「くはっ。キミにだったら悪くない、な」
今まで煩わしい、邪魔だと思った相手は全て壊してきた。苦しめられてもいいと思えるくらいにはシエテのことが気に入っている。
「でも、幸せになって欲しいとも思ってるよ」
「オレは幸せだ」
「もっとだよ。完全にわかり合えなくても、一緒にいれるでしょ」
酷く優しい澄んだ目をしている。言っていることが難しい。一緒にいれることは喜ばしいが、苦しみを与えたいというのは、シエテはオレのことをマゾヒストか何かだと思っているのだろうか。
シエテが破壊される音は幸福の音ではなかった。オレが破壊しても同じことだろう。シエテには隣で同じ音を聞いて欲しい。
クラポティを出してゆったりとした楽曲を流す。音に紛れるほど小さな声で言葉を溢した。
「…………ジュテーム」
自らの言葉に驚いて、音量を上げる。好きだ。失いたくない。きっと今すぐに伝えたとしても、また困らせて距離を取られてしまう。
聞かれていないかシエテの目を覗き込む。聞かれていたとしても、きっと言葉の意味は伝わらないだろう。
「何か言った?」
杞憂だった。聞こえていなかったようで笑顔のままだ。緩んだ口元に安堵する。
「くはっ、なんでもないさ。音楽だけならまた一緒に聞いてくれるね?」
シエテはにやりと笑ってオレの後頭部を乱雑に掴む。素早く顔が近づき、一瞬だけ唇が触れ合う。チュッというリップ音が鳴った。頭の中で音が繰り返される。
「またね」
手を掴んで引き止めたかったのに、するりと避けられてしまった。引き止めたところでどうしたいか決め兼ねている。そのせいで追いかけることが出来なかった。またね、ということは音楽は聞いてもらえるということで、キスに了承以外の意味があったのかまではわからない。明日、会った時に話すことが決まった。
重なった唇が柔らかかったのか、温かかったのか、シエテがどんな顔をしていたのか、全く思い出せない。
音だけは鮮明に覚えている。軽く、跳ねるような音だった。それだけでは足りない。音以外も覚えていたい。それにはもう一度、いや、もっとたくさんしないといけない。それが許してもらえたら、どれだけ素晴らしいことだろう。