FDS (Fire Dynamics Simulator) とは

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FDSの更新履歴:FDS Release Notes


2000 年 2 月にアメリカ商務省の国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology, NIST) から FDS がリリースされた。その後、各国の研究者も参加して開発が続けられ、現在では FDS のバージョン 6 が公開されている。


FDSはLarge Eddy Simulation (LES)で解析することが標準となっており、計算負荷は比較的大きいが、近年の計算機の発達により10年、20年前に比べれば大規模な火災シミュレーションが実行可能となっている。


FDS は公開当初から無償で使用することが可能である。ただし、使用者には火災や数値シミュレーションに関する知識や経験が求められており, シミュレーション結果の解釈や利用には、使用者がその責任を負うこととされている。


一般的な熱流体解析に加えて、輻射や液滴の移動を解析することが可能でありや、煙の流れやスプリンクラーの水滴の挙動など火災現象を解析することが可能である。また、FDS+Evacを用いれば避難者のシミュレーションも実行可能となっている。


なお、FDSでは流れ場の解析に低マッハ数近似が適応されており、低速流れ場(マッハ数Ma < 0.3 )が計算対象となる。従って、圧力波の計算は対象外で、爆発や、非常に高速な流れなどを取り扱うことはできないことに注意しておく必要がある。