Goal! Congratulations!🎉

胸ポケットの中でもぞもぞと動く気配を感じ、そっとぬいぐるみの頭を掴んで持ち上げる。

ぬいぐるみからは微かにコーヒーの香りが漂っている。小さな身体でよくカップを運ぼうと思ったな、と薄ら関心すら覚える。

「あなた、なんでここにいるんですか。誰に連れてこられた？」

ぬいぐるみは手足をバタバタさせ何かを伝えようとしているが、口が聞けなくなっているようで、じたばたと体を震わせるだけだ。

現場から一番近くにあった男性用トイレに到着すると、手洗い場で持ち合わせていたハンカチに軽く水をしみこませ、ほんの少しのソープを含ませると、ぬいぐるみの身体を優しく叩いた。

汚れが完全に落ちることはなかったが、それでも先ほどよりはマシだろう。

「さて、これからどうするかな…」

ぬいぐるみを連れて組織のメンバーが待つ潜水艦に戻るわけにもいかない。そもそも、動くぬいぐるみなんて得体の知れないものをジンに見つかりでもしたら何をされるか分からない。

ひとまずパシフィックブイ内の人目のつきにくい部屋に保管して、一度潜水艦に戻った後別ルートで拾いにくるか…？

バーボンが思案していると、何やら目の前が白い煙で立ち込めた。

しばらくすると煙がたちまち消失し、中から人影が見えてきた。

「誰だ！」

完全に霧がなくなると、目の前には沖矢昴(本来の姿)が立っており、ニヤニヤと不可解な笑みをこちらに向けている。

「…なぜお前がここにいる」

よく見ると何やら様子がおかしい。

「先ほどは助けていただきありがとうございました。お蔭様でこうして元の姿にも戻れたのですが、少々手違いが発生しておりまして」

助けた…？何を言っているんだこいつは。

ズン…と距離を縮められ、不覚にも個室トイレへと誘導されてしまった。こいつに距離を詰められると、どうも体が硬直してしまい言うことを聞かない。

後ろを振り返りもせず片手で個室のドアを閉めると、身体をさらに接近させもう片方の腕で腰を抱かれた。

「清掃員さんが丁寧に体を拭いてくださったおかげで、どうにもここが収まらなくてですね…」

そういって聳え立った屹立を押し付けられ、ぞわっと嫌な感覚が全身を駆け巡る。

「このままではまた衣服を汚してしまう恐れがあるので、どうにか収めていただくことはできないでしょうか？」

「何、言って……まずお前、どこから出てきたんだ……あっ！」

べろりと耳を舐め挙げられ、甘さを含めた声が漏れてしまう。

ガチャガチャとベルトを外す音が聞こえた。ふざけるな、なんでこんなところで…！抵抗しようにも強く腕を掴まれており身動きが取れない。

体を反転させられ壁側へと押さえつけらえると、血管をビキビキと浮き立たせたグロテスクな陰茎を顔面近くに押しあてられる。

「貴様…ふざけるな！」

キッと殺意を込めた瞳で睨みつけるが、片目から覗くグリーンアイズに逆に射止められてしまう。

沖矢の中心からはほんの少しのコーヒーと、男の匂いが混ざった性的な香りが立ち込め、数日前の情事が脳裏に蘇る。

バーボンはマスクを顎へとずらすと、沖矢のそれをゆっくりと口内へと含んだ。

あまりの質量に圧迫され、すぐに呼吸が苦しくなる。はぁはぁ、と酸素を探しながら、ずぽずぽと抽送を繰り返す。目尻には生理的な涙が浮かび、眉間に寄っていた眉毛は次第に悩ましげな形になる。

「…ふっあ…ぁ…れか、なんりぇこんな、れかくしてんだよぉ…」

「清掃員さん、できればそこで喋らないでいただきたいのですが…」

「ようおうが、おおいんらよ、おまえはぁ…っ」

舌を使って裏筋を丁寧に舐め挙げると、満足したのかバーボンのキャップを外し髪を撫でてくれる。

既にマスクは唾液と沖矢のカウパーでベタベタに汚れ、咥えきれなかった際に陰茎が眼鏡を掠めたためレンズにもべっとりとカウパーが付いてしまっている。

「…はぁ、相変わらず上手ですね。もっと奥まで咥えられますか？」

バーボンが体勢を整え、深く咥えようとしたその時、肩を掴まれ思いきり喉奥へと腰を突き動かされた。

ゴッッッ！とはしたなく涎を垂らしながら、口内を犯されていることへの快感を全身で拾ってしまう。

無意識に沖矢の腰を強く掴み、自ら強請るような体制で剛直を舐め続けた。

遠慮なく腰を揺らし続けた沖矢は、突然バーボンの口からそれを引き抜くと、便器の端に手を突かせ腰を高くあげるように命じる。

息を荒げるバーボンの口に片手を突っ込み、くちゅくちゅと口内を愛撫する。唾液で湿った左手を、バーボンの後孔へと侵入させた。

うねるような感触と温かさが沖矢の指を覆い、既に昂っていた中心が限界まで肥大する。

「あんっ！もう…しつこい…早く、しろ」

「清掃員さんにはお世話になりましたから、せめてもの恩返しと思いまして」

ねっとりと中を搔きまわされ、頭がおかしくなりそうだった。バーボンの一番いいところを指の腹が掠めると、「ひゃぁっ」と甲高い声が響いた。

「こらこら、他の利用者の方に聞かれてしまいますよ」

「き、さま、絶対…ころす…！」

熱烈な視線を受け、気持ちが高揚した沖矢は左手を引き抜くと聳え立った自らの剛直をバーボンの蕾に宛がった。

1、2回ほど割れ目をなぞった後、勢いよくバーボンの中へと自身を沈みこませる。

「ああああー！あっ、う！あ」

強すぎる刺激に、ぴゅっぴゅっとバーボンのペニスからは白濁が飛び散り、閉じたままの便器の蓋を汚した。

「自分でトイレを汚してしまうなんて、イケナイ清掃員さんですね…」

飛び散った精液を指で掬うと、尻に男のモノを咥えながら瞳にハートを浮かばせ恍惚としているバーボンに見せつけるように舐めとった。

「ひぁ、やめ、あぁあっ」

バーボンの腰を掴んで奥へと侵入する。次第にスピードを上げていき、快楽を追うためだけの獣と化す。

乱暴な抜き差しに嬌声を止めることができず、声を抑えながらもびくびくと肩を震わせているバーボンを酷く犯してしまいたくなる衝動に陥る。

「君の声を十分に堪能できないのは、辛いな…」

バーボンのお腹をぐっと抑え込み、最奥へぐっぐっと宛がうように体を重ねると、膝がびくびくと震えだし自身の力だけでは支えられない状態になってしまったので、包み込むように体を抱きかかえてやる。

うなじをひと舐めすると、「ひゃぁっん…！」と媚びるような声があがり、思わず口角があがってしまう。

バーボンの中で欲を放ったと同時に、一度も触れていないペニスからプシャァアア！と潮が噴き出した。

沖矢は外れかけた眼鏡をくいっとあげながら、ろくでもないことを考えていた。

随分と贅沢なホエールウォッチングだ…