※このページは「In the Wake of Flames」本編のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。



このたびは「In the Wake of Flames」をお手に取っていただき、そしてお読みいただき誠にありがとうございます!

この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。


お詫びと言い訳のコーナーです。

初めて長編の事件モノを書きました。拙い箇所が多くお見苦しかったかと思いますが、読んでくださって本当にありがとうございます。歴代のレジェンド赤安作家さまたちの凄さに圧倒されるばかり。

脱稿したのが2か月も前になるので若干忘れかけているのですが、記憶を呼び起こします。



・プロローグ

だ、誰ッ!😠って人が出てきたと思います。

後半で明かされますが、この地の文は陽樹ではなく『葉月』です。

葉月は、両親が自分よりも出来の良い兄のことばかり気にかけていたことから、陽樹に対してある種の劣等感を抱いていた、という設定でした。特に重要じゃないので本編には入れてないのですがここで供養します。

どうしたら母親が自分へ関心を向けてくれるか。葉月の出した答えが、自分が陽樹に成り代わって生きることだった、というのがプロローグのラストです。もちろん、大切な家族を殺した犯人を人生をかけて追いかけ、復讐の機会を待っていた訳ですが、当時の葉月は、ただ一心に、『母にとって大事な陽樹』の悲惨な姿を見せたくなかったのかもしれません。


・一章

どうしても眼鏡シュウが見たくて書いたのですが、全然活かしきれてないですね。すみません。もっと教員×OBをやりたかった…

今回の表題でもあるのですが、赤井秀一という存在によって自分をうまく制御できなくなっているという事実に気付き、受け止めながらも、そうした自分に対してですら抗っていたいという降谷零くんの心情を全編通して意識しました。

零くんの協力者である中屋香凜の人物紹介に、「月モチーフのブレスレットが手首で光っている」という描写が何回か出てくるのですが、これはシュウの指輪の意味を仄めかすために入れています。今はすぐに会うことは叶わないけれど、いつだって近くに感じていたい。五章の終盤でシュウだけがそれに気付いています。

(零くんは陽樹(葉月)から香凜に向けられている感情には気づいているけれど、香凜が本当に欲していたものには目を向けていないという点で、シュウの立場と対になるようにしました。わかりにくくてすみません)


・二章

事後に事件の話する赤安が見たすぎて書きました。

証人保護プログラム適用のくだりについては実際かなり怪しいのですがここはふわっとさせといてください(ひどい)有識者の方ぜひこっそり教えてくださいませ。

いつ零くんがあれを仕込んだかというと、きっと自宅でシャワー浴びたときだと思います(そのまま一度庁舎へ…?🫢)


・三章

モブたち喋りすぎ😠と思いながら書いた三章です。モブの台詞むずいよ。大学生たちにザワつかれるシュウが見たくて書きました(そればっかり)


・四章

新一が白楓大学の人から依頼をもらったと言っていますが、これは香凜のことですね。葉月のことが心配で、香凜も同じように当時の事件について探っていたという感じです。

カフェラウンジで零くんを引き止めるシュウ。何か言いたげに、でも言葉を選んでいるのは、一度仕事のやり方を巡って喧嘩別れのようになってしまったことを案じているからです。同じ轍を踏むわけにはいかない、でも適切な言葉が出てこない。初めて本気で人を好きになった男の不器用さが表現できていたらいいな…と思いながら書きました。


・五章

零くんを困惑させた、脈略のないウェイターの言葉について。何らかの形でその日が二人にとって特別な日(シュウのプロポーズ)になることを知ったウェイターが、ぽろっと零してしまうシーンです。格式高いお店でそんなヘマすることないと思うけど。ごめんねメズム米花の人。

ちなみに命がけの復活オマージュっぽくなればいいな…と思いながら書きました(小声)二人とも飛び出していってしまったけれど。楽しかったです。

葉月は影沢のことを探るため、同じ場所で個人的に付き合いのある探偵(新一ではない)と会っていたのですが、坪坂側に居場所を掴まれて襲撃されそうになっていました。


・六章

シュウと別れることも、分岐点の一つであり、人生というパズルの一ピースにしか過ぎないのだと言い聞かせている零くんの心情。

しかしながら、赤井秀一という大きな波に飲み込まれ、抗いながらも、強すぎる光に引き寄せられずにはいられない。そんな二人の関係性が続くといいなと願ったりしました。



ということで以上、お詫びと言い訳(?)でした。改めて読み返すと不自然な流れが多くお恥ずかしい限りです。

場数を踏んで、もっと素敵なお話を書けるようになりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

2025.07.13