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プログラム
プログラム
12月9日（月） 13:30-
12月9日（月） 13:30-
13:30-13:40 開会・趣旨説明
13:30-13:40 開会・趣旨説明
13:40-14:05 口頭講演1 幸田 正典 特任教授「魚類の鏡像自己認知：脊椎動物は意図して行動している」
13:40-14:05 口頭講演1 幸田 正典 特任教授「魚類の鏡像自己認知：脊椎動物は意図して行動している」
14:05-14:30 口頭講演2 依田 憲 教授「バイオロギングによる行動学」
14:05-14:30 口頭講演2 依田 憲 教授「バイオロギングによる行動学」
14:30-14:55 口頭講演3 木下 充代 准教授「色」と「動き」を表現するアゲハチョウの高次視覚神経」
14:30-14:55 口頭講演3 木下 充代 准教授「色」と「動き」を表現するアゲハチョウの高次視覚神経」
14:55-15:20 口頭講演4 土畑 重人 准教授「All life is social：社会性からの「新しい総合」」
14:55-15:20 口頭講演4 土畑 重人 准教授「All life is social：社会性からの「新しい総合」」
15:20-16:00 ポスター講演
15:20-16:00 ポスター講演
16:00-17:00 基調講演 長谷川 眞理子 名誉教授「人間行動生態学へ：人の固有の行動を題材に」
16:00-17:00 基調講演 長谷川 眞理子 名誉教授「人間行動生態学へ：人の固有の行動を題材に」
17:00-19:00 ポスター講演
17:00-19:00 ポスター講演
19:00-20:30 交流会
19:00-20:30 交流会
基調講演
基調講演
演者：長谷川眞理子（総合研究大学院大学・名誉教授）
「人間行動生態学へ：人の固有の行動を題材に」
動物行動学、行動生態学は、通常はヒト以外の動物を対象として研究している。ヒトも動物であるが、ヒトという動物は自意識や言語、文化を持ち、非常に複雑なので、その行動を、通常の動物行動学の枠内でとらえることは困難である。私自身、長らくヒトを対象に研究する自信が持てずにいたのだが、近年は、殺人と児童虐待について、行動生態学的な分析を行うとともに、10年前からは、当時10歳だった東京都在住の児童およそ3500人を対象に、思春期の諸問題について、コホート研究を行っている。ヒトも動物であり、基本的な情動形成には、自然選択や性選択が働く。しかし、ヒトにとってもっとも重要な「環境」は文化環境であり、その文化環境への適応・不適応が、個人の行動選択に大きな影響を与える。講演では、行動生態学の理論的枠組を用いて、ヒトの行動をどのように分析するか、殺人と思春期の研究をもとに概説したい。
動物行動学、行動生態学は、通常はヒト以外の動物を対象として研究している。ヒトも動物であるが、ヒトという動物は自意識や言語、文化を持ち、非常に複雑なので、その行動を、通常の動物行動学の枠内でとらえることは困難である。私自身、長らくヒトを対象に研究する自信が持てずにいたのだが、近年は、殺人と児童虐待について、行動生態学的な分析を行うとともに、10年前からは、当時10歳だった東京都在住の児童およそ3500人を対象に、思春期の諸問題について、コホート研究を行っている。ヒトも動物であり、基本的な情動形成には、自然選択や性選択が働く。しかし、ヒトにとってもっとも重要な「環境」は文化環境であり、その文化環境への適応・不適応が、個人の行動選択に大きな影響を与える。講演では、行動生態学の理論的枠組を用いて、ヒトの行動をどのように分析するか、殺人と思春期の研究をもとに概説したい。
招待講演（口頭およびポスター）
招待講演（口頭およびポスター）
口頭講演１
口頭講演１
幸田 正典（大阪公立大学・特任教授）
幸田 正典（大阪公立大学・特任教授）
「魚類の鏡像自己認知：脊椎動物は意図して行動している」
ホンソメワケベラに鏡を見せると、まず鏡像が自分かを確認して自分と納得し、自己顔に基づいて早いと15分で鏡像自己認知ができようになる。この世界初の諸発見は脊椎動物が自己意識「こころ」を持つことを強く示唆している。つまり、彼らは因果関係がわかり、目的を持って意図して行動していると考えられる。動物を擬人化してもよいし、動物行動と内面の本質に迫るには、彼らの「こころ」を追求していくことが鍵になりそうだ。
ホンソメワケベラに鏡を見せると、まず鏡像が自分かを確認して自分と納得し、自己顔に基づいて早いと15分で鏡像自己認知ができようになる。この世界初の諸発見は脊椎動物が自己意識「こころ」を持つことを強く示唆している。つまり、彼らは因果関係がわかり、目的を持って意図して行動していると考えられる。動物を擬人化してもよいし、動物行動と内面の本質に迫るには、彼らの「こころ」を追求していくことが鍵になりそうだ。
口頭講演２
口頭講演２
依田 憲（名古屋大学・教授）
依田 憲（名古屋大学・教授）
「バイオロギングによる行動学」
野生動物の行動や生態の研究は、細やかな野外観察が基本となる。しかし、彼らは驚くほど容易に人間の観察領域を飛び越えてしまう。そのため、動物の行動や生理的な変化、そしてその周辺環境との複雑な相互作用を理解するには、工学技術で人間の限界を超える必要がある。そこで生まれたのがバイオロギングである。本講演では、多視点観察が可能になるバイオロギングの魅力や、数1000km移動する野生動物を追跡するロマンを共有したい。
野生動物の行動や生態の研究は、細やかな野外観察が基本となる。しかし、彼らは驚くほど容易に人間の観察領域を飛び越えてしまう。そのため、動物の行動や生理的な変化、そしてその周辺環境との複雑な相互作用を理解するには、工学技術で人間の限界を超える必要がある。そこで生まれたのがバイオロギングである。本講演では、多視点観察が可能になるバイオロギングの魅力や、数1000km移動する野生動物を追跡するロマンを共有したい。
口頭講演３
口頭講演３
木下 充代（総合研究大学院大学・准教授）
木下 充代（総合研究大学院大学・准教授）
「色」と「動き」を表現するアゲハチョウの高次視覚神経」
訪花行動中のアゲハチョウは、飛びながらその鋭い色覚や動き知覚を使って、見定めた花に正確に着地する。その複眼には６種類もの色受容細胞が含まれ、色と動きはそれぞれ異なる組み合わせの色受容細胞を基盤とした知覚であると考えられている。網膜が受けた光情報は、視覚中枢で処理されて統合領域に送られる。そこで視覚中枢と統合領域をつなぐ神経の光応答を調べたところ、彼らの色と動き知覚を直接表現していることを見出した。
訪花行動中のアゲハチョウは、飛びながらその鋭い色覚や動き知覚を使って、見定めた花に正確に着地する。その複眼には６種類もの色受容細胞が含まれ、色と動きはそれぞれ異なる組み合わせの色受容細胞を基盤とした知覚であると考えられている。網膜が受けた光情報は、視覚中枢で処理されて統合領域に送られる。そこで視覚中枢と統合領域をつなぐ神経の光応答を調べたところ、彼らの色と動き知覚を直接表現していることを見出した。
口頭講演４
口頭講演４
土畑 重人（東京大学・准教授）
土畑 重人（東京大学・准教授）
「All life is social：社会性からの「新しい総合」」
社会生活の中で，自分のことは自分だけでは決まらない−行動生態学は，他者との相互作用が，個体の生存や繁殖を通して，その生物の進化の行方を左右することを明らかにしてきた．本講演ではまず，アリを中心に，個体の行動や適応度への相互作用他者の影響を実測した結果を紹介する．さらに理論面から，行動生態学の双璧である性選択と血縁選択が，広義の社会効果に伴う自然選択として統一できることを主張し，その展望を述べたい．
社会生活の中で，自分のことは自分だけでは決まらない−行動生態学は，他者との相互作用が，個体の生存や繁殖を通して，その生物の進化の行方を左右することを明らかにしてきた．本講演ではまず，アリを中心に，個体の行動や適応度への相互作用他者の影響を実測した結果を紹介する．さらに理論面から，行動生態学の双璧である性選択と血縁選択が，広義の社会効果に伴う自然選択として統一できることを主張し，その展望を述べたい．
ポスター講演
ポスター講演
コアタイム：ポスター番号 奇数偶数両方15:20~16:00, 奇数17:00~17:45, 偶数17:45~18:30
※ポスター講演時間中は講演者が常にポスター前にいるとは限りませんが、コアタイムの時間には基本的に講演者はポスター前にいるので、じっくり解説を聞きたい方はこの時間帯をご利用ください。
コアタイム：ポスター番号 奇数偶数両方15:20~16:00, 奇数17:00~17:45, 偶数17:45~18:30
※ポスター講演時間中は講演者が常にポスター前にいるとは限りませんが、コアタイムの時間には基本的に講演者はポスター前にいるので、じっくり解説を聞きたい方はこの時間帯をご利用ください。
1: 松本 卓也（信州大学・助教）
1: 松本 卓也（信州大学・助教）
「排泄の自然誌を編む：しゃがんで用を足すチンパンジー」
2: 山本 真也（京都大学・准教授）
「戦争と協力社会の進化的起源をもとめて」
3: 池田 譲（琉球大学・教授）
「貝殻を捨て知に生きる烏賊と蛸」
4: 佐藤 成祥（東海大学・講師）
4: 佐藤 成祥（東海大学・講師）
「ヒメイカ科に広がる交接様式の多様性」
5: 豊田 賢治（広島大学・テニュアトラック助教）
5: 豊田 賢治（広島大学・テニュアトラック助教）
「カニの生理生態学：月周繁殖と寄生」
6: 太田 菜央（兵庫県立人と自然の博物館・研究員）
6: 太田 菜央（兵庫県立人と自然の博物館・研究員）
「鳥類のコミュニケーション行動の複雑性およびその機能」
7: 山守 瑠奈（京都大学・助教）
7: 山守 瑠奈（京都大学・助教）
「ウニをとりまく共生系」
8: 髙須賀 圭三（九州大学・助教）
8: 髙須賀 圭三（九州大学・助教）
「クモヒメバチによるゾンビスパイダー産生能」
9: 井上 武（鳥取大学・准教授）
9: 井上 武（鳥取大学・准教授）
「プラナリアの自発運動のランダムダイナミクスによる環境応答行動」
10: 森山 徹（信州大学・准教授）
10: 森山 徹（信州大学・准教授）
「触角にチューブを装着されたダンゴムシの感覚を想像する」
11: 佐倉 緑（神戸大学・准教授）
11: 佐倉 緑（神戸大学・准教授）
「ミツバチが空を見て方向を知るしくみ」
12: 阿見彌 典子（北里大学・講師）
12: 阿見彌 典子（北里大学・講師）
「イカナゴの夏眠研究から探る環境要因と体内時計との関連」
13: 中田 兼介（京都女子大学・教授）
13: 中田 兼介（京都女子大学・教授）
「クモの交尾器破壊」
14: 村松 大輔（奈良教育大学・特任准教授）
14: 村松 大輔（奈良教育大学・特任准教授）
「野生ナマケモノの省エネ戦略」
15: 竹内 剛（大阪府立大学・研究員）
15: 竹内 剛（大阪府立大学・研究員）
「チョウの行動を記述する原理：同性という認識カテゴリーはない」
一般ポスター講演
一般ポスター講演
コアタイム：ポスター番号 奇数17:00~17:45, 偶数17:45~18:30
※ポスター講演時間中は講演者が常にポスター前にいるとは限りませんが、コアタイムの時間には基本的に講演者はポスター前にいるので、じっくり解説を聞きたい方はこの時間帯をご利用ください。
コアタイム：ポスター番号 奇数17:00~17:45, 偶数17:45~18:30
※ポスター講演時間中は講演者が常にポスター前にいるとは限りませんが、コアタイムの時間には基本的に講演者はポスター前にいるので、じっくり解説を聞きたい方はこの時間帯をご利用ください。
16: 近藤 湧生1，幸田 正典1，安房田 智司1
1. 大阪公立大学理学研究科
「ここまでわかったミナミメダカの繁殖生態：精子枯渇と産卵時刻」
17: 亀ヶ谷 悠斗
横浜市立大学理学部
「カエルにおける跳躍時の眼球の沈み込みはなぜ起こるのか？」
18: 榎屋 百恵1，二宮 茂2
1.岐阜大学大学院連合農学研究科，2.岐阜大学応用生物科学部
「飼育下アジアゾウにおける往復歩行と移動の違いを探る」
19: 関 恭佑
北海道大学 環境科学院
「太平洋ニシンの集団産卵における同調性の検証」
20: 上田 恭平1，渡辺 英治1
1. 基礎生物学研究所神経生理学研究室
「人工神経回路の予測信号にモデル化された主観色」
21: 椙岡 拓己
基礎生物学研究所
「魚の姿勢制御メカニズム」
22: 後藤 佑介
名古屋大学
「アホウドリとヨットレーサーの移動戦略は似ている」
23: 小山 偲歩1，後藤 佑介1，古川 誠志郎2，前川 卓也3，依田 憲1
1. 名古屋大学, 2. 水産研究・教育機構, 3. 大阪大学
「隠れたライバル：大型魚類が海鳥の採餌に及ぼす負の影響」
23: 小山 偲歩1，後藤 佑介1，古川 誠志郎2，前川 卓也3，依田 憲1
1. 名古屋大学, 2. 水産研究・教育機構, 3. 大阪大学
「隠れたライバル：大型魚類が海鳥の採餌に及ぼす負の影響」
24: 桂 宗広1，藤井 航平1，川村 康平1，蟻川 謙太郎2，松下 敦子2，木下 充代2，石川 由希1
1. 名古屋大学, 2. 総研大
「訪花性ショウジョウバエにおける生得的な花の認識メカニズム」
25: 井上 漱太1,2,，水谷 友一2,，杉山 響己２，後藤 佑介2，依田 憲2
1. 名古屋大学高等研究院, 2.名古屋大学環境学研究科
「UASとバイオロギングの統合アプローチによる野生動物の個体数推定」
26: 野﨑 友花1，川嶋 宏彰2，山ノ内 勇斗2，上川内 あづさ1，田中 良弥 1
1名古屋大学 理学研究科, 2兵庫県立大 情報科学研究科
「ショウジョウバエの群れ行動を制御する遺伝子・神経機構の解明」
27: 山口 達也
名古屋大学大学院 理学研究科 理学専攻 生命理学領域
「ショウジョウバエのオスの恋敵に誘発される戦略的な求愛行動」
28: 石川 由希1，桂 宗弘1，川村 康平1，藤井 康平1, 林 優人1
1. 名古屋大学理学研究科
「カザリショウジョウバエが野外で巧みに花を利用する繁殖／採餌戦略」
29: 城倉圭 1,2, Tommi Anttonen 2, Mariana Rodriguez-Santiago 2, Oscar M. Arenas 2
1. 生命創成探究センター, 2. ウッヅホール海洋生物学研究所
「２個体が１個体に！：“原始的”な動物クシクラゲが持つ謎めいた生存戦略」
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