ネットワークカメラ

ネットワークカメラという商品がある.防犯用に使用されていると思っていたが,最近はベビーやペット監視用に売れているらしい.弊家では,かなり前から日本製 Planex 社のネットワークカメラを防犯用に使用してきた.時々フリーズするので,機械式のタイマーで一日一回は電源を切/入してリセットしながら使用してきた.古い方のCS-W04Gは固定式で暗視非対応で,昼夜感度を切り替える必要があった.専ら駐車場の管理に使用している.CS-WMV04Nは左右上下パンチルトであるが,暗視には対応していない.

CS-W04G

CS-WMV04N

2010年秋から門扉に付けているパナソニック カラーテレビドアホン「どこでもドアホン」 VL-SW231KLは夜中でも車や人物を確認できる.価格の違いで仕方ないと思っていたが,最近のネットワークカメラの性能を調べてみると「暗視」は当たり前になっていた.アマゾンのネットショッピングでは中国製ばかりで,日本製は埋もれてしまって目に止まらない状況である.アマゾンのレビューでは最高点を付けている人もいるが,使い物にならないと書いている人もいて判然としない.

暗視対応のカメラとして,アマゾンで比較的評判のよい中国製の機種を購入してみた.

能書きの概要は以下の通りである.

DG-M1Z DIGOO および仕様

  • 960P HDビデオ:IPカメラは25fps、130万画素、3.6mmレンズ、1/3CMOSセンサーIR-CUTカット搭載、

  • 暗視機能,自動起動.

  • 水平回転/チルト/ズーム機能:水平回転355°,垂直回転90°.

  • モーション検知:双方向音声、スピーカーとマイクを搭載.

  • 録画:ミニTFカード(64GB対応),ビデオは自動的にメモリーカードに保存可能.

  • 多ユーザー同時に使用可能,一個のアカウントは多台のデバイス(IOS,、Android、Windows PC、Mac 非対応)に接続可能.ビデオに上書きセーブ,ダウンロードして携帯電話で保存可能.

  • 有線LANと無線LAN両対応可能(2.4G要り)。ネットワークケーブルをイーサネットポートに接続して、無料のAndroid/iphone用アプリ『Digoo eye』をダウンロードして設定すると、Wi-Fiに接続していつでもどこでもカメラ映像を見ることができる.

電源としてのACアダプターは付属していないが,USBケーブルが付属しているので.使っていない携帯端末やデジカメ等の電源が流用できる.本体はその分安価である.

おもちゃのような外観だが,謳い文句通りの性能を発揮したが,英語の説明書がわかりにくい.Wi-Fiの設定はスマホとカメラを音響的に繋ぐ方式とLANネットワークケーブルで繋ぐ有線方式が用意されている.

説明書は,添付されているものは字が小さくて読めないので,PDF版をダウンロードした.英文が読めても説明が不十分である.USB電源は手持ちのもの(デジカメ用)を流用した.無線LANに接続するための手順「スマートリンク」では.「不快な音波」による接続を避けて,有線接続を行った.カメラとルーターをLANネットワークケーブルで繋ぎ「アクセス法」を無線ではなく有線を選択して接続した.次に画像右上隅のマークを押してDevice setting(機器設定)を開き,メニューからネットワーク設定を選択すると有線,無線の選択画面が表示されるので,無線を選び,SSID,パスワードを入力するとWi-Fi経由に切り替わる.マニュアルにはWi-Fiを経由する接続より有線接続の方がずっと容易であると書かれているが,正解のようだ.ブロードバンドルーター (BCW710J2,住友電気工業製,J:COM CATV用)は5GHzで運用しているので,本機(2.4GHzのみ対応)のため,2種類の電波が使用できるように設定変更した.宅内では,無線ルーターとカメラの距離が離れると不安定になる傾向がある.外出先からのスマホアプリによる遠隔操作は今のところトラブルはない.

アプリは日本語対応

下段中が閲覧アプリ

室内灯下の映像

暗視映像

UCAM-DLK130TRD

スマホを横にした映像

デジタルズーム

指で拡大すると縦横二倍まで拡大する.

なお,スマホとはバックグラウンドで接続されているため,電池の消耗が早いようである.使用しない時は設定(アプリ)の当該ソフトを選択して強制切断している.

現在使用中の2台の日本製カメラ(Planex社製)は時々フリーズするので,Wi-Fiスマートプラグを利用して再起動しているが,本機は現在のところ問題ない.結論として,日本製の数分の一の価格でそれ以上の機能を有しているのは驚きである.耐久性があれば推薦できるカメラである.

パソコン閲覧

Windowsパソコン用のアプリがダウンロードできる.複数台のカメラを画面上に表示して監視することができる(左下図).右下図はクリックして拡大した画面である.一昔前のパソコン( 例 Lenovo C305)ではスムースな動きは無理であったが,core i7 CPU を搭載したBTO パソコンではなめらかに動いた.

画面を9分割して,複数台のカメラ映像が表示できる

フルスクリーン表示画面

結論的に言えば,オモチャではないようだ.耐久性があれば実用的価値があると思われる.同程度の機能を有する日本製は高価過ぎる感が強い.

追記 2021年2月21日現在,故障することなく動いている.

ついでに

ウエブカメラとノートパソコンで代用するには

Evocam等のアプリを使ってネットワークカメラと同等の機能を実現できる.退役している無戦LAN対応ノートパソコンで十分である.

資料

「ネットワークカメラは日本のメーカーのを使おう」の中で「中国製の危うさ」について下記の記載がある.

ネットワークカメラが傍受可能かどうかの判断は、スマホで遠隔で見に行くデータが不明なサーバーに置いてあるかどうかで決まります。ネットワークカメラをスマホで見ながらカメラを切っても過去の画像が閲覧できれば、サーバーのデータはあちらの手に渡っております。カメラのリアルタイム動画を見ていて、カメラの電源切ると静止画で止まってフリーズ画面になるものはOKです。

(2018.3.16)