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義朗's Room
内緒のheartwork
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[部屋]
窓から夕方の光が射し込んでいる。僕は読んでいた本を閉じ、椅子の背もたれに背中を押し付けて、小さく息を吐いた。
僕「・・・」
オレンジ色に染まる部屋。静けさで部屋が満ちている。時計の秒針音さえ聞こえない。
夕水「・・・」
僕「起きたんだね」
夕水「おはようお兄ちゃん」
夕水「なんだか魚みたいな気持ち」
夕水「朝の光は頭を悪くするの」
僕「もう夕方だよ」
夕水「夕陽は大人になるとうんと小さくなる」
僕「ずいぶん眠っていたね」
夕水「貝殻の中で眠っている夢を見た」
夕水「頭が痛いの」
夕水「割れる様に痛い」
夕水「・・・」
夕水「ねえ」
夕水「地球はまだ回り続けるの」
僕「?」
夕水「私同じ回り方してないみたい」
僕「ご飯を作ろうか」
夕水「ゼリーが食べたい」
夕水「魚の形の寒天の浮いてる」
夕水「それか酸っぱくないレモン」
夕水「うんと甘いの」
僕「どっちもこの辺りには売ってないよ」
夕水「都市って幽霊の香りがする」
夕水「ときどき魂が散逸的なの」
夕水は部屋を出て行った。静かな部屋。何をしよう。
水の流れる音が聞こえてくる。夕水が顔を洗っているのだろうか?
今のうちに夕水のベッドルームに行こう。
[
夕水のベッドルーム
]
夕水のベッドだ。夕水がずっとベッドで寝ているので苔が繁茂してしまっている。
以前この苔に触れたら不思議な事が起きた。あれは夢だったのかも知れない。だけど・・・。
もう一度確かめてみよう。
僕が苔に触れると、白い文字の書かれた黒いハートが、空中に四つ浮かび上がった。
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