通票閉塞器は、単線の路線において事故を起こさないために考えられた、通票閉塞を行うための機械です。
タブレット閉塞もこの一種で、こちらの方が聞きなじみのある方がいらっしゃるかもしれません。
閉塞とは、一本の列車しか進入することが許されない区間のことを言います。下に示す図1のように、2つの駅の間をたくさん閉塞で区切り、信号を設置してやれば、一つの区間にいっぱい列車を走らせても、追突することはありません。よって1つの駅間に1本という制限をするより、高頻度な運転が可能になります。
図1 閉塞について
しかし通票閉塞器が使われるのは、こういった高頻度運転をしている路線ではありません。
通票閉塞器は、上下両方の列車を運転するのに待ち合わせが必要な単線の路線で使われます。下の図2のように、待ち合わせが可能な駅同士の間を閉塞として扱い、ここに一本の列車しか入れないよう、制限します。よって、間に待ち合わせ設備のない駅が挟まれていた場合でも、閉塞はその先にある交換設備がある駅までとなります。(私の認識が正しければ)
図2 通票閉塞が用いられる場合
さて、ここで疑問になるのが「通票」という言葉でしょう。
一体何を意味するのでしょうか。
通票というのは、通行手形のことです。これが無ければ閉塞区間を走れませんよ、ということです。先ほどの図2にで言うところの、青い列車が通行手形にあたる「通票」を持っています。これは1区間に1つしか存在してはいけません。これが何個も発行されてしまうと、追いかけっこになるならまだしも、正面衝突を起こしてしまうかもしれません。
でも、通票が1個しかないと、それはそれで問題が発生します。
どんな問題が起こるのか、わかりますか?
では通票が1つしかないときを考えてみましょう。
今、A駅から通票が発行され、B駅に向かって青い列車が発車しました(図3-1)。
図3-1 A駅からB駅へ青列車が発車
青い列車がB駅に到着し、通票をB駅に返しました。
おや?A駅には赤い列車が到着しましたね。どうやらこちらもB駅に向かってくるようです。
図3-2 またA駅に列車が来ちゃった!
さて困りました。先ほど青い列車がB駅に通票を持って行ってしまったので、A駅には赤い列車に渡す通票がありません(図3-2)。
そう、このように通票が1つしかない場合は、同じ方向に連続で2本以上来るときに、通票が発行できず、列車が発車できなくなってしまうのです。
この通票を1個しか使わない方式を、スタフ閉塞式といいます。
(でも実は、まだこの方式が使われているところがあります。例えば大井川鐵道の金谷~新金谷間では、金谷が終点の駅で、かつ1本しか線路がありません。つまりこの区間には入れる列車はそもそも1本であり、通票は1個しかいらないのです。)
でも同じ方向に列車を連続で出すことが出来なかったら不便ですよね?
ここで登場するのが通票閉塞器なんです!
先ほどのスタフ閉塞式では、通票が1個しかないのが問題でした。
ならば解決するのは簡単ですよね? 通票をA駅とB駅にいっぱい置いておけばいいわけですよ。
そのように両駅にいっぱい通票を置いておく閉塞方式をタブレット閉塞式といいます。
(他にも票券閉塞式というのもありますが、通票閉塞器とそんなに関係ないので割愛)
…と、ここまで真面目に見ていただいた方には、「何言ってんだそんなことしたら危ねぇだろ」と思われるでしょう。実際、通票を出し放題にしていれば、両駅から発行され、正面衝突を起こしてしまうかもしれません。
でもどう考えてもそれはダメですよね? だから、自由に通票を取り出せないように、ある機械を両駅に設置するわけです。
それが通票閉塞器。
ようやく本題にたどり着きました。通票閉塞器は、A駅とB駅に1つずつ、つまり1区間に1セットおいてあります。この機械は、片方の駅から通票を出すと、もう片方の駅では通票を発行できないような構造になっています。
まあこの辺は実際の回路を見た方が早いと思うので、そちらを見てみましょう。
が。ここでやる気が尽きたのであった。
また時間があったら作ります…