日時: 2026年7月15日 (水) 16:30-17:15, 17:30-18:15
場所: 京都教育大学 1A402教室 (Zoom同時配信)
講演者: 岡本 朋揮 氏 (武蔵野大学)、森 竜樹 氏 (武蔵野大学)
題目: 1次元フェーズフィールドモデルにおける非局所項による固有値構造の変化とその単調性
本講演では, 1次元フェーズフィールドモデルの対称定常解まわりの線形化固有値問題のスペクトル構造について考察する. この問題は総エンタルピー保存則に由来する非局所項をもつ. そのため, 通常のSturm-Liouville理論を直接適用することはできず, 局所項のみからなる固有値問題との比較が重要となる. 先行研究では, 非局所項にかかる係数が小さい場合に, 対称解まわりのスペクトル構造と固有値の挙動が明らかにされた. 本講演では, この係数が大きい場合を中心に扱う. まず, 非局所項の影響により, 局所作用素の2つの固有値が新たな2つの固有値に置き換わる形でスペクトルが記述されることを説明する. さらに, これらの固有値の拡散係数に関する増減が, 非局所項にかかる係数によってどのように変化するかを示す. 特に, この係数が4以上のときには単調性が現れる。また, この係数が1を超える場合には, 置き換えられた固有値の一方と局所作用素の固有値がただ1つの拡散係数で交差し, その点で二重固有値が生じることを示す.