ナノ計測評価に関する資料のご紹介
計測評価分科会の紹介
産業界のニーズが高い課題に関するナノ計測評価の最先端技術情報を収集することで、新材料・デバイス開発・製造に寄与することをめざしています。
具体的な例として、下記について検討を行いました。
①粒径分布計測装置一覧
②オペランド 計測一覧
③各種ナノ計測のための前処理方法
④複合材の内部構造評価
新たな課題取組みとしてナノ計測FAQ(事例紹介含む)、AI活用ナノ計測評価等の活動を行っております。
計測分布計測はさまざまな状態の試料に対し、各種原理に基づく多くの計測法が用いられています。計測評価分科会では、広く用いられている計測法について、計測方法、対象、製造・販売会社に加え、測定方法/特徴を製造・販売各社の資料や、webにある「粉体光学用語辞典」などを参考にまとめてみました。ご活用いただければ幸いです。
EU等ではナノ材料の粒径分布に基づき「ナノ定義」がなされ、各種の規制等に展開されております。そこでNBCIテクノロジー委員会(計測評価分科会)では「粒径分布計測装置一覧表」を作成してきました。方式(装置)ごとに分類し基本的なスペックを整理したものです。今回、この一覧表を更新いたしました。ご活用いただければ幸いです。
ナノ材料安全管理の必要性から、EUではナノ粒子のサイズ分布に基づき「ナノ材料」が定義され、この定義に該当する製品について規制が開始されています。また、フランス等でナノ材料の登録制度や表示の義務化(ナノラベリング)が開始され、OECDにおいては安全性試験のテストガイドライン策定の動きが始まっています。その一方で、工業粉体製品の粒子径分布の統一された測定法がないのが現状です。
そこで、NBCI社会受容・標準化委員会では、ナノ材料の観察・計測技術の一つに挙げられるSEM(走査電子顕微鏡)に着眼しました。SEM法は簡便・迅速に観察ができ、産業界で広く普及している手法であるためです。具体的には、チタ二ア、シリカナノ粒子を用いて、複数機関によるラウンドロビン試験を実施し、試料調整法から画像解析法まで、ベストプラクティスを検討し、この度、計測プロトコルを作成、公開することに致しました。事例を多く取り入れております。ご活用いただければ幸いです。
なお試料調整法に関してはナノ粒子が適度に分散された試料を用いることを前提としており、試料を観察用基板にセットする際に粒子が再凝集しないような調整法をプロトコルの対象としました。