夏休み設計競技会
「根拠のある設計」を習得して
真のエンジニアを目指そう!
背景
「根拠のない実績」に頼って設計を進めるエンジニアがいます。そのような人は過去の製品の改変しかできない、change + engineer = changeneer (チェンジニア) だと揶揄されることがあります。チェンジニアは原理・原則を重視しない(できない)ので以下のようなことが起きてしまいます。
1つの部品の設計を変更したら関連する他の部品にも手を加えなければいけません。しかし関連がわからずに手を加えてしまいます。その結果「たまたま、うまくいく」こともありますが、何度も手を加えることになってしまうかもしれません。また、そのKnow-Howを蓄積するのに期間を要します。
チェンジニアは目の前の製品のことしか考えないので、苦労して設計しても、その知識を別の製品の設計に生かす能力は手に入りません。
手を加える設計の経験しかないので、新規の設計をするときに必要な期間・費用を予測できません。
特定の製品の事しか考えたことがなく、新しいことに取り組んだ経験が無ければ転職は難しくなります。
チェンジニアは人材育成ができないので、チェンジニアの元に配属された新入社員もチェンジニアにしかなれません。
ゴール
製品のエンドユーザや企画者の要求は曖昧、かつ不正確なことがあります。これを鵜呑みにして設計・製造すると、エンドユーザや企画者から「思いと違う」と言われ、設計を一からやり直すことになります。設計者はエンドユーザや企画者の曖昧な「要求」を、明確に仕立て直す必要があります。これを「要件」と言います。
企業では設計者と製造者は別人です。そのため「設計者の思い」とは違うものが製造されてしまうことがあります。それを避けるためには、設計者は製造者に設計者の意図を正確に伝える必要があります。
本セミナでは、以下のことを体験し、真のエンジニアとなるための気づきを得ることを目的とします。
根拠のある設計とはどのようなものかを理解し、実践する。
曖昧な要求を明快な要件に表現し直す。
設計者の思いを、正確に製造者に伝える。
対象者
受講者 (開催期間にわたって参加できる人)
工学分野を目指す高校生、高専生、大学生。
工学に関する仕事に従事する社会人。
聴講者
特に条件はありません。どなたでも結構です。
進め方
スケジュールに従って実施します。
全員に対して共通の「漠然とした課題」を与えます。
4人で構成したチームで
漠然とした課題を、校程度の物理を用いて、明快な表現に改めて、要件を作成してもらいます。
その後で、製造に使ってよい材料を開示します。
構造を設計をしてもらいます。最初に材料を開示すると「漠然とした課題を明快な表現に改める」事をせずに、材料に適した構造を考えてしまうことがあります。これは根拠のない設計のひとつです。誤った設計に陥らないために、このタイミングで材料を開示します。
製造に必要な「指示書」を作成してもらいます。
指示書を、設計したチームとは異なるチームに渡し、設計した装置を「製造」してもらいます。
指示書に不備がある場合には
設計者に「問い合わせ」をしてもらいます。
設計したチームのメンバが、指示書を修正します。
その上で、あらためて製造を続けてもらいます。
自分達が「自分たちが設計した装置」を、要件を満足するかどうかをテストをして確認してもらいます。
また、報告書を作成してもらいます。
最終日に、プレゼンテーションをしてもらいます。
その他
作成してもらった資料を撮影して、提出してもらいます。
進捗の報告をしてもらいます。
毎日、感想文を提出してもらいます。
これらのために、インターネットに接続できるスマートホンもしくはタブレットを持参してください。
お問い合わせは下記メールアドレスまでお願いします。
件名を「夏セミ2022 」として下さい。
nkogiso(at)infoseek.jp (at)を@に読み替えて下さい。