チャイロタマキビ

Lacuna turrita A. Adams, 1861

レア度:いつでも見られる

形態:小型の巻貝で、最大1㎝になる。成長過程で巻きは高くなる。貝殻は薄く、表面はなめらか。模様は個体によって様々だが、たいていの小型個体は巻きに沿って白いリボンがある。

生息域:北日本から千島列島に分布し、潮間帯と潮下帯に生息する。

生態:海藻に依存した生活史をもち、海草類や褐藻類を利用する (富田・水島 1984; 齋藤ほか 2002; Kanamori et al. 2004)。春から夏に海藻に産卵し、稚貝はプランクトン幼生としてふ化する (Kanamori et al. 2004)。卵塊には数百から数千の卵が含まれる (Kolbin & Kulikova 2008)。

その他:

2018年10月@七重浜 山上
2021年10月10日 りった
2021年10月10日 りった
2021年10月10日 りった
2021年10月10日 りった

引用文献:

  1. 富田恭司・水島敏博. 1984. 野付湾におけるアマモ葉上の貝類 I: 出現種と主要 3 種の成長. 貝類学雑誌, 43: 331–338.

  2. 齋藤暢宏・金子友美・川嶋昭二・角田博義・新井章吾・四ツ倉典滋・川井唯史. 2002. 北海道日本海南西部岩内のホソメコンブ群落に出現した海藻種とその葉上動物. 日本ベントス学会誌, 57: 43–53.

  3. Kanamori, M., Goshima, S. & Mukai, H. 2004. Seasonal variation in host utilization of epiphytic Lacuna species in mixed algal and surfgrass stands in Japan. Marine Ecology, 25: 51–69.

  4. Kolbin, K.G. & Kulikova, V.A. 2008. Larval development of the gastropod Epheria turrita (Gastropoda: Littorinidae). Russian Journal of Marine Biology, 34: 333–335.